2013年11月28日木曜日

駐日大使句会・出題

再開第73回目の出題です。

【駐】
【日】
【大】
【使】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:12月7日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

牛脂注入句会・作者発表

お待たせしてすみません。

冬暮のことに雄牛のうしろ姿     露結  
すき焼のまづは脂を見つめけり    露結    ダ由
注射器の先から冬となりにけり    露結    あ苑海ぽ
入口の出口に同じ十二月       露結  
果てしなきパンツの中の枯野かな   露結    朝独

冬の夜の牛乳パック底白し      ダイスケ  
寒暁の舌にしみ入る乳脂肪      ダイスケ  
湯たんぽに熱湯注ぐ水も少し     ダイスケ  露ぽけ
風邪に臥して見る太陽の入射角    ダイスケ  と
冬日向みな青信号待つ顔す      ダイスケ  あ独

牛舌のスライスされてゆく枯野    苑を    独
冬の虹パン工場の油脂匂ふ      苑を    ダ露由ぽ亜
紅茶注ぐときの傾き神の留守     苑を    朝露四由ぽけ
ちくわぶを入れて関東平民党     苑を  
にんげんや鯨食ふとき口ひらく    苑を    と亜

牛丼にキムチを乗せて日短し     独楽    露苑
冬青空体脂肪計壊れている      独楽    由け
外注に出して狸の顔をする      独楽    あと海四亜
霰降る罪の香りの入浴剤       独楽    ダと四け
林檎パイエラーメッセージ止まらず  独楽    と海
安楽椅子ゆらゆら枯野尽きるまで   独楽    あ苑と海け亜

牛肉の部位のいろいろ冬めきぬ    朝比古   ダ苑四由ぽ亜
すき焼のまづは脂を焼いてをり    朝比古  
注射器の尖より液や冬日差      朝比古  
入口の裏は出口よ神の旅       朝比古  
プレハブをぱたぱた建てて冬に入る  朝比古   露あ由

牛久沼へら鮒センター冬めける    海太    朝露あ独四由
脂ぎる思考勤労感謝の日       海太    朝独
鼻の穴膨らむ注射小六月       海太    ダ露あ独四け亜
狐火を語る補聴器聴く入歯      海太    四
憂国忌なほ徒党組む冬の蟻      海太  

牛乳を半分のこす七五三       ぽぽな   ダと海四
大鍋に牛脂めぐらす霜の夜      ぽぽな   ダあ亜
注がれて冬三日月になるところ    ぽぽな   露独
冬帽子モニターに青空入れる     ぽぽな  
少年が持ってきた棒冬日向      ぽぽな   露苑と四由亜

寒月の見上げて屋根の上に牛     けんじ   ダ独海
脂身を絞り獲られて冬紅葉      けんじ  
注文を繰り返す声おでん酒      けんじ   と
侵入を企ててゐる冬霞        けんじ   苑由
冬の日のもう閉まらない玉手箱    けんじ   朝と亜

牛乳も頼まれてをり革ジャンパー   あんこ   苑と海由ぽ亜
剥がされて脂身の冷たき重さ     あんこ   露ぽ
綿虫に注意の隙をつかれをり     あんこ   け
初雪やここより進入禁止とす     あんこ   朝苑
狐火を棲まはせてゐし左胸      あんこ  

牛乳やことばひとつに湯ざめして   とうふ   露あ由け
マーガリン塗ってあげるよ漱石忌   とうふ   朝海四
注目をあつめぬ人や冬景色      とうふ   ぽけ
妹の入れ歯のような寒北斗      とうふ   朝独四
恋の句にくしゃみ恒貞親王伝     とうふ  

聖夜劇牛のやうなる馬の出て     由季    ダ朝あ苑独四亜
冬の夜のサイコロ型の牛脂かな    由季  
注ぎ方を叱られてゐる忘年会     由季    朝海ぽけ
雪吊も入れて全員写真撮る      由季    朝あと独四ぽ亜
参加賞もらひ勤労感謝の日      由季    海

