2011年11月26日土曜日

井川意高句会・出題

ごきげんよう。再開第4回目の出題です。

【井】
【川】
【意】
【高】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:12月3日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com
★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを書かないで下さい。また、空白行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

篠田麻里子句会・作者発表

たいへんお待たせしました。今回は参加者僅少のため、急遽木枯二号も出動の事態となりました。篠さんという人にも参加してほしいですね。

雪おんな篠つく雨に傘さしぬ       ぐみ
冬籠り田の字のやうな窓ふさぎ      ぐみ      不恵
ヒマシ油の蓖麻にも無縁ビンとボー    ぐみ      四
お毛皮でお里が知れる学習院       ぐみ
ねんねこや寝ん寝が好きな子と猫と    ぐみ
寒夕焼成人映画の絵看板         ぐみ      り

丹波篠山綿虫になつかれて        由季      種りぽこ
冬の田のセンターに父置いてみる     由季      ぐ不
茶の花を咲かせ非番の麻薬犬       由季      種ぐ不四りぽこ
ハムスターの里親となる着ぶくれて    由季      亜
青木の実といへど紅くて子煩悩      由季      恵こ
秋惜しむ一番好きな掛け軸と       由季      ぽ
小春日の四十七士を点呼する       由季      種四り恵

篠笛の少年のいる月の夜         こゆ      四
はるか来て田毎の月にであひけり     こゆ
亜麻色の髪の少女の星さがす       こゆ
一里雨二里雪三里霙哉          こゆ      種四恵ぽ
霜夜かな鳴子こけしの首の鳴る      こゆ      ぐ
普段着でゆれていたって皇帝ダリア    こゆ
茶の花や今がどんどん古くなる      こゆ      亜ぽ

篠ノ井にゆっくりと風そして雪      ぽぽな     不由こ
雪催こんがり眠る秋田犬         ぽぽな     種不四由り恵
秋麗の胡麻油まわしてフライパン     ぽぽな
色里に色のなき刻小鳥くる        ぽぽな     不
まひるまの障子のようにセラピスト    ぽぽな     恵
寒暁やRh因子まで記す          ぽぽな     種四由
音かすか障子の中の核家族        ぽぽな     種亜
まだ恋をしらぬ子の頬小六月       ぽぽな
篠笛をのせる指先冬立ちぬ        ぽぽな     不亜こ

篠山の寺の生まれや玉霰         種茄子     こ
田に泥鰌野に兎追ふ半世紀        種茄子
凩や麻布十番温泉に           種茄子     り
足袋穿いて南総里見八犬伝        種茄子
子のたまはく天金の書を開くたび     種茄子     四
咳を響かせてゐる女かな         種茄子
鼻水を止める薬を三度飲む        種茄子     恵
電柱を頼る電線初時雨          種茄子     ぐ亜由こ

見返れば篠井英介狐罠          不孤      り
ひつぢ田のすずめ騒がしTPP      不孤      ぐ
しぐるるや麻布十番饅頭屋        不孤      ぐ亜四ぽ
黄落やホットスポットまで半里      不孤      種亜由ぽ
小春日や孟子は鬚をくしけづり      不孤
あの娘だれこの娘はだあれ枇杷の花    不孤

ポインセチア篠突く雨を帰りけり     亜紀
大田区の蒲田大森冬に入る        亜紀      ぐ四こ
馥郁と胡麻の香りや冬ぬくし       亜紀      四
犬の子の里親募る小春かな        亜紀      恵ぽ
本名は子の付く名前雪女         亜紀      ぐ不由り恵ぽ
初冬の変らぬ車窓見てをりぬ       亜紀
冬木立華やぐ声の通り過ぎ        亜紀      こ
要所要所繕うてをり落葉雨        亜紀      不

着膨れて篠さんという人を待つ      恵       ぐ由ぽこ
冬の田の真ん中にいて気付かれず     恵       種亜由
胡麻塩が足りない握り飯小春       恵       不亜ぽ
凍星に触れ里親になる資格        恵
鍋焼を吹いて子供の顔になる       恵       ぐぽ
マフラーが鼻を隠して古本屋       恵       ぐ由りぽ

息白き篠山紀信うごめきぬ        四童
大女ばかりで歩く冬田かな        四童      種亜由り
しぐるゝや重たきものを西麻布      四童      種
夜焚火や藷より旨い十七里        四童
賛成の反対分子冬に入る         四童      り
抱き合ふ近衛のオブジェ冬ざるゝ     四童

篠笛やひとりのやうな冬の夢       ゆかりり
島国の家族の濡らす冬田かな       ゆかりり    ぽ
おほぞらの大麻のやうな鴨の丈      ゆかりり
島国や我慢のやうな冬の里        ゆかりり
幸福のクレッシェンドの障子かな     ゆかりり    亜
おほかたの小春の影の眠りけり      ゆかりり    不由恵こ

篠笛のひかりに冬を熟るるかな      木枯二号
魂の冬田のやうな闇の濤         木枯二号
晩年の麻苧の鳰と洗ひけり        木枯二号
はらわたの手毬のやうなわれの里     木枯二号
をととひの障子と翅を濡らしけり     木枯二号
水洟や蛇屋のやうな母の恋        木枯二号    恵

以上。(集計:不孤)

なお、ゆかりり木枯二号の参加にあたってはロボットの作者・三島ゆかり氏に題を仕込んでもらいました。
 引き続き、自己紹介その他ご歓談は、俳句モナカの方でぜひお願い致します。

