2014年3月26日水曜日

開花宣言句会・ご案内

再開第80回目の出題です。

【開】
【花】
【宣】
【言】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:3月31日(月)20:00(JST)…月曜締切にて試行します。
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

浮気調査句会・作者発表

お待たせしました。

脳味噌のすこし浮腫みて朧月     露結    四
気象庁にとらへられたる春一番    露結    海
調味料加へて春の愁とす       露結  
春泥や東京からの査察団       露結    六亜四
落椿勝手にすればいいと思ふ     露結    ダ海六け亜

浮かぶもの漂うものよ春歌う     六番町  
蛇穴を出る低気圧の停滞       六番町  
風光る校歌だいたいハ長調      六番町   露朝あ亜
春風の巡査と白い自転車と      六番町   ダ朝亜ぽ
鳥曇フランスパンの穴はげし     六番町   朝幹け亜ぽ

やはらかく芥浮かせて花筏      朝比古   ダ百海亜ぽ
陽炎や応援団の空気椅子       朝比古   露けぽ
うすらひの流るる調べありにけり   朝比古   あぽ
春灯を消して査定の人帰る      朝比古   あ亜ぽ
当事者になつてしまひし雛の間    朝比古   露海あ亜四

雛あられふふんでなんとなく浮力   ぽぽな   露百六幹亜
陽炎を払いきれない合気道      ぽぽな   百海
春昼や調子外れの鳩時計       ぽぽな   ダけ亜
検査後の水を飲みほす遅日かな    ぽぽな   六幹あけ四
一駅をあるくのも旅春の雲      ぽぽな   ダ海六幹け

春の風邪この世を一寸浮くここち   百花    朝海幹あぽ
月々に二度の節気や下萌ゆる     百花  
調印のあとの攻防雲に鳥       百花    海幹け
山査子の雄蕊ゆたかに付けまつげ   百花    六
紅梅のとりみだしたるごとき数    百花    ダ朝幹

浮雲となるまで引鶴を送る      海太    朝百け亜
春の蚊と呼ばぬそんなに浮ついちや  海太  
しやぼんだま液体個体気体空     海太    露六
若布にも調べ一株二千株       海太    露
藍植うるツベルクリン検査まだか   海太  
鶯菜鳴くほど茹でて上機嫌      海太  
前に豊後水道後ろ蜷の道       海太  

啓蟄の飛行機浮かぶとき力む     ダイスケ  百あ
春ショール強気の恋を守りをり    ダイスケ  百
前触れなきサビの転調花薊      ダイスケ  露けぽ
恋猫の巡査ひとりとすれ違ふ     ダイスケ  朝幹四
削られて啓蟄の軟膏の丘       ダイスケ  海

春の夢浮遊してゐる句読点      けんじ   六亜四
鵜馴らしや生気を無くす呪文かけ   けんじ   ダあ
不調和の極まつてゐて地虫出づ    けんじ  
御開帳四隅に検査済の印       けんじ   朝百幹あ四
春の闇グラスの底のデスマスク    けんじ   百あ

逆光に浮島のある遅日かな      あんこ   ダ百海け
マリンタワー気泡のやうな風船よ   あんこ   ぽ
膝合はせ仕舞ふひひなの調度品    あんこ   ぽ
審査員控室出て花の冷え       あんこ   朝
菜種梅雨秒針刻む保健室       あんこ   海六幹け四

春宵や浮かれ歩きの先斗町      亜紀    ダ海
気配消すやうに息して春の昼     亜紀    露朝六四ぽ
やはらかき空気ふはりと春ショール  亜紀    四
調息のだんだん眠き養花天      亜紀    ダ幹
すぐ終る聴力検査ヒヤシンス     亜紀    百六幹四
ガナッシュに添ふるクリーム蝶の昼  亜紀    ダ

首無くて代はりに薊浮かす人     藤幹子  
土筆野へ気炎をあげぬそれつきり   藤幹子   露
家具調の乳房なりけり斑雪      藤幹子   露朝六四
鶯餅は査定には響かぬよ       藤幹子   ダ
ルリユール裁つ春宵の色見本     藤幹子   百

