2013年2月17日日曜日

羽生結弦句会・投句一覧

お待たせしました。

【羽】
サイネリアそこは折られし羽の痕
暗闇をやさしく殺す春の羽
一羽のみ残る白鳥完結す
音羽屋の嫁取りバレンタインデー
耳に羽根生えて雲雀になる途中
青空へ羽化せし蝶の遠さかな
梅苑にひとひらの羽拾ひけり
末黒野のうたごゑに羽ありにけり

【生】
雅子妃の「生きるって何?」春浅し
学生でいられるうちは落第す
春北風や学生街に紛れ込み
唇のかたち生き生き石鹸玉
生活のあはひを飛んでしやぼん玉
生活の中に鶯餅加へ
生協のトラックぶるるんと余寒
川生るるところ一層百千鳥
朧夜の往生際を考ふる

【結】
デパ地下と駅ナカ結ぶ春の闇
バレンタインデー結び目に手をかけて
結成し再結成し鳥帰る
結線の混沌として春の塵
春風にピンクのリボン結びたし
水の春幼き指の結ばるる
卒業の結いて解くリボンかな
梅が枝に母の御籤を結びけり

【弦】
弦の音消えて北窓開かるる
弦楽器後ろに控へ春の宵
弦触るるあたりの固き春灯
冴返るギターの弦の切れたまま
少女らの集ひて春の正弦波
逃水の中の弦楽四重奏
朧夜に鳴る飴色の弦楽器
朧夜や中国製の弦切れて

【当季雑詠】
この梅は雪を呼ぶ梅ほころびぬ
トタン板が叫びながら来る春一番
終はりには涙は要らず鳥曇
春の夜の運ばれてゆく躯かな
春の夜螺旋となりし物語
春寒し計算づくのテディベア
春寒や腰痛堪へ六本木
新入生ひと月前は卒業生
卒業証書すぐに丸めてしまひけり
都合により凹んでゐます春の空
恋猫の故郷を聞く電話口

(以上)

8句選(特選、逆選なし)
選句締切:2月19日(火)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から8句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れたらしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。

8 件のコメント:

  1. ○末黒野のうたごゑに羽ありにけり

    歌声に羽が生えて飛んでいった。

    ○唇のかたち生き生き石鹸玉

    石鹸玉ではなく、唇のかたちを言っているところがいい。

    ○デパ地下と駅ナカ結ぶ春の闇

    春の闇はいろんな場所を結んでいるのですね。

    ○結成し再結成し鳥帰る

    バンドの再結成?「鳥帰る」の意味するものは?やがてはみな天国に?

    ○朧夜に鳴る飴色の弦楽器

    なんでしょうね。中近東楽器でしょうか(根拠はありません)。

    ○春の夜螺旋となりし物語

    複雑にこんがらがっていくんでしょうね。

    ○新入生ひと月前は卒業生

    当たり前体操w。

    ○都合により凹んでゐます春の空

    隕石のせいで凹んだのでしょうか。空にもいろんな都合があるのでしょう。

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  2. ★暗闇をやさしく殺す春の羽
     やさしく殺す…洋画のキャッチコピーのようでお洒落。

    ★末黒野のうたごゑに羽ありにけり
     うたごゑに羽っていいな。

    ★学生でいられるうちは落第す
     ずっと学生という身分でいられるとうれしい。

    ★春北風や学生街に紛れ込み
     学生街には世話好きが多いから、寒風を避けるには最適。

    ★唇のかたち生き生き石鹸玉
     いきいきとしたおちょぼ口。アンニュイにひとつずつ吹くのではなく、一気に吹く感じ。

    ★弦楽器後ろに控へ春の宵
     シティホテルの高級バンケット。祝賀の宴。

    ★春寒や腰痛堪へ六本木
     ご同輩、無理はなさらず。

    ★都合により凹んでゐます春の空
     春の空へ復活祈念。

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  3. ●一羽のみ残る白鳥完結す
     孤高の白鳥か、単に物臭なだけ?

