2013年8月22日木曜日

無病息災句会・出題

再開第67回目の出題です。

【無】
【病】
【息】
【災】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:8月24日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

門外不出句会・作者発表

お待たせしました。

門を出て紙の軽さの秋の蝶      露結    海あ亜ダ廣四
外厠にほふ葡萄の熟れつくし     露結    け
墓が見え不眠の蚯蚓鳴きにけり    露結    ダ
まつすぐに沖へ出る船彼岸花     露結    海あ朝四
ほとばしる秋の花火や川の上     露結    ダ

炎昼や門に巡査が二人立ち      朝比古   露苑四
外国の人が喇叭を吹いて夏      朝比古   あ四
昔みな不良てんたうむしだまし    朝比古   露け廣四
ティッシュやや箱より出でて夜の秋  朝比古   苑あ亜ダ四
向かひ合ふグランドピアノ秋灯下   朝比古   露苑ダけ廣四

裏門の閂かけたまま花火       廣島屋   露海あけ
林火忌の慮外者らが集ひけり     廣島屋  
不入斗から来たといふ生身魂     廣島屋   苑あ亜け
秋出水玄孫の生まれ来た朝の     廣島屋  
ほとぼりもスープも冷めて初嵐    廣島屋   け

秋高しランナー多き桜田門      ダイスケ  朝
秋暑しゆつくり喋る外国語      ダイスケ  露苑海亜け四
灯火親し不意に買ひたる本ばかり   ダイスケ  海
出囃子に合はせて叩く秋扇      ダイスケ  苑朝け廣
名馬に肥ゆることゆるされし余生あり ダイスケ  露

九竅の一門だいじ秋団扇       海太  
さはやかに治外法権鬼ごつこ     海太  
八月や日米不戦俳句会        海太  
出来秋や蒔絵のやうな出席簿     海太    ダ四
男色の間のうすあかり帰雁忌よ    海太    露あ

黄落の門前町の路地に入る      苑を    朝廣
外反母趾の骨ずきずきと黄のカンナ  苑を    亜
不発弾沈ませてゐる秋の潮      苑を    露ダ朝
美術展出口から秋蝶二頭       苑を    海ダ
立秋の駅前でティッシュを配る    苑を  

門番のやうに立ちたるいぼむしり   けんじ   海朝廣
外回り影の消えたる秋の蝉      けんじ  
不可侵を決めこんでゐる秋の蚊帳   けんじ  
蟻地獄出でて上から倍返し      けんじ  
楽隠居ひまはりばかり見てゐたり   けんじ   廣

むらさきの色の空なる門火かな    あんこ   亜ダ
外国の匂ひの石鹸休暇明       あんこ   露海亜ダ
不老不死のうぜんかづら跋扈する   あんこ   苑
月の出へ素振り繰り返してゐたり   あんこ   苑亜朝
蝉の声沈殿したる小学校       あんこ   海亜朝

門口に夕刊の音さるすべり      亜紀    あけ
秋暑し調子外れのトランペット    亜紀    四
夕かなかな年齢いまだ不詳なる    亜紀    露あ
上出来のレース展開秋の空      亜紀    苑朝け
橋渡る人のまばらや涼新た      亜紀  
外野手の桁外れなる爽気かな     亜紀    廣
ビル風の片蔭を行く新都心      亜紀  

門からの生態系や秋澄めり      四童  
秋蝉の外国人にびつしりと      四童    朝廣
Fのかたち覚えて不良秋に入る    四童    廣
出汁をとるためだけの笊虫の夜    四童   
自転車で突つ込む凌霄かづらかな   四童    苑海あ亜

以上。(集計:不孤)

2013年8月18日日曜日

門外不出句会・投句一覧

お待たせしました。

【門】
むらさきの色の空なる門火かな
炎昼や門に巡査が二人立ち
黄落の門前町の路地に入る
九竅の一門だいじ秋団扇
秋高しランナー多き桜田門
門からの生態系や秋澄めり
門を出て紙の軽さの秋の蝶
門口に夕刊の音さるすべり
門番のやうに立ちたるいぼむしり
裏門の閂かけたまま花火

【外】
さはやかに治外法権鬼ごつこ
外回り影の消えたる秋の蝉
外国の人が喇叭を吹いて夏
外国の匂ひの石鹸休暇明
外反母趾の骨ずきずきと黄のカンナ
外野手の桁外れなる爽気かな
外厠にほふ葡萄の熟れつくし
秋暑しゆつくり喋る外国語
秋暑し調子外れのトランペット
秋蝉の外国人にびつしりと
林火忌の慮外者らが集ひけり

