2013年6月30日日曜日

世界遺産句会・投句一覧

お待たせしました。

【世】
ひまはりや彼の世はことのほか白き
蟻地獄理知が勝ちたる世の底に
逆光の神輿この世へ戻りたる
軽鳧の子の出世頭のゐるごとく
世に鎌を掛け蟷螂の生まれたり
世知辛く押し出されたる心太
走馬灯あの世この世を往き来せり
仏法僧世渡りの下手の遺伝せし
片蔭の世田谷通り恋始まる
夕焼のよく浸みてゐる世田谷区
幼子の世界まるごと夕焼くる
隣から尾崎紀世彦グラジオラス

【界】
あぢさゐの視界に消ゆる野球帽
さみだれて界隈淡く青帯びぬ
サングラス外して越ゆる境界線
炎昼や世界の果てを行く列車
夏の夜の世界の歪む世界地図
界隈とは実梅の落ちてゐるところ
界隈に居酒屋多し夏の月
界隈の猫に新顔月見草
蛍の夜結界超えて夫を訪ふ
限界を超えて泰山木の花
熱帯夜緩む界面活性剤
梅雨闇の鏡世界にをんな立つ
鴉は山に三千世界の大昼寝

【遺】
遺してはくれぬか蟻の塔図面
遺言のごとく佇む夏館
遺言のはじめにサングラスのこと
遺言の一つとなりし揚羽蝶
遺言書諾ふやうな扇風機
遺失物引取に行く梅雨の闇
遺精なほ老年にあり昼寝覚
遺体しばらくほうつておけば蠅がくる
靴下あと残る素足の遺憾なり
三伏の遺書の書き方講座かな
水着干されあり遺失物センター
白靴のひとと遺跡を巡りをり

【産】
Z旗のごとく産着の南風に乗る
サイダーの泡の産まれしファンファーレ
夏暁や産業道路未だ静か
産院の廊下のやうな梅雨晴間
産声の響く廊下や明易し
産土に風の生まるる晩夏かな
産道の深し緑陰抜けてくる
産道を出てしばらくの梅雨湿り
浅草やサンバ繰り出す産婆連
日本産アリ類画像データベース
万緑に水の産まるる処かな
老鶯の声の生産まだかまだか

【当季雑詠】
こあぢさゐトンネルの闇濡れてゐる
さざれ石真白きままに夏終る
ざりがにを釣る刻々も双子かな
シャーベット爽やかに濃し伯爵邸
スマートフォン時々汗を気にしつつ
一見の店に鮨食ふカウンター
夏痩せといふものに憧れてゐる
蛍狩蕎麦打プラスサプライズ
紫陽花の褪せ加減でも見に行くか
猫の来るスペース残し籐椅子に
白南風の飛行機雲に「生きよかし」
白南風やアラブの国の続き文字
白壁を真つ直ぐつたふ蝸牛
被災者に夏帽を脱ぐ陛下かな

(以上)

12句選(特選、逆選なし)
選句締切:7月2日(火)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から12句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れたらしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。

2013年6月26日水曜日

世界遺産句会・出題

再開第61回目の出題です。

【世】
【界】
【遺】
【産】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:6月29日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

蚊帳吊草句会・作者発表

ダイスケさん、けんじさん、ようこそ! これからもよろしくお愉しみ下さい。

筋骨の隆々と蚊の来てゐたり      朝比古   露直四
噴水や少女の捲る単語帳        朝比古   あ不直け
風鈴を吊つて一級建築士        朝比古   海ダ不露直亜四け
旅人の疲れてゐたり夏の草       朝比古   あ不
埋立の海へ広がる草いきれ       朝比古   あ海直亜四

蚊にすこし宿酔の血をわけてやる    露結    不四け
蝙蝠の行き交ふ帳下ろしけり      露結    亜
てるてる坊主梅雨の重さに吊られあり  露結    あ海ダ亜独
客ひとりマスターひとり月見草     露結    朝海亜四け
夕立のあとコーヒー店よりひとりふたり 露結  

声あればきつと野太き声の蚊よ     ダイスケ  朝
スタンプあまたあり帰省子の自由帳   ダイスケ  朝け独
吊革をきらめかせたる夏日かな     ダイスケ  直
夏の星草野仁は出題す         ダイスケ  あ
荒南風が街に八百屋の香を散らす    ダイスケ  直四

