お待たせしました。
【縮】
しめやかに蛞蝓の視野縮みゆく
口あけて伸びて縮んでつばめの子
縮んでは伸びて蚕の大喰ひ
縮緬の小切れ降るごと春暮るる
新聞の縮刷版や昭和の日
蝉出でて縮まつてゆく蝉の殻
旋回し伸び縮みする鉄線花
飛ぶ前に縮みしやうな天道虫
噴水の水伸び縮みして薄暮
離陸して島の縮んで行く暮春
流蛍の縮れラーメンとも違ふ
緑の夜インド音楽伸縮す
【毛】
たんぽぽの綿毛吹く人吹かぬ人
君が背を覆ふ原初の毛にてふてふ
若葉風眉毛広げて笑ひをり
昭和の日千円で売る毛語録
植毛を終へて我が世の夏来る
惜春の羽毛布団の匂ひかな
体内に毛細管や麦の秋
体毛のぐんぐん伸びるみどりの夜
昼寝覚毛は口ほどに物を言ひ
父の日の育毛剤の説明書
毛虫焼く炎の山河鼻毛ぬく
毛筆の叱り状来る暮春かな
【矯】
はつなつの矯正下着めり込めり
一枝を矯めつ眇めつ八重桜
永き日の猫背矯正ギブスかな
奇矯なる声あげてゐる鯉幟
矯めること膝閉じること黄のパンジー
矯正の歯並び美人豆の花
行く春の奇矯な教師号泣す
守宮の夜箸の持ち方矯正す
真つ直ぐに胡瓜を矯めて糠床に
登山靴より重たいぞ矯正靴
陶枕に矯正されてゐたりけり
葉桜が囲む矯正院跡地
【正】
夏帽の語る浮気の正当性
春送る正直者のうす笑ひ
正の字で数へて柏餅さばく
正確に言はねばならぬ種袋
正確に二つに割りし柏餅
正座して亀の鳴くのを聴いてをり
正直に言へば良いのに雨乞と
正門の八割閉ざし花は葉に
端正な富士の湖面や夏来る
麦の秋正しき道へ復帰せり
網戸から見ゆる正しき家族かな
俎板の正目まっすぐこいのぼり
【当季雑詠】
かの姫の振る手疲れし暮の春
こんな日は暖かそうな葱坊主
シミュレーション通りの会話別れ霜
ズボン脱ぐまでに至らず磯遊び
スマートボールじぐざくに春惜しむ
はつなつのピアノ母より来る文
花は葉にドミノ倒して行きにけり
薫風や国旗掲げしレストラン
黒蜜のやうな露天湯あめんばう
桜桃やキャバクラ嬢の名刺受く
昭和の日伝言版はそのままに
新樹風ブラックホールのやうに泣く
調書には蛇の衣だと言ふことに
壁は地に地は壁に生ゆ半仙戯
(以上)
12句選(特選、逆選なし)
選句締切:5月7日(火)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/
題に関わらず全体から12句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
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ではよろしくお願い致します。
2013年5月5日日曜日
2013年5月1日水曜日
上球物語句会・作者発表
お待たせしました。
上からも下からもくる春愁 露結 朝海由独四亜
朧夜の市営球場灯りゐる 露結
囀りや売物件のビラ剥がれ 露結 朝た
猫語にも日本語のあり猫の恋 露結 た
レシートの貯まる財布や鳥雲に 露結 海亜た
春風がスキップを踏む波の上 直子
春風や地球の長き影揺れて 直子 独四た
物の怪の駆けづりまはる春の風 直子
春風とともにアイヌ語圏に入る 直子 露
陳さんのいちもつ揺るる春の風 直子 露
春禽や上流の光つてゐたり あんこ
球状の化石に触れてあたたかし あんこ 由
花大根裏で出し物準備する あんこ 海由
メーデーに語られてゐる伝説よ あんこ
緋の躑躅S字カーブへ差しかかる あんこ 直亜
上巻にエピローグなし月日貝 海太 露由四
小手毬の花を揺らすも球技かな 海太 露直
山笑ふ洗濯物の堆く 海太 あ
雁風呂や炊くよりまづは語るべし 海太 露
来賓の祝辞に代へて田螺鳴く 海太 直亜
メーデーの列のしんがり上の空 朝比古
まくなぎがところどころに野球場 朝比古 露由た
物欲を捨つるごとくに鳥雲に 朝比古 海
ビール飲む父より和製英語かな 朝比古 四あた
鳶職のさつと足場を夏はじめ 朝比古 海由あ
空つぽの箱かぎろへる上野駅 独楽 露海亜た
苗札に地球と書いてありにけり 独楽 由四あ直亜た