【不】
Fのかたち覚えて不良秋に入る
昔みな不良てんたうむしだまし
灯火親し不意に買ひたる本ばかり
八月や日米不戦俳句会
不可侵を決めこんでゐる秋の蚊帳
不入斗から来たといふ生身魂
不発弾沈ませてゐる秋の潮
不老不死のうぜんかづら跋扈する
墓が見え不眠の蚯蚓鳴きにけり
夕かなかな年齢いまだ不詳なる

【出】
ティッシュやや箱より出でて夜の秋
まつすぐに沖へ出る船彼岸花
蟻地獄出でて上から倍返し
月の出へ素振り繰り返してゐたり
秋出水玄孫の生まれ来た朝の
出汁をとるためだけの笊虫の夜
出来秋や蒔絵のやうな出席簿
出囃子に合はせて叩く秋扇
上出来のレース展開秋の空
美術展出口から秋蝶二頭

【当季雑詠】
ビル風の片蔭を行く新都心
ほとばしる秋の花火や川の上
ほとぼりもスープも冷めて初嵐
楽隠居ひまはりばかり見てゐたり
橋渡る人のまばらや涼新た
向かひ合ふグランドピアノ秋灯下
自転車で突つ込む凌霄かづらかな
蝉の声沈殿したる小学校
男色の間のうすあかり帰雁忌よ
名馬に肥ゆることゆるされし余生あり
立秋の駅前でティッシュを配る 

(以上)

10句選(特選、逆選なし)
選句締切:8月20日(火)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から10句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れたらしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。

2013年8月13日火曜日

門外不出句会・出題

再開第66回目の出題です。

【門】
【外】
【不】
【出】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:8月17日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

美辞麗句句会・作者発表

たいへんお待たせしました。

美人画の汗をかかざる美人かな     露結    ダ四
炎天をまつすぐに来て職を辞す     露結    朝海不け四
「麗しのサブリナ」を見て昼寝せる   露結    あ
辞世句を考へてゐる油照        露結  
寝違へて斜めに泳ぐ金魚かな      露結    朝亜

蟷螂の立ちたる美しき角度       朝比古   苑ダ不亜
金魚売辞表を書いてゐたりけり     朝比古   海ダ露
麗人の麗人のまま水打てり       朝比古   海四
かの人の句集のやうな浴衣かな     朝比古   苑海四
扇風機場末の音のしてゐたり      朝比古   苑海ダ亜あ

ジブリのやうに美瑛の丘に夏果つる   苑を  
菩提寺を辞し蝉しぐれ蝉しぐれ     苑を    ダ亜あ
「麗しのサブリナ」サイダー欲しくなる 苑を    露四
句会ですか苦界ですかと蠅が飛ぶ    苑を    け
川遊びして昼寝して星を観る      苑を    不

片時も離れぬ美猫秋暑し        海太    亜け
秋あふぎ世辞は撒餌のやうなもの    海太    け
踊子の十指麗し殊に小指        海太    四
肴あれば肴に文句秋風鈴        海太    ダけ
稲妻や枕を二つ並べたまま       海太    露亜あ

美談なく男だらけのビヤガーデン    けんじ  
腑に落ちぬ辞書の解説原爆忌      けんじ  
秋麗萎縮してゐる飛行船        けんじ  
酔眠の挙句灼熱終戦日         けんじ  
柱間を抜けし灯籠の薄明かり      けんじ  

かなかなや暗き匂ひの美術室      あんこ   朝海ダ露不亜四
秋桜答辞のやうに揺れてゐし      あんこ   ダ
麗かに横たはりたる黒葡萄       あんこ  
句読点打ちたくなりし蝉時雨      あんこ   不亜
池袋漫画喫茶のシャワー浴ぶ      あんこ   苑不

敗戦日美形ばかりの映画かな      ダイスケ  朝海あ
秋思して国語辞典を買ひ替へぬ     ダイスケ  朝
秋麗や故郷に初の高架駅        ダイスケ  苑露
愛情とは文句言ひ合ふ敗戦日      ダイスケ  
深夜テレビずつと熱帯魚を映す     ダイスケ  不あけ四

美しきアキレス腱や庭花火       亜紀    朝海不あ四
つくつくし一日辞書を引いてをり    亜紀    朝苑露不あけ
秋麗コーナーキック弧を描き      亜紀    朝海ダ
常套句ばかりに飽きて菊膾       亜紀    け
ホームベース踏み損ねたる夏の果    亜紀    朝苑四
せはしなきスマートフォンの指極暑   亜紀  
苦瓜の棉こそげ取ることも愛      亜紀    け