血圧を気にする歳の蚊遣かな      独楽  
夏の夜の帳が下りて銀座かな      独楽    あ亜
廃屋に高く吊るせよ金魚玉       独楽    朝海不
蝉時雨草加煎餅の憂鬱         独楽    海
夏空を踏み壊すほどデモ隊は      独楽  

手心を加へ藪蚊を打つ少女       直子    海ダ
夏の夜の帳が包む矯正院        直子  
円安のどこまで行くや吊忍       直子    露
日日草駅前駐輪有料に         直子  
間諜の帰郷する夢水無月は       直子  

蚊蜻蛉の運ぶ荷物の遅延せり      けんじ  
蝙蝠の開き手帳となりにけり      けんじ  
夕闇に吊されてゐる夏袴        けんじ   ダ不露亜
草刈や影残さるる庭の端        けんじ   直独
十薬の祈り風力発電所         けんじ  

蚊喰鳥雲の重たくなつてきし      あんこ   朝露亜
文字跳ねしシステム手帳アイスティー  あんこ   亜
吊るされし操り人形夏の月       あんこ   朝直独
草いきれ既視感強くなりにけり     あんこ   朝独
夕立後グランドピアノの開かるる    あんこ   朝ダ不亜四独
 
藪蚊叩くAB型に相違なし       海太    あ四
几帳面な性格蟻の列糺す        海太    不け独
汗いちまい隔て鞄と吊革と       海太  
密会に傘密葬に袈裟草いきれ      海太  
白扇や僧が隣に岐阜羽島        海太    朝直

日盛りも闇もきらはず飛蚊症      不孤    露亜
句帳幾冊まつさらなままに紙魚     不孤    海四け
落ちさうで落ちぬ黒蔕吊りバナナ    不孤    け
百日草生家無住に朽ちゆくも      不孤    ダ
五分おきの目薬三種さみだるる     不孤    海ダ露四独

道場の傍らに置く蚊遣香        亜紀    朝あ海け独
帳面の日付飛び飛び百日紅       亜紀    ダ不露独
風鈴を吊れば幼きころのこと      亜紀    あけ
扇風機草臥れるまで首振つて      亜紀    朝あダけ独
風呂敷の唐草模様夏盛ん        亜紀    ダ直
カーソルをひとつ左に梅雨の月     亜紀    あ露直
胸板の厚き薄きやサングラス      亜紀    ダ四

蚊を打てば泡の飛び散る厨かな     四童    海不露
簡単な帳面どほり夾竹桃        四童  
吊り出しで麒麟児の勝ち花南瓜     四童    不露
祝詞では鎮められない夏の草      四童  
長袖で立つ網戸なき厨かな       四童

2013年6月23日日曜日

蚊帳吊草句会・投句一覧

お待たせしました。

【蚊】
蚊にすこし宿酔の血をわけてやる
蚊を打てば泡の飛び散る厨かな
蚊喰鳥雲の重たくなつてきし
蚊蜻蛉の運ぶ荷物の遅延せり
筋骨の隆々と蚊の来てゐたり
血圧を気にする歳の蚊遣かな
手心を加へ藪蚊を打つ少女
声あればきつと野太き声の蚊よ
道場の傍らに置く蚊遣香
日盛りも闇もきらはず飛蚊症
藪蚊叩くAB型に相違なし

【帳】
スタンプあまたあり帰省子の自由帳
夏の夜の帳が下りて銀座かな
夏の夜の帳が包む矯正院
簡単な帳面どほり夾竹桃
句帳幾冊まつさらなままに紙魚
帳面の日付飛び飛び百日紅
噴水や少女の捲る単語帳
文字跳ねしシステム手帳アイスティー
几帳面な性格蟻の列糺す
蝙蝠の開き手帳となりにけり
蝙蝠の行き交ふ帳下ろしけり

【吊】
てるてる坊主梅雨の重さに吊られあり
円安のどこまで行くや吊忍
汗いちまい隔て鞄と吊革と
吊り出しで麒麟児の勝ち花南瓜
吊るされし操り人形夏の月
吊革をきらめかせたる夏日かな
廃屋に高く吊るせよ金魚玉
風鈴を吊つて一級建築士
風鈴を吊れば幼きころのこと
夕闇に吊されてゐる夏袴
落ちさうで落ちぬ黒蔕吊りバナナ