着膨れて籠に牛脂の二三片      亜紀    ダけ
脂身を殖やしていたる霜夜かな    亜紀    苑海
パレードの冬木の道を注視せり    亜紀  
外苑の銀杏黄葉に入り浸る      亜紀    朝
お手拭きで顔を一周小六月      亜紀    露あ苑海由ぽけ
冬の鵙ボタンに穴の四つある     亜紀  

牛肉や闇鍋よりも怖き鍋       四童  
松脂を弓にすべらせ冬の指      四童    ダあ苑と独海由ぽけ亜
寒星や注釈おほきポストモダン    四童    独ぽ
入荷待ち五千億年冬銀河       四童    ダ
寒夕焼おそろしき棒ばかりなり    四童    ダ朝露苑

以上。(集計:不孤)

2013年11月24日日曜日

牛脂注入句会・投句一覧

【牛】
寒月の見上げて屋根の上に牛
牛久沼へら鮒センター冬めける
牛舌のスライスされてゆく枯野
牛肉の部位のいろいろ冬めきぬ
牛肉や闇鍋よりも怖き鍋
牛乳も頼まれてをり革ジャンパー
牛乳やことばひとつに湯ざめして
牛乳を半分のこす七五三
牛丼にキムチを乗せて日短し
聖夜劇牛のやうなる馬の出て
着膨れて籠に牛脂の二三片
冬の夜の牛乳パック底白し
冬暮のことに雄牛のうしろ姿

【脂】
すき焼のまづは脂を見つめけり
すき焼のまづは脂を焼いてをり
マーガリン塗ってあげるよ漱石忌
寒暁の舌にしみ入る乳脂肪
脂ぎる思考勤労感謝の日
脂身を絞り獲られて冬紅葉
脂身を殖やしていたる霜夜かな
松脂を弓にすべらせ冬の指
大鍋に牛脂めぐらす霜の夜
冬の虹パン工場の油脂匂ふ
冬の夜のサイコロ型の牛脂かな
冬青空体脂肪計壊れている
剥がされて脂身の冷たき重さ

【注】
パレードの冬木の道を注視せり
外注に出して狸の顔をする
寒星や注釈おほきポストモダン
紅茶注ぐときの傾き神の留守
注がれて冬三日月になるところ
注ぎ方を叱られてゐる忘年会
注射器の先から冬となりにけり
注射器の尖より液や冬日差
注文を繰り返す声おでん酒
注目をあつめぬ人や冬景色
湯たんぽに熱湯注ぐ水も少し
鼻の穴膨らむ注射小六月
綿虫に注意の隙をつかれをり

【入】
ちくわぶを入れて関東平民党
外苑の銀杏黄葉に入り浸る
狐火を語る補聴器聴く入歯
初雪やここより進入禁止とす
侵入を企ててゐる冬霞
雪吊も入れて全員写真撮る
冬帽子モニターに青空入れる
入荷待ち五千億年冬銀河
入口の出口に同じ十二月
入口の裏は出口よ神の旅
風邪に臥して見る太陽の入射角
妹の入れ歯のような寒北斗
霰降る罪の香りの入浴剤

【当季雑詠】
お手拭きで顔を一周小六月
にんげんや鯨食ふとき口ひらく
プレハブをぱたぱた建てて冬に入る
安楽椅子ゆらゆら枯野尽きるまで
果てしなきパンツの中の枯野かな
寒夕焼おそろしき棒ばかりなり
狐火を棲まはせてゐし左胸
参加賞もらひ勤労感謝の日
少年が持ってきた棒冬日向
冬の日のもう閉まらない玉手箱
冬の鵙ボタンに穴の四つある
冬日向みな青信号待つ顔す
憂国忌なほ徒党組む冬の蟻
林檎パイエラーメッセージ止まらず
恋の句にくしゃみ恒貞親王伝

(以上)

13句選(特選、逆選なし)
選句締切:11月29日(金)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から13句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。

ではよろしくお願い致します。

2013年11月16日土曜日

牛脂注入句会・出題

再開第72回目の出題です。

【牛】
【脂】
【注】
【入】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:11月23日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

薄利多売句会・作者発表

発表です。

薄原といふほどもなく薄立つ     露結  
由もなく利尻思へば火恋し      露結    ダ
恋多き祖母の形見の秋袷       露結    廣朝不独四
虫売や虫のほかにもいろいろと    露結    ダ独幹
いろいろを流して秋の雨はげし    露結  