浮くものは光にまみれ春の鴨     四童    露あけ
春が来て肺のかたちの空気かな    四童    露朝百あぽ
空調の一定にして春の昼       四童  
学年末考査を終えて少女たり     四童  
春愁のぷるぷるとして彼女かな    四童  

以上。(集計:不孤)

2014年3月15日土曜日

浮気調査句会・投句一覧

大変遅くなりました。すみません。

【浮】
やはらかく芥浮かせて花筏
逆光に浮島のある遅日かな
啓蟄の飛行機浮かぶとき力む
首無くて代はりに薊浮かす人
春の蚊と呼ばぬそんなに浮ついちや
春の風邪この世を一寸浮くここち
春の夢浮遊してゐる句読点
春宵や浮かれ歩きの先斗町
雛あられふふんでなんとなく浮力
脳味噌のすこし浮腫みて朧月
浮かぶもの漂うものよ春歌う
浮くものは光にまみれ春の鴨
浮雲となるまで引鶴を送る

【気】
しやぼんだま液体個体気体空
マリンタワー気泡のやうな風船よ
やはらかき空気ふはりと春ショール
鵜馴らしや生気を無くす呪文かけ
気象庁にとらへられたる春一番
気配消すやうに息して春の昼
月々に二度の節気や下萌ゆる
蛇穴を出る低気圧の停滞
春が来て肺のかたちの空気かな
春ショール強気の恋を守りをり
土筆野へ気炎をあげぬそれつきり
陽炎や応援団の空気椅子
陽炎を払いきれない合気道

【調】
うすらひの流るる調べありにけり
家具調の乳房なりけり斑雪
空調の一定にして春の昼
若布にも調べ一株二千株
春昼や調子外れの鳩時計
前触れなきサビの転調花薊
調印のあとの攻防雲に鳥
調息のだんだん眠き養花天
調味料加へて春の愁とす
膝合はせ仕舞ふひひなの調度品
不調和の極まつてゐて地虫出づ
風光る校歌だいたいハ長調

【査】
すぐ終る聴力検査ヒヤシンス
学年末考査を終えて少女たり
検査後の水を飲みほす遅日かな
御開帳四隅に検査済の印
山査子の雄蕊ゆたかに付けまつげ
春泥や東京からの査察団
春灯を消して査定の人帰る
春風の巡査と白い自転車と
審査員控室出て花の冷え
藍植うるツベルクリン検査まだか
恋猫の巡査ひとりとすれ違ふ
鶯餅は査定には響かぬよ

【当季雑詠】
ガナッシュに添ふるクリーム蝶の昼
ルリユール裁つ春宵の色見本
一駅をあるくのも旅春の雲
紅梅のとりみだしたるごとき数
菜種梅雨秒針刻む保健室
削られて啓蟄の軟膏の丘
春の闇グラスの底のデスマスク
春愁のぷるぷるとして彼女かな
前に豊後水道後ろ蜷の道
鳥曇フランスパンの穴はげし
当事者になつてしまひし雛の間
落椿勝手にすればいいと思ふ
鶯菜鳴くほど茹でて上機嫌

(以上)

12句選(特選、逆選なし)
選句締切:3月24日(月)20時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から12句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。

ではよろしくお願い致します。

2014年3月4日火曜日

浮気調査句会・ご案内

再開第79回目の出題です。

【浮】
【気】
【調】
【査】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:3月10日(月)20:00(JST)…月曜締切にて試行します。
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

葛西紀明句会・作者発表

にぎやかに発表です。

葛飾にゐて蓬餅日和かな        朝比古   ダ露不六四
西葛西駅に春菊そば喰へり       朝比古   不
三畳紀ジュラ紀白亜紀地虫出づ     朝比古   ダ幹
啓蟄の明るき地べたすこし鬱      朝比古   ダ海不由亜
魚は氷に上り地のものふらふらす    朝比古   不幹六

部室にまじる女の声や葛若葉      露結    朝あ
関西も関東もなしよなぐもり      露結    亜六
一世紀前にはこんな春愁も       露結    海幹由
空白のやけに明るき大試験       露結    朝百不あ由た四
月曜が締切梅の咲き揃ふ        露結    ダ朝由四