【草】
夏の星草野仁は出題す
客ひとりマスターひとり月見草
祝詞では鎮められない夏の草
蝉時雨草加煎餅の憂鬱
扇風機草臥れるまで首振つて
草いきれ既視感強くなりにけり
草刈や影残さるる庭の端
日日草駅前駐輪有料に
百日草生家無住に朽ちゆくも
風呂敷の唐草模様夏盛ん
密会に傘密葬に袈裟草いきれ
旅人の疲れてゐたり夏の草

【当季雑詠】
カーソルをひとつ左に梅雨の月
夏空を踏み壊すほどデモ隊は
間諜の帰郷する夢水無月は
胸板の厚き薄きやサングラス
五分おきの目薬三種さみだるる
荒南風が街に八百屋の香を散らす
十薬の祈り風力発電所
長袖で立つ網戸なき厨かな
白扇や僧が隣に岐阜羽島
埋立の海へ広がる草いきれ
夕立のあとコーヒー店よりひとりふたり
夕立後グランドピアノの開かるる

(以上)

11句選(特選、逆選なし)
選句締切:6月25日(火)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から11句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れたらしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。

2013年6月19日水曜日

蚊帳吊草句会・出題

再開第60回目の出題です。

【蚊】
【帳】
【吊】
【草】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:6月22日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

隠蔽体質句会・作者発表

早々と発表です。

あぢさゐの路地を隠してゐたりけり  朝比古   独亜
熱帯魚なにかを遮蔽して泳ぐ     朝比古   直由
朝曇り体育座りの膝小僧       朝比古  
涼やかに戦ぐ質屋の暖簾かな     朝比古   不亜
キャッチャーのなり手がゐない朝曇  朝比古   露海独由亜

人妻よ蛇を隠してゐたるとふ     露結    海独幹
放射線遮蔽シートの草いきれ     露結    不直
サイダーを人の体に注ぎけり     露結    海四
「質」の字のピンクのネオン夏の月  露結    海朝
意味だけが微妙にずれてゆく梅雨入  露結    直

たとふれば隠居の体やごみ鯰     海太  
昼寝覚脳(なづき)を蔽ふもの一枚  海太  
名は体か百足の誤差を数へたる    海太  
うすうすと茂りの奥に質屋かな    海太    あ
蜘蛛の囲を避け蜘蛛の囲の人となる  海太    露由亜

隠れ咲くどくだみの香に酔ひにけり  直子  
町蔽ふ陰謀の影蚯蚓出づ       直子    露
山蛭を拒む体となりにけり      直子  
夕膳は粘着質のひき蛙        直子  
からつぽの脳に沁み入るかき氷    直子    あ
定年や屁糞葛の花盛り        直子    幹由亜

薔薇でなく紫陽花隠れ家レストラン  不孤    露海由
ハンカチや証人席を遮蔽して     不孤    あ由
体面の汚されてゆく夏の浜      不孤    独幹直四
職質を受けやすき路地梅雨の月    不孤    独直由
滝飛沫立ててソリティア上りけり   不孤    あ

父母に隠れて紅き水中花       独楽    露あ直四
日盛や遮蔽物無きパントマイム    独楽    不海幹亜
体裁も無く浮いてこい浮いてこい   独楽    不朝幹由
明易し蛋白質のひと欠片       独楽    不直四
ゴジラの顔で冷酒を呑んでゐる    独楽    不幹あ亜四

隠り世の道を知るなり杜若      藤幹子  
遮蔽無く水駆け上がる河鵜かな    藤幹子  
鹿の子百合仏の多く半裸体      藤幹子   露あ
薔薇園は腺病質の子どもなり     藤幹子   あ直
橋涼し光の網をほどけずに      藤幹子   独あ

隠し立てすることのなき蛍の夜    亜紀    独朝直
蜘蛛の囲や建蔽率のぎりぎりに    亜紀    海独朝由四
熱帯夜ソファに伸されゆく身体    亜紀  
上質なビールの泡を一息に      亜紀    海朝四
質問を繰り出してゐる浜日傘     亜紀    朝由
香水や四面楚歌なるエレベーター   亜紀    直
白南風のすぐに寝落ちる車窓かな   亜紀    海