物証が無くて桜餅の匂ひ 独楽 露朝海由四亜
カタコトの英語で話す遅日かな 独楽 朝由亜
ビターチョコレート寄居虫が見る夢 独楽
牛乳で飲むみどりの日の胃薬 独楽
猫の恋金のしゃちほこ屋根の上 たろう
虹の中琉球グラスの泡うかぶ たろう あ
蚯蚓鳴くいいじゃないかな無一物 たろう
大喜利の扇おおぶり江戸落語 たろう
青大将ウェットスーツに見をかため たろう
泡盛の月もおぼろの竜宮城 たろう
上履きに履き替へてより余花の雨 亜紀
行く春や球審の声高々と 亜紀 朝
静物画に黒点ひとつ蝿うまる 亜紀 直
語尾上げて話す駅長山笑ふ 亜紀 海独直た
這ひ這ひを競ふ赤子や花は葉に 亜紀 独
五徳てふ呼び名ふくふくあたたかし 亜紀 直
頂きに雲の溶け行く暮春かな 亜紀 朝
上ばかり飾られてをり花御堂 由季 朝あ
球場にだらけてゐたる鯉のぼり 由季 朝独四あ亜た
混沌と物理の板書春深む 由季 朝独四あ直
ラテン語を掲げる校舎鳥曇 由季 独四あ亜
海女の顔思はぬ方に出てきたり 由季 朝海独四あ直
就中上海の水温みをり 四童
円よりも球こそ夏の初めかな 四童 独
つばくらめ醸造技術にも物議 四童 露
決めうちの語彙決めうちの卯波かな 四童
羊から躑躅に至る奇譚かな 四童 海由独直
以上。(集計:不孤)
上からも下からもくる春愁 露結 朝海由独四亜
朧夜の市営球場灯りゐる 露結
囀りや売物件のビラ剥がれ 露結 朝た
猫語にも日本語のあり猫の恋 露結 た
レシートの貯まる財布や鳥雲に 露結 海亜た
春風がスキップを踏む波の上 直子
春風や地球の長き影揺れて 直子 独四た
物の怪の駆けづりまはる春の風 直子
春風とともにアイヌ語圏に入る 直子 露
陳さんのいちもつ揺るる春の風 直子 露
春禽や上流の光つてゐたり あんこ
球状の化石に触れてあたたかし あんこ 由
花大根裏で出し物準備する あんこ 海由
メーデーに語られてゐる伝説よ あんこ
緋の躑躅S字カーブへ差しかかる あんこ 直亜
上巻にエピローグなし月日貝 海太 露由四
小手毬の花を揺らすも球技かな 海太 露直
山笑ふ洗濯物の堆く 海太 あ
雁風呂や炊くよりまづは語るべし 海太 露
来賓の祝辞に代へて田螺鳴く 海太 直亜
メーデーの列のしんがり上の空 朝比古
まくなぎがところどころに野球場 朝比古 露由た
物欲を捨つるごとくに鳥雲に 朝比古 海
ビール飲む父より和製英語かな 朝比古 四あた
鳶職のさつと足場を夏はじめ 朝比古 海由あ
空つぽの箱かぎろへる上野駅 独楽 露海亜た
苗札に地球と書いてありにけり 独楽 由四あ直亜た
物証が無くて桜餅の匂ひ 独楽 露朝海由四亜
カタコトの英語で話す遅日かな 独楽 朝由亜
ビターチョコレート寄居虫が見る夢 独楽
牛乳で飲むみどりの日の胃薬 独楽
猫の恋金のしゃちほこ屋根の上 たろう
虹の中琉球グラスの泡うかぶ たろう あ
蚯蚓鳴くいいじゃないかな無一物 たろう
大喜利の扇おおぶり江戸落語 たろう
青大将ウェットスーツに見をかため たろう
泡盛の月もおぼろの竜宮城 たろう
上履きに履き替へてより余花の雨 亜紀
行く春や球審の声高々と 亜紀 朝
静物画に黒点ひとつ蝿うまる 亜紀 直
語尾上げて話す駅長山笑ふ 亜紀 海独直た
這ひ這ひを競ふ赤子や花は葉に 亜紀 独
五徳てふ呼び名ふくふくあたたかし 亜紀 直
頂きに雲の溶け行く暮春かな 亜紀 朝
上ばかり飾られてをり花御堂 由季 朝あ
球場にだらけてゐたる鯉のぼり 由季 朝独四あ亜た
混沌と物理の板書春深む 由季 朝独四あ直
ラテン語を掲げる校舎鳥曇 由季 独四あ亜
海女の顔思はぬ方に出てきたり 由季 朝海独四あ直
就中上海の水温みをり 四童
円よりも球こそ夏の初めかな 四童 独
つばくらめ醸造技術にも物議 四童 露
決めうちの語彙決めうちの卯波かな 四童
羊から躑躅に至る奇譚かな 四童 海由独直
以上。(集計:不孤)
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