蛙合戦葛城山の麓にて         海太    不由た
葛切に持て成されたる遍路かな     海太    朝け
ウィッグは割引除外西行忌       海太    露百由六四
北方領土西方浄土鳥雲に        海太    露百六四
壺焼で締め括りたる紀勢線       海太    露百不あた六
慶應明治大正昭和大学桜散る      海太    亜
鞦韆が来るぞとちくわ大明神      海太  
雲梯の余白を点す初蝶よ        海太    不あ亜た

喝采を浴びて葛西の雪解風       けんじ   海
西窓に嘯いてゐて春兆す        けんじ   六
再生の春半世紀を無きものに      けんじ  
薄明り消へて微かな初音かな      けんじ   ダあ
早春を平らげて待つ便りかな      けんじ   ダ

春霖に葛城山の包まるる        あんこ  
西口へ早足となり春ショール      あんこ   ダ朝幹由亜
春の雪白亜紀の展示室へ入る      あんこ   露朝幹亜六
春風や明るき顔の招き猫        あんこ   ダけ由
春の雪無人のリフト回りをり      あんこ   ダ朝幹けた

校正の果の原稿諸葛菜         由季  
西側の隣家はげしく豆を撒く      由季    朝幹け亜四
初蝶の階降りて来る紀三井寺      由季    ダ海不あた六四
マッサージチェアの三方雪明り     由季    ダ露不幹六四
春の月うすつぺらなる鬼の面      由季    朝百幹あけ亜た

葛西橋越え母を訪ふ水の春       ダイスケ  
春灯下西京焼の白き照り        ダイスケ  海百
紀行文主に朝寝と酒の話        ダイスケ  海百不あけ由た四
春灯明るき昏さもたらせり       ダイスケ  あた
春の宵給油所店主ギター弾き      ダイスケ  

春まだき葛飾北斎名乗るころ      六番町   海
地虫出づ東西線の西の方        六番町   朝四
うららかや日本紀行の日本は      六番町   朝百あ
山笑う新明解を繰り笑う        六番町   幹亜た
春宵の母の三面鏡怖し         六番町  
雛あられ上手く謙遜していたり     六番町   け由亜

葛藤を箱詰めにして水温む       亜紀    海不四
冴返る早め早めの葛根湯        亜紀    海
川に沿ふ海までの道涅槃西風      亜紀    四
二十世紀に生まれて生きて春灯し    亜紀    朝け
朧夜のビルの四隅の明滅す       亜紀    ダ百た
雪解けてジャズセッションの微熱かな  亜紀  
守りきる個人情報猫の恋        亜紀    露百け

葛藤のほぐれぬままに木瓜の花     不孤    け
西向くのにのあたりなる余寒かな    不孤    四
ハッピーマンデー紀元節こそ動かさめ  不孤  
坊主バーの明朗会計春満月       不孤    海露朝百けた四
春愁や岸部シローのイエスタデイ    不孤    ダ露六

葛城の里は行者の干鰈         たろう   露百幹
苔りんどう苔の小道の西芳寺      たろう  
毬をつく紀州のとのさまうらうらら   たろう   幹あ亜
春の夜明けふたりのブラックコーヒー  たろう   海
オカリナのゆりかごなつかし岡すみれ  たろう  
すみれ野のオカリナすっぽりわらべっ子 たろう   海

葛根湯溶けきれずあり春の闇      藤幹子   朝由亜
欠けありぬ西の字牌や卒業す      藤幹子   ダ海不け由
シルル紀を知るいそぎんちやく硬きまま 藤幹子   六
春の風邪われよりほかはみな明るし   藤幹子   露六
宇宙塵ダイオウイカの眼に霞      藤幹子   百不六

葛城の山ふところの蕨萌ゆ       百花   
春眠や輪廻の中の西遊記        百花     露幹あけた
神前の私人いろいろ紀元節       百花   
腐女子てふ明治身近に春の服      百花   
白椿老人の紅いくちびる        百花     あ

葛飾の団子屋を出て日永かな      四童    海露
西班牙も香港もない春の風邪      四童  
精神に東風吹く二十一世紀       四童    露百由亜
明らかと答案に書き卒業す       四童    幹あけ由亜た
煙突を下る二月のけむの影       四童  

以上。(集計:不孤)