父の日の父が朝より雲隠れ      由季    不露海幹亜
猛烈に遮蔽してゆく青蔦よ      由季    朝幹亜四
体質は遺伝と思ふかたつむり     由季    海朝亜四
青鷺が性質の良くない声を出し    由季  
昼顔や父の監督するチーム      由季    露幹あ四

隠密の天井にゐる夏料理       四童    不独朝幹あ
梅雨の夜の経絡遮蔽施術かな     四童  
たくさんの体液を出す夏料理     四童    不露独幹
電柱といふ電柱にかたばみ質店    四童    不露
蛹にも似て山梔子の蕾かな      四童  

階段の隠れてゐたり青葉木菟     あんこ  
夕立に遮蔽されたる祇園かな     あんこ   直由亜
体無きやうに海月の浮いてをり    あんこ   朝
恋愛体質バナナの黒くなるまでは   あんこ   不独四
遠ざかる雨に羽毛のやはらかさ    あんこ  

以上。(集計:不孤)

2013年6月16日日曜日

【追加】隠蔽体質句会・投句一覧

すみません、迷惑メールフォルダに引っかかってしまったものがありましたので、追加します。11句選で行きますので、すでに選を済まされた方も、もう一句選ぶなり全取っ替えするなりお願い致します。

【隠】
あぢさゐの路地を隠してゐたりけり
たとふれば隠居の体やごみ鯰
隠し立てすることのなき蛍の夜
隠り世の道を知るなり杜若
隠れ咲くどくだみの香に酔ひにけり
隠密の天井にゐる夏料理
階段の隠れてゐたり青葉木菟
人妻よ蛇を隠してゐたるとふ
父の日の父が朝より雲隠れ
父母に隠れて紅き水中花
薔薇でなく紫陽花隠れ家レストラン

【蔽】
ハンカチや証人席を遮蔽して
遮蔽無く水駆け上がる河鵜かな
蜘蛛の囲や建蔽率のぎりぎりに
昼寝覚脳(なづき)を蔽ふもの一枚
町蔽ふ陰謀の影蚯蚓出づ
日盛や遮蔽物無きパントマイム
熱帯魚なにかを遮蔽して泳ぐ
梅雨の夜の経絡遮蔽施術かな
放射線遮蔽シートの草いきれ
猛烈に遮蔽してゆく青蔦よ
夕立に遮蔽されたる祇園かな

【体】
サイダーを人の体に注ぎけり
たくさんの体液を出す夏料理
山蛭を拒む体となりにけり
鹿の子百合仏の多く半裸体
体裁も無く浮いてこい浮いてこい
体質は遺伝と思ふかたつむり
体無きやうに海月の浮いてをり
体面の汚されてゆく夏の浜
朝曇り体育座りの膝小僧
熱帯夜ソファに伸されゆく身体
名は体か百足の誤差を数へたる

【質】
「質」の字のピンクのネオン夏の月
うすうすと茂りの奥に質屋かな
質問を繰り出してゐる浜日傘
上質なビールの泡を一息に
職質を受けやすき路地梅雨の月
青鷺が性質の良くない声を出し
電柱といふ電柱にかたばみ質店
明易し蛋白質のひと欠片
夕膳は粘着質のひき蛙
涼やかに戦ぐ質屋の暖簾かな
恋愛体質バナナの黒くなるまでは
薔薇園は腺病質の子どもなり

【当季雑詠】
からつぽの脳に沁み入るかき氷
キャッチャーのなり手がゐない朝曇
ゴジラの顔で冷酒を呑んでゐる
意味だけが微妙にずれてゆく梅雨入
遠ざかる雨に羽毛のやはらかさ
橋涼し光の網をほどけずに
香水や四面楚歌なるエレベーター
滝飛沫立ててソリティア上りけり
蜘蛛の囲を避け蜘蛛の囲の人となる
昼顔や父の監督するチーム
定年や屁糞葛の花盛り
白南風のすぐに寝落ちる車窓かな
蛹にも似て山梔子の蕾かな

(以上)

11句選(特選、逆選なし)
選句締切:6月19日(水)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から11句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れたらしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。