なしくづす男の美学かき氷       不孤    亜あ
短夜や辞世の一句更新す        不孤    ダ露
水打つて大原麗子の忌なりけり     不孤    朝苑海露
炎昼のひろば一言隻句無し       不孤  
転院の父の繰言団扇風         不孤    苑

美も善も走れ一億総残暑        四童    け
履歴書も辞表も白い夾竹桃       四童    苑露
百人の麗子の灯す物語         四童    不あ
俳句から文字の出てゐる秋の暮     四童  
翌日の風船といふ凌霄花        四童    露亜あ

以上。(集計:不孤)

 お、けんじさんは完全試合達成ですね。これはなかなかできることではありません。宝くじに当たったくらいの気持ちで次回もよろしくお願いします。(四童)

2013年8月11日日曜日

美辞麗句句会・投句一覧

【美】
かなかなや暗き匂ひの美術室
ジブリのやうに美瑛の丘に夏果つる
なしくづす男の美学かき氷
敗戦日美形ばかりの映画かな
美しきアキレス腱や庭花火
美も善も走れ一億総残暑
美人画の汗をかかざる美人かな
美談なく男だらけのビヤガーデン
片時も離れぬ美猫秋暑し
蟷螂の立ちたる美しき角度

【辞】
つくつくし一日辞書を引いてをり
炎天をまつすぐに来て職を辞す
金魚売辞表を書いてゐたりけり
秋あふぎ世辞は撒餌のやうなもの
秋桜答辞のやうに揺れてゐし
秋思して国語辞典を買ひ替へぬ
短夜や辞世の一句更新す
菩提寺を辞し蝉しぐれ蝉しぐれ
履歴書も辞表も白い夾竹桃
腑に落ちぬ辞書の解説原爆忌

【麗】
「麗しのサブリナ」サイダー欲しくなる
「麗しのサブリナ」を見て昼寝せる
秋麗コーナーキック弧を描き
秋麗や故郷に初の高架駅
秋麗萎縮してゐる飛行船
水打つて大原麗子の忌なりけり
百人の麗子の灯す物語
踊子の十指麗し殊に小指
麗かに横たはりたる黒葡萄
麗人の麗人のまま水打てり

【句】
かの人の句集のやうな浴衣かな
愛情とは文句言ひ合ふ敗戦日
炎昼のひろば一言隻句無し
句会ですか苦界ですかと蠅が飛ぶ
句読点打ちたくなりし蝉時雨
肴あれば肴に文句秋風鈴
辞世句を考へてゐる油照
常套句ばかりに飽きて菊膾
酔眠の挙句灼熱終戦日
俳句から文字の出てゐる秋の暮

【当季雑詠】
せはしなきスマートフォンの指極暑
ホームベース踏み損ねたる夏の果
稲妻や枕を二つ並べたまま
苦瓜の棉こそげ取ることも愛
寝違へて斜めに泳ぐ金魚かな
深夜テレビずつと熱帯魚を映す
川遊びして昼寝して星を観る
扇風機場末の音のしてゐたり
池袋漫画喫茶のシャワー浴ぶ
柱間を抜けし灯籠の薄明かり
転院の父の繰言団扇風
翌日の風船といふ凌霄花

(以上)

10句選(特選、逆選なし)
選句締切:8月13日(火)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/

題に関わらず全体から10句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
なお、右側にあった「最近のコメント」という欄は、ガジェットが壊れたらしく現在使えません。

ではよろしくお願い致します。

2013年8月4日日曜日

美辞麗句句会・出題

再開第65回目の出題です。

【美】
【辞】
【麗】
【句】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:8月10日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを
 書かないで下さい。
 また、空白行や題の行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

 よろしくどうぞ。

三者凡退句会・作者発表

たいへんお待たせしました。

三振のあと膨大な草いきれ       天気    不八朝独由廣亜
満月に忍者が軽くうなづいた      天気    あ苑け四
世志凡太東京ぼん太夏さみし      天気    あ苑露亜
中退の人とたのしむ冷素麺       天気    海
西瓜はなぜ永世中立国なのか      天気    ダ苑海不朝独亜

三人で来て順番に裸になる       露結    ダ苑海不八朝廣天
お見合いパーティ司会者の汗まみれ   露結    独由天
平凡な夫婦の夜の蚊遣り香       露結    苑不朝由
鬼退治されたる鬼が島の夏       露結    ダ苑八
恋人でなかつた頃の冷し酒       露結    あ海け由天四