    ●春北風や学生街に紛れ込み
     まだ就職内定がとれない。

    ●生活のあはひを飛んでしやぼん玉
     「生活のあはひ」が好い。

    ●結線の混沌として春の塵
     分かるようで分からない、混沌とした情景。

    ●水の春幼き指の結ばるる
     約束が長続きしますように。

    ●少女らの集ひて春の正弦波
     春に少女が集まると必ず何かある。

    ●春の夜の運ばれてゆく躯かな
     艶めかしい感覚が好い。

    ●春寒し計算づくのテディベア
     映画「テッド」みたい。

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  4. 初めて参加します。宜しくお願い致します。

    ○サイネリアそこは折られし羽の痕
    説得力があるのは、季語がいいのと、中七下五の加速する言い方。

    ○春北風や学生街に紛れ込み
    何とも切ない。春と学生の様々なドラマを想像させられる。

    ○朧夜の往生際を考ふる
    ううむ、この思索は思わぬ己との対面という深みにいきそうな。

    ○結成し再結成し鳥帰る
    「再結成」新鮮な表現★ すきだなあ

    ○逃水の中の弦楽四重奏
    調べも重なり合い、余韻の中、彼方へ溶けて行きそう・・・

    ○朧夜に鳴る飴色の弦楽器
    飴色とは素敵な表現★ 季語もいい。

    ○終はりには涙は要らず鳥曇
    様々なシチュエーションが頭に浮かびます。

    ○春の夜の運ばれてゆく躯かな
    静かに厳かに夜をゆくからだの哀切。
    「躯」という字の選択もいい。

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  5. ○音羽屋の嫁取りバレンタインデー
    ちょっと気が早いけど、そこが可笑しい。

    ○耳に羽根生えて雲雀になる途中
    ファンタジーです。綺麗な景。

    ○生活の中に鶯餅加へ
    甘い生活になりそう。

    ○デパ地下と駅ナカ結ぶ春の闇
    往来が便利でいいのですが、照明があった方が安心かも。

    ○水の春幼き指の結ばるる
    指が可愛い。季語の斡旋もいい。

    ○弦触るるあたりの固き春灯
    「固き」は指でしょうか。プロの手。

    ○春の夜の運ばれてゆく躯かな
    どこに運ばれていくのでしょう。何となく怖いイメージ。

    ○卒業証書すぐに丸めてしまひけり
    そう、すぐしまっちゃうんですよね。実感。

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  6. ○サイネリアそこは折られし羽の痕
    不思議な身体感覚。

    ○唇のかたち生き生き石鹸玉
    いきいきと楽しそう。

    ○生活のあはひを飛んでしやぼん玉
    生活のあはひとは、成程、

    ○デパ地下と駅ナカ結ぶ春の闇
    よくうろついています。。。

    ○結成し再結成し鳥帰る
    変化の春ですね。

    ○逃水の中の弦楽四重奏
    逃水が幻想的。

    ○朧夜に鳴る飴色の弦楽器
    なんといっても飴色が良いですね~。

    ○春の夜螺旋となりし物語
    螺旋のように上昇してゆくのですね、春は。

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  7. ○サイネリアそこは折られし羽の痕
    かなしい記憶。誰が折ったのか、いまそこを撫でているのは誰か。いろいろ物語を妄想しました。

    ○一羽のみ残る白鳥完結す
    あの姿は、たしかに群でなく一羽の時にこそ美しく映える。

    ○生活のあはひを飛んでしやぼん玉
    はかないものがはかない思いをのせて飛ぶ。「生活のあはひ」、なるほどと思いました。

    ○結成し再結成し鳥帰る
    みんな一緒に帰ろうぜ!ということで、最後は大軍団になるのだった。

    ○弦の音消えて北窓開かるる
    すてき。明るい春を待ちわびていた感じがして音が消えてもポジティブ。

    ○弦楽器後ろに控へ春の宵
    手前はどーんとピアノかなにかあるんでしょうか?後ろに控えている方を詠むところが春の宵に合っていると思いました。

    ○トタン板が叫びながら来る春一番
    ひょえ~、怖いような可笑しいような。春一番は危険だ。

    ○都合により凹んでゐます春の空
    春の空が凹んでいたら面白いなぁと思いました。

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  8. ○一羽のみ残る白鳥完結す
     背景の消し方がいいですね。こういう詠み方があるんだ。

    ○耳に羽根生えて雲雀になる途中
     バンパイヤ俳句とかメタモルフォーゼ俳句とか言ったら作者に怒られるのでしょうか。

    ○生活のあはひを飛んでしやぼん玉
     「生活のあはひ」の措辞がじつにいいです。

    ○デパ地下と駅ナカ結ぶ春の闇
     昨今の省略語をめぐる俳句クラスタのぐだぐだへの答えのような気がします。

    ○バレンタインデー結び目に手をかけて
     どこにもそうは書いていないけど、脱がすのですね。

    ○水の春幼き指の結ばるる
     ず、る、ゆ、む、す、る、る、というU音の多用のせいなのか、みず、ゆび、の語感のせいなのか、なんだか微妙な曰く言い難い語感がありますね、この句。

    ○少女らの集ひて春の正弦波
     これは縄跳びですね。

    ○春の夜の運ばれてゆく躯かな
     死体なのか絶頂なのか明示されていませんが、「運ばれてゆく」のただならぬ感じがよいです。

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