新宿の感度の悪しき西日かな 朝比古 四ぐ
はんざきが影に染つてゆきにけり 朝比古
呪はれしごとくに溶けてアイスクリン 朝比古 苑亜恵
手術室点つてゐたり緑の夜 朝比古
競争のやうに帰省の船降りる 朝比古 ぐ
蛍飛ぶ予感につなぐ指と指 ぐみ
藍染の作務衣サングラスも在庫 ぐみ
呪はれて胡瓜曲がりぬし・し・し ぐみ
飛行船夏潮浴びる術知らず ぐみ
夏木立青き焔をこらへかね ぐみ
感嘆付どどと押し寄せ熱帯夜 苑を 恵
染料の壺並びをる晩夏の町 苑を 四朝亜
呪詛流すための夕立だと思ふ 苑を 恵
忍術で木耳となり吹かれをり 苑を 朝亜
反省も夏痩せもせず爪を切る 苑を 朝恵
髪洗う第六感は外れがち 恵
髪をおろす西日に染まらないように 恵 ぐ
祝いつつ呪いつつハンカチを振る 恵 四苑亜ぐ
日盛の奇術師に影ひとり分 恵 四苑亜
法事終われば石榴の実まだ青い 恵 苑朝亜
感嘆符打つてわたしの夏終る 亜紀 苑
ふるさとやかなかなの空染まりゆく 亜紀 朝
水澄めり呪解けたるやうに澄む 亜紀 四恵
一切の術知らぬまま胡瓜揉む 亜紀 四
そこここに蟻の穴ある地方都市 亜紀 ぐ
ずるずると残暑引きずる鉄鎖かな 亜紀
滝を見て滝を語らぬままにをり 亜紀 苑ぐ
感極まる法令線や雲の峰 四童
箱庭に染物屋ある水の色 四童 恵
夜の秋の椅子の呪ひの深まれり 四童
術中にはまつてからの夜涼かな 四童
ラケットを団扇にしたらそこで負け 四童 朝
(以上)
集計:四童
今回はぐみさんが完全試合達成ですね。四童も絶不調。しばしご歓談下さい。
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