冬立つやしゆるしゆる薄き鉋屑    朝比古   廣ダ不露亜
冬麗のシーツに糊を利かせけり    朝比古   ダ苑露
冬眠に備へて多面体となる      朝比古   廣あダ独幹苑露由四
うつくしき水の売らるる冬はじめ   朝比古   廣幹苑亜四
しばらくは松を見てをり松手入    朝比古   独幹苑露由亜け四

薄命に憧れる子や火恋し       ダイスケ  独
利き腕のややたくましき茸狩     ダイスケ  廣あ海四
多項式の各項にあるきのこかな    ダイスケ  廣独幹苑
売物も私物もありて秋灯下      ダイスケ  不露由四
洗ひ上げたる里芋の心細し      ダイスケ  

薄紙に鳥の図案や寒苺        藤幹子   独
利根川を眠る山まで遡る       藤幹子   朝あ不由
海鼠腸のやうな多弁を弄しけり    藤幹子   廣不四
革ジャンの売人湿りある硬貨     藤幹子   あ不苑け
教室はアガアの中へそぞろ寒     藤幹子  
ちやんと上手に汁出せる猪や     藤幹子  

薄力粉VS牛すじ&葱          海太    廣不四
寄鍋や利ザヤも灰汁にして泡     海太    け
御多分に漏れず無愛想日向ぼこ    海太    廣朝
雪女郎ン百歳売防法はン十年     海太  
吾に余生手紙に余白冬に入る     海太    あ

薄墨の世界を駆け回る兎       独楽    朝あダ海幹苑由け
冬茜再び夢を見る権利        独楽    海露け
熱戦が終わり多摩川雪催       独楽  
売店のおばちゃんたちの酉の市    独楽    露由
白息やはじめて出来た逆上がり    独楽    海
木枯に挑むごとく祈るごとく     独楽    あ

薄情な猫の目配せ神無月       廣島屋  
文化の日利鞘を稼ぐ子がひとり    廣島屋   不独
ハロウィンに多羅尾伴内が十人    廣島屋   朝独苑
泣き売の声あそこから後の月     廣島屋   あ
小春日やあまりに早く着きすぎて   廣島屋   あ由亜け

薄紙にくるむ焼菓子ふゆはじめ    苑を    海幹露亜四
私利私欲にも冬蠅のあはれかな    苑を  
鍋料理多士済々と囃しつつ      苑を  
売地とあり初雪の舞つてをり     苑を    朝け四
鶏にパン粉をまぶす小春日よ     苑を  

薄紙に綴られしごと秋の声      けんじ  
徳利の深き上げ底冬の夜       けんじ  
闇汁の闇の部分が多過ぎる      けんじ  
暖冬の予感色なき薬売り       けんじ   独
冬の空猫の見上げし角度かな     けんじ  

望遠鏡薄き毛布を引き上ぐる     あんこ   露由
ロボットの利口な言葉小六月     あんこ   不幹露由亜
茶の花やほほゑみ多きPTA       あんこ   ダ亜
冬帽子売値の三度直されて      あんこ   廣ダ苑露亜四
身の内にメトロノームよ冬銀河    あんこ   朝

饅頭の皮の薄さよ冬に入る      亜紀    廣海幹由
事務室の利休色なるカーディガン   亜紀    廣朝あダ不幹苑露由
英文の多読再読黄落期        亜紀  
直売所までの看板稲雀        亜紀    不け
ハッカ飴ばかりなくなる文化の日   亜紀    独幹け
茎あまた倒れしままに露むすぶ    亜紀    け
白露のひかり集めてたなごころ    亜紀  
そぞろ寒ちり紙引き出す音かすか   亜紀    朝

薄幸の気配をまとふ海鼠かな     由季    朝ダ不海独苑亜け四
利用者無きバス茸山巡回す      由季    ダ海露
黄落の増す多国籍料理店       由季    あ幹苑露亜四
豆腐売顔は思ひ出せず冬       由季    廣あ幹け
立冬を等身大のポスターと      由季    海亜

