2013年2月12日火曜日

電子書籍句会・作者発表

たいへんお待たせしました。

静電気帯びて如月来たりけり        朝比古     ら四緋
細密な分子模型や地虫出づ         朝比古     露直亜
書を捨てて街に出て来し雪をんな      朝比古     露らた
戸籍から抹消されし返り花         朝比古     露緋
外套は千鳥格子の一張羅          朝比古    

立春や電線の鳩寄り添いて         らくだ    
サイズのみ子供用なり春コート       らくだ     朝た緋
観察の対象として春の司書         らくだ     直亜不独四緋
一家みな国籍ひとつ水仙花         らくだ     直た
探梅や散歩の犬に新顔が          らくだ     朝

電線にフォルティッシモの寒雀       直子      不独緋
七匹の子を抱く犬や冬北斗         直子      朝
古書店に夫見失ふ冬日和          直子      朝露独四緋
落籍し同棲五年雪女郎           直子    
松過ぎの四十八茶と百鼠          直子    

立春や電子レンジで十五分         露結      直
子と親とまたその親と木の芽和       露結      朝直四
鶯を鳴かせるための入門書         露結      朝ら不独
入籍を終えて目刺しと別れけり       露結      直ら独四
スギナスギナすくすく育ち権威めく     露結      直亜独

露地の恋猫はだか電球こうこう       たろう     独四
赤子のおっぱいうららうららのおっぺけぺん たろう    
淡雪の空にやわらか手紙書く        たろう     亜
春来る漢籍一巻梳る            たろう    
雪女郎どうもあやしいあの泪        たろう    
ハイどうもへんな外人風邪やろか      たろう    

きさらぎの海が見たくて江ノ電に      独楽      朝亜不四
ロケバスに眠る子役と仔猫かな       独楽      不
参考書閉ぢていよいよ大試験        独楽      ら
国境も国籍もなく鳥交る          独楽      朝直亜た
ぼろきれのやうに二月にたどり着く     独楽      露ら緋
大袈裟に日経めくる二月かな        独楽      直亜ら不
冴返る書庫には書庫の掟あり        独楽      亜ら

リモコンの電池切れなる冬の雲       亜紀      露た緋
かぴかぴの亀の子束子春の雪        亜紀    
春寒の書き損じたる葉書かな        亜紀      た緋
春めきて在来線でゆく灯台         亜紀      朝た四
糸巻の引いてとんとん日脚伸ぶ       亜紀      不
在籍の選手名鑑春立ちぬ          亜紀      四
杭打ちの動作ゆつくり寒の明        亜紀      独

朧夜のどこかで唸りだす家電        不孤      朝露亜独四
ファックスの親機も子機も春埃       不孤    
右寄りに書く短冊の余寒かな        不孤      らた緋
戸籍簿の硬き癖字や辛夷の芽        不孤      独た
立春の雲は汚れてゐたりけり        不孤    

平泳ぎ自由電子とカエルかな        緋茶    
電子音眼鏡の縁だけ光らせて        緋茶      た
書を捨てて行く当てもなく蜜柑食う     緋茶    
背を向ける書籍に指掛け誰何する      緋茶    
白く深くあくがれ出づるわたし哉      緋茶    
冬林檎こぼして土の運動場         緋茶    

電車から見るだけの道すこし春       四童      直亜不
はじめから歩く子のゐる春野かな      四童      露
春が来て文庫カバーの書店なし       四童      不
入籍の窓口灯る余寒かな          四童      露不
腹筋の次は背筋霾ぐもり          四童      露ら

以上。(集計:不孤)

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