ただいま投句8名

6/16(日)23時まで締切を延期します。

2013年6月13日木曜日

隠蔽体質句会・出題

再開第59回目の出題です。

【隠】
【蔽】
【体】
【質】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:6月15日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

現地時間句会・作者発表

お待たせしました。

街薄暑現在位置のあかあかと      朝比古   幹
地軸ほど傾ぎてソフトクリームかな   朝比古   不由
はつなつのくびれの透きし砂時計    朝比古   四直あ不亜幹
間男の飛び出すやうに羽抜鶏      朝比古   直露不幹由独
ピーマンのみどり新緑より昏し     朝比古   四あ露

祭果て眠れる街の現はるる       直子    四
大滝の落ちて地球の重さかな      直子    海四亜独
どこまでも時軽くなる夏休み      直子    あ幹
畳屋の居間は洋間に燕子花       直子  
ぎよつとして鏡見つめる金魚かな    直子    あ

あぢさゐはすべて現在・過去・未来   露結  
夏の川地名に入りて地名を出づ     露結    海あ亜幹
峯雲や見上げてゐたる時刻表      露結    亜
次の間もまた次の間も心太       露結    海朝亜由
梅雨冷やタオルを干せる理髪店     露結    直

熱帯魚夢と現を廻りをり        あんこ   直幹
十薬や祝詞の太き地鎮祭        あんこ   海露不独
香水や古き時間の漂ひぬ        あんこ   直露幹由
水中花間奏曲へひらかるる       あんこ  
赤き液注射されをり蛍の夜       あんこ  

現代の言葉忘るるシャワー室      藤幹子   四由独
露涼し化粧下地の薄き膜        藤幹子   亜
滝ときに時間を逆にして御覧      藤幹子   海あ
川燃ゆる間なく鵜と鵜と鵜の主     藤幹子  
餡蜜や言の葉過ぎて豆の味       藤幹子   海四あ由独

白髪太郎現れ犬を驚かす        海太  
白南風や蟻は大地を往還し       海太  
緑陰とも臨時バス停留所とも      海太    露
睡蓮とわたし間合を見計らふ      海太    幹
ざぶざぶと眼を洗ふ桜桃忌       海太    朝亜独

ががんぼの現在位置を確かむる     亜紀    四朝不幹由独
所在地をうやむやにしてなめくぢり   亜紀    海朝あ不独
緑陰にはづしてゐたる腕時計      亜紀    朝
行間を読めぬをとこの夏行かな     亜紀    海
片手間に胡瓜を揉んでサスペンス    亜紀    海直露不由独
白シャツのあばれてゐたるサスペンダー 亜紀    四朝直露不由

浴衣着て大食漢の現るる        独楽    四朝直幹由
白シャツや演説をする地底人      独楽  
青時雨天使の羽を濡らしけり      独楽    直あ
間男の迷ひ込みたる露台かな      独楽    露
山手線回るよ夏のワキ脱毛       独楽    露
一億円目指す積立若葉冷        独楽  

紫陽花に隠されてゐる現在地      不孤    海朝あ幹由
高架駅から地下駅過ぎてまた夕焼    不孤  
非時香菓の花ひらく          不孤    四
桐咲くや歯間ブラシの通りよき     不孤    亜
配当の微細な数字梅雨じめり      不孤    直

現物を見ずに購ふ竹婦人        由季    四朝不亜独
ががんぼようすき地学の教科書よ    由季  
時の日の防音壁の前にゐる       由季    朝あ露亜
挨拶の間延びしてゐる山開き      由季    海朝独
浅い伸脚深い伸脚蟇          由季    露亜

十薬も雨も現況有姿かな        四童  
お地蔵の軍団をなす五月闇       四童    直不
真魚鰹ピラルク時価とありにけり    四童  
間男も間者も走る梅雨の闇       四童    不
愛といふ支へによりてあふひかな    四童  

以上。(集計:不孤)


2013年6月10日月曜日

現地時間句会・投句一覧

 お待たせしました。

【現】
あぢさゐはすべて現在・過去・未来
ががんぼの現在位置を確かむる
街薄暑現在位置のあかあかと
現代の言葉忘るるシャワー室
現物を見ずに購ふ竹婦人
祭果て眠れる街の現はるる
紫陽花に隠されてゐる現在地
十薬も雨も現況有姿かな
熱帯魚夢と現を廻りをり
白髪太郎現れ犬を驚かす
浴衣着て大食漢の現るる