酷薄に生きて蟷螂枯れにけり     不孤    朝
便利屋のチラシは小さし冬隣     不孤    ダ海苑由亜
多弁ならねど唇薄しそぞろ寒     不孤  
焼売のおしくらまんぢゆう引き剥す  不孤    あダ亜
割石榴五針縫うてもまだ足りぬ    不孤    四

ほんたうにうすき薄謝や初時雨    四童    不海
わたくしを利用してゐる狸かな    四童    朝独
多面体めいて敗荷なやましき     四童    海
崎陽軒焼売ぜんぶ闇鍋に       四童    朝海由け
時雨より速き自転車にて帰る     四童    廣朝あダ不海独幹苑由亜け

以上。(集計:不孤)

2013年11月11日月曜日

薄利多売句会・投句一覧

 たいへんお待たせしました。

【薄】
ほんたうにうすき薄謝や初時雨
酷薄に生きて蟷螂枯れにけり
冬立つやしゆるしゆる薄き鉋屑
薄原といふほどもなく薄立つ
薄幸の気配をまとふ海鼠かな
薄紙にくるむ焼菓子ふゆはじめ
薄紙に鳥の図案や寒苺
薄紙に綴られしごと秋の声
薄情な猫の目配せ神無月
薄墨の世界を駆け回る兎
薄命に憧れる子や火恋し
薄力粉VS牛すじ&葱
望遠鏡薄き毛布を引き上ぐる
饅頭の皮の薄さよ冬に入る

【利】
ロボットの利口な言葉小六月
わたくしを利用してゐる狸かな
寄鍋や利ザヤも灰汁にして泡
私利私欲にも冬蠅のあはれかな
事務室の利休色なるカーディガン
冬茜再び夢を見る権利
冬麗のシーツに糊を利かせけり
徳利の深き上げ底冬の夜
文化の日利鞘を稼ぐ子がひとり
便利屋のチラシは小さし冬隣
由もなく利尻思へば火恋し
利き腕のややたくましき茸狩
利根川を眠る山まで遡る
利用者無きバス茸山巡回す

【多】
ハロウィンに多羅尾伴内が十人
闇汁の闇の部分が多過ぎる
英文の多読再読黄落期
黄落の増す多国籍料理店
海鼠腸のやうな多弁を弄しけり
御多分に漏れず無愛想日向ぼこ
多項式の各項にあるきのこかな
多弁ならねど唇薄しそぞろ寒
多面体めいて敗荷なやましき
茶の花やほほゑみ多きPTA
冬眠に備へて多面体となる
鍋料理多士済々と囃しつつ
熱戦が終わり多摩川雪催
恋多き祖母の形見の秋袷

【売】
うつくしき水の売らるる冬はじめ
革ジャンの売人湿りある硬貨
泣き売の声あそこから後の月
崎陽軒焼売ぜんぶ闇鍋に
焼売のおしくらまんぢゆう引き剥す
雪女郎ン百歳売防法はン十年
暖冬の予感色なき薬売り
虫売や虫のほかにもいろいろと
直売所までの看板稲雀
冬帽子売値の三度直されて
豆腐売顔は思ひ出せず冬
売地とあり初雪の舞つてをり
売店のおばちゃんたちの酉の市
売物も私物もありて秋灯下

【当季雑詠】
いろいろを流して秋の雨はげし
しばらくは松を見てをり松手入
そぞろ寒ちり紙引き出す音かすか
ちやんと上手に汁出せる猪や
ハッカ飴ばかりなくなる文化の日
割石榴五針縫うてもまだ足りぬ
教室はアガアの中へそぞろ寒
茎あまた倒れしままに露むすぶ
鶏にパン粉をまぶす小春日よ
吾に余生手紙に余白冬に入る
時雨より速き自転車にて帰る
小春日やあまりに早く着きすぎて
身の内にメトロノームよ冬銀河
洗ひ上げたる里芋の心細し
冬の空猫の見上げし角度かな
白息やはじめて出来た逆上がり
白露のひかり集めてたなごころ
木枯に挑むごとく祈るごとく
立冬を等身大のポスターと

(以上)

14句選(特選、逆選なし)
選句締切:11月15日(金)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から14句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。

ではよろしくお願い致します。