羽蟻摘む三つ目なれば逃がしたり    八志    露由
萍や者共じっと控えおり        八志    あ廣
神輿行く凡そ半分担がずに       八志    ダ海け四
船虫は退却したり笑むごとく      八志    不天
干し草のなかに隠れてねむる莫迦    八志    あ露廣

三人の真中に置かれ西瓜かな      朝比古   あ不露由
歌舞伎者のごとくに潰すトマトかな   朝比古   あけ
凡例のごとくに冷し中華かな      朝比古   苑海露独廣四
後退るやうに進みし蟇蛙        朝比古   ダ不八由亜
客船と五色のテープ雲の峰       朝比古   独

裸の子三人くらゐみつくろひ      廣島屋   四
悪者に憧れてゐる夏休み        廣島屋   ダあ苑け八朝由四
早野凡平の帽子や夏料理        廣島屋   独
蚊柱と痴漢撃退グッズかな       廣島屋   海不朝独
閉店の告知貼りつつ生ビール      廣島屋   海け由

掬はれし金魚三匹死はまちまち     海太    露廣天
易者には解らぬ道や南風吹く      海太    独
凡庸に風を漕ぎをりハンモック     海太  
退き際に日も風もあり尺蠖の      海太  
生命線二つ開きし暑さかな       海太    あ八由

午前三時放送休止夜の秋        ダイスケ  露天
兄者と呼ばれ飲む酒辛し船遊      ダイスケ  独廣
凡例に書かれてをらぬ夏の果      ダイスケ  
早退の者ら集へる泉かな        ダイスケ  あ八朝露廣天亜
夏帽子くりかへしくりかへしはめなほし ダイスケ  

熱狂の三軒茶屋を出て涼し       独楽    四
夏風邪の患者がひとり宙に舞ふ     独楽    け露天
非凡なる泳ぎを教へたのは誰      独楽    ダ海け不
白靴に履き替え今朝は退院す      独楽    朝由亜四
彼の人に彼氏がゐるといふ大暑     独楽    ダ廣天

夏夕べ三段登るチャペルあり      けんじ   ダ不独四
影武者の集まつてゐる独活の花     けんじ   不八廣四
凡庸な面子の揃ふ夏祭り        けんじ   露由廣
退屈な短編小説まくはうり       けんじ   苑亜
日替はりのロケット鉛筆月涼し     けんじ  

夜濯の夫よ三番から歌ふ        あんこ   ダ苑海け露独由廣天亜四
編集者登山小屋から催促す       あんこ   海不
凡人へ踏切ひらく立葵         あんこ   け八天亜
退けば広くなる海青岬         あんこ   ダ海由四
籐椅子に謝る時を待つてゐる      あんこ   ダ朝亜四

三界の炎に灼かれ御徒町        苑を    独亜
水槽に静かな患者たちの夏       苑を    あ八独天亜
凡人としてナイターを観戦す      苑を    け朝亜
退学の少年の指かきごほり       苑を    朝
大夕焼死ぬまで踊るボレロかな     苑を    朝亜

弁当ののちの車中の三尺寝       不孤    あ四
行水の水を惜しむも小者かな      不孤    け八
凡例は詠読まれぬものよ雨安居     不孤  
入退室管理システム指の汗       不孤  
蛇の衣わつとつまむは女子ばかり    不孤  

夏の夜の三面鏡に我われ吾       亜紀    海
論者みな広間に集ふ西瓜かな      亜紀    苑八朝露
九回の凡打で終る夏の果        亜紀    苑八
油虫退路断たれて撃沈す        亜紀  
明後日になればわかるよバナナの斑   亜紀    朝
常駐の管理人室メロンの香       亜紀    ダ苑海不
驟雨みな大慌てなる大通り       亜紀    ダ苑け由四


夕焼にほどよきサイズ三ノ宮      由季    朝廣天亜
南風忍者屋敷の破損箇所        由季  
凡例にある色全て使ふ虹        由季    あけ不独
衰退の街昼顔にふちどられ       由季    あ苑不八露独
片蔭にある牢獄のやうな窓       由季    ダ海け廣天

夏雲や三人ゐれば二人つく       四童    天
日焼して忍者見えなくなりにけり    四童  
凡例を読んだことなき木槿かな     四童  
退場の赤あざやかなかき氷       四童    あ露
母親の見てゐる前で雲の峰       四童    八露廣

以上。(集計:不孤)