【地】
お地蔵の軍団をなす五月闇
ががんぼようすき地学の教科書よ
夏の川地名に入りて地名を出づ
高架駅から地下駅過ぎてまた夕焼
十薬や祝詞の太き地鎮祭
所在地をうやむやにしてなめくぢり
大滝の落ちて地球の重さかな
地軸ほど傾ぎてソフトクリームかな
白シャツや演説をする地底人
白南風や蟻は大地を往還し
露涼し化粧下地の薄き膜

【時】
どこまでも時軽くなる夏休み
はつなつのくびれの透きし砂時計
香水や古き時間の漂ひぬ
時の日の防音壁の前にゐる
真魚鰹ピラルク時価とありにけり
青時雨天使の羽を濡らしけり
滝ときに時間を逆にして御覧
非時香菓の花ひらく
峯雲や見上げてゐたる時刻表
緑陰とも臨時バス停留所とも
緑陰にはづしてゐたる腕時計

【間】
挨拶の間延びしてゐる山開き
間男の飛び出すやうに羽抜鶏
間男の迷ひ込みたる露台かな
間男も間者も走る梅雨の闇
桐咲くや歯間ブラシの通りよき
行間を読めぬをとこの夏行かな
次の間もまた次の間も心太
畳屋の居間は洋間に燕子花
水中花間奏曲へひらかるる
睡蓮とわたし間合を見計らふ
川燃ゆる間なく鵜と鵜と鵜の主
片手間に胡瓜を揉んでサスペンス

【当季雑詠】
ぎよつとして鏡見つめる金魚かな
ざぶざぶと眼を洗ふ桜桃忌
ピーマンのみどり新緑より昏し
愛といふ支へによりてあふひかな
一億円目指す積立若葉冷
山手線回るよ夏のワキ脱毛
赤き液注射されをり蛍の夜
浅い伸脚深い伸脚蟇
配当の微細な数字梅雨じめり
梅雨冷やタオルを干せる理髪店
白シャツのあばれてゐたるサスペンダー
餡蜜や言の葉過ぎて豆の味

(以上)

11句選(特選、逆選なし)
選句締切:6月12日(水)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から11句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URL
というのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。
URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れた
らしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。

2013年6月7日金曜日

現地時間句会・出題

再開第58回目の出題です。

【現】
【地】
【時】
【間】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:6月9日(日)24:00(JST)…変則的に日曜です。
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

矢口真里句会・作者発表

集計を早まって独楽さんの選を落してしまいました。大変失礼いたしました。ごめんなさい。

草矢飛べ吾が少年の日々にまで    直子    ぽ
くちなはの口開けてゐる午後三時   直子    四
まひまひを神父指さす真昼かな    直子    四
三里ほど遠回りする帰省かな     直子    海独
サルトルが覗く厠の蟻地獄      直子    露

虎が雨矢面に立つさびしさよ     露結    直独
口髭や喋らぬままにソーダ水     露結    直
らつきよ漬真価のごとく輝けり    露結    幹朝亜
巴里祭やバスは小雨をわけてゆき   露結    あ不直亜
気の重き薔薇の束ねてありにけり   露結    海幹あ朝ぽ亜

弦は矢を離したがらず籐寝椅子    海太    亜
減らず口はつきり解る木下闇     海太    幹
大阪や八百九橋目の真夏       海太  
駅が消え蛍が消えて里残る      海太    幹あ亜
箱庭は褒めよドロップ舐めとほせ   海太    不

矢印を辿りてゆけば草いきれ     朝比古   海幹あ四独
夕焼の蛇口に唇の近づきぬ      朝比古   露幹あ亜
真つ青なひとところあり熱帯魚    朝比古   不直四独
故里の土に汚れし水鉄砲       朝比古   海ぽ
麦秋のノギスの小さき目盛かな    朝比古  

催促は矢より速けれ雲の峰      藤幹子  
花紫蘇や青きトタンの勝手口     藤幹子   海露あ不直独
心太鑑真像の襞めぐり        藤幹子   露
ふる里のパノラマ模型夏の月     藤幹子   直朝ぽ
焼き肉といふ儀式あり青簾      藤幹子   あ朝四亜独

矢のごとく降り始めをり未草     あんこ  
香水の重く残りし非常口       あんこ   海露幹不ぽ四亜
ソーダ水からだの真中抜けてゆく   あんこ   直朝四亜
滴りや落人の里近づきぬ       あんこ   直
夕焼を傾けヴァイオリン弾けり    あんこ   幹朝ぽ四亜

三ツ矢サイダー飲み干してまた遊ぶ  独楽    不朝
短夜の口内炎がまだ痛い       独楽  
真相を隠しバナナの叩き売り     独楽    海露朝
里心なんて知らない浮いてこい    独楽    海幹
無精ひげ剃り緑陰に涙せり      独楽  

矢面に立ちてひらくよアマリリス   亜紀    不
糸口は緑雨のなかのロダン像     亜紀    海露独
魔術師の真顔に吸はれゆく夕焼    亜紀    露幹あ不
理科室の椅子の重たし七変化     亜紀    朝ぽ四
蛍火の闇青ざめて来たりけり     亜紀    ぽ
麦秋やアナログ写真持ち古りて    亜紀    直独
青葉して外野席より人埋まる     亜紀    露あ朝ぽ四独

朝の体操矢庭に蜥蜴死んでゐる    不孤  
学校の蛇口盗難走り梅雨       不孤    露
あれよあれよと真菌の育ちゆく    不孤  
ふる里を語らぬ父や麦の秋      不孤    海ぽ独

弓道はあれど矢の道なき蕃茄     四童  
口紅のほくろに迫り夏料理      四童    あ直
菱形が真偽を迫り明易し       四童  
横書きのとてもおほきな魚里のぼり  四童    不
キャタピラも四点支持の杖も夏    四童    不

以上。(集計:不孤)

2013年6月4日火曜日

矢口真里句会・投句一覧

 お待たせしました。

【矢】
弓道はあれど矢の道なき蕃茄
弦は矢を離したがらず籐寝椅子
虎が雨矢面に立つさびしさよ
催促は矢より速けれ雲の峰
三ツ矢サイダー飲み干してまた遊ぶ
草矢飛べ吾が少年の日々にまで
朝の体操矢庭に蜥蜴死んでゐる
矢のごとく降り始めをり未草
矢印を辿りてゆけば草いきれ
矢面に立ちてひらくよアマリリス

【口】
くちなはの口開けてゐる午後三時
花紫蘇や青きトタンの勝手口
学校の蛇口盗難走り梅雨
減らず口はつきり解る木下闇
口紅のほくろに迫り夏料理
口髭や喋らぬままにソーダ水
香水の重く残りし非常口
糸口は緑雨のなかのロダン像
短夜の口内炎がまだ痛い
夕焼の蛇口に唇の近づきぬ

【真】
あれよあれよと真菌の育ちゆく
ソーダ水からだの真中抜けてゆく
まひまひを神父指さす真昼かな
らつきよ漬真価のごとく輝けり
心太鑑真像の襞めぐり
真つ青なひとところあり熱帯魚
真相を隠しバナナの叩き売り
大阪や八百九橋目の真夏
菱形が真偽を迫り明易し
魔術師の真顔に吸はれゆく夕焼

【里】
ふる里のパノラマ模型夏の月
ふる里を語らぬ父や麦の秋
駅が消え蛍が消えて里残る
横書きのとてもおほきな魚里のぼり
故里の土に汚れし水鉄砲
三里ほど遠回りする帰省かな
滴りや落人の里近づきぬ
巴里祭やバスは小雨をわけてゆき
理科室の椅子の重たし七変化
里心なんて知らない浮いてこい

【当季雑詠】
キャタピラも四点支持の杖も夏
サルトルが覗く厠の蟻地獄
気の重き薔薇の束ねてありにけり
蛍火の闇青ざめて来たりけり
焼き肉といふ儀式あり青簾
青葉して外野席より人埋まる
麦秋のノギスの小さき目盛かな
麦秋やアナログ写真持ち古りて
箱庭は褒めよドロップ舐めとほせ
無精ひげ剃り緑陰に涙せり
夕焼を傾けヴァイオリン弾けり
(以上)

10句選(特選、逆選なし)
選句締切:6月6日(木)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から10句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れたらしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。