2011年11月20日日曜日

篠田麻里子句会・投句一覧

お待たせしました。
選句期間は一週間だと長すぎる感じなので、水曜までとします。

【篠】
ポインセチア篠突く雨を帰りけり
見返れば篠井英介狐罠
篠ノ井にゆっくりと風そして雪
篠山の寺の生まれや玉霰
篠笛のひかりに冬を熟るるかな
篠笛の少年のいる月の夜
篠笛やひとりのやうな冬の夢
篠笛をのせる指先冬立ちぬ
雪おんな篠つく雨に傘さしぬ
息白き篠山紀信うごめきぬ
丹波篠山綿虫になつかれて
着膨れて篠さんという人を待つ

【田】
はるか来て田毎の月にであひけり
ひつぢ田のすずめ騒がしTPP
魂の冬田のやうな闇の濤
雪催こんがり眠る秋田犬
大女ばかりで歩く冬田かな
大田区の蒲田大森冬に入る
田に泥鰌野に兎追ふ半世紀
冬の田のセンターに父置いてみる
冬の田の真ん中にいて気付かれず
冬籠り田の字のやうな窓ふさぎ
島国の家族の濡らす冬田かな

【麻】
おほぞらの大麻のやうな鴨の丈
しぐるゝや重たきものを西麻布
しぐるるや麻布十番饅頭屋
ヒマシ油の蓖麻にも無縁ビンとボー
亜麻色の髪の少女の星さがす
胡麻塩が足りない握り飯小春
秋麗の胡麻油まわしてフライパン
茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
晩年の麻苧の鳰と洗ひけり
凩や麻布十番温泉に
馥郁と胡麻の香りや冬ぬくし

【里】
お毛皮でお里が知れる学習院
ハムスターの里親となる着ぶくれて
はらわたの手毬のやうなわれの里
一里雨二里雪三里霙哉
黄落やホットスポットまで半里
犬の子の里親募る小春かな
色里に色のなき刻小鳥くる
足袋穿いて南総里見八犬伝
凍星に触れ里親になる資格
島国や我慢のやうな冬の里
夜焚火や藷より旨い十七里

【子】
ねんねこや寝ん寝が好きな子と猫と
まだ恋をしらぬ子の頬小六月
まひるまの障子のようにセラピスト
をととひの障子と翅を濡らしけり
音かすか障子の中の核家族
寒暁やRh因子まで記す
幸福のクレッシェンドの障子かな
賛成の反対分子冬に入る
子のたまはく天金の書を開くたび
小春日や孟子は鬚をくしけづり
青木の実といへど紅くて子煩悩
霜夜かな鳴子こけしの首の鳴る
鍋焼を吹いて子供の顔になる
本名は子の付く名前雪女

【当季雑詠】
あの娘だれこの娘はだあれ枇杷の花
おほかたの小春の影の眠りけり
マフラーが鼻を隠して古本屋
咳を響かせてゐる女かな
寒夕焼成人映画の絵看板
秋惜しむ一番好きな掛け軸と
初冬の変らぬ車窓見てをりぬ
小春日の四十七士を点呼する
水洟や蛇屋のやうな母の恋
茶の花や今がどんどん古くなる
電柱を頼る電線初時雨
冬木立華やぐ声の通り過ぎ
鼻水を止める薬を三度飲む
普段着でゆれていたって皇帝ダリア
抱き合ふ近衛のオブジェ冬ざるゝ
要所要所繕うてをり落葉雨

(以上)

11句選(特選、逆選なし)
選句締切:11月23日(水)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/
題に関わらず全体から11句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
 なお、右側の「最近のコメント」という欄は反映するのに時間がかかるようです。

 ではよろしくお願い致します。

2011年11月15日火曜日

篠田麻里子句会・出題

おはようございます。再開第3回目の出題です。

【篠】
【田】
【麻】
【里】
【子】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:11月19日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
     koshinfu9th@gmail.com
★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを書かないで下さい。また、空白行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

我他彼此句会・作者発表

たいへんお待たせしました。

我いつか梟的に膨らむや         藤実   四苑不
兔ゐてその他と共に抱上げる       藤実   種四ぐり由幹不
冬ぬくし彼のコッペパン黄金して     藤実
二千年狐火ねむる此岸とか        藤実
冬服のお江戸の顔に困りけり       藤実   ぐ幹不

我欲無くて何の人生蓮の実飛ぶ      不孤
わが魂に及ぶ他国の秋出水        不孤   四り幹
彼氏てふイントネーション枯芒      不孤   ぐ苑亜
此の句集背表紙がない秋のてふてふ    不孤   四由幹
ガタがきてビシッとせぬ首破れ蓮     不孤   ぐ亜

秋惜しむ竹脇無我と夢の中        ぐみ   四
冬近し高い他界の人は風         ぐみ
冬隣彼のヨンさまの産湯売る       ぐみ   四
肌恋し冬の近づくそこ此所に       ぐみ
月の海大波小波縄跳びす         ぐみ
飛行船やがて手が生え月に触れ      ぐみ   種四苑不

無我といふ冬野へ入りて帰らざる     苑を   四不
焼芋屋他人の空似だとしても       苑を   ぐ不
もう炬燵出して誰彼なく噂        苑を
此処からは入るべからず花八手      苑を
子規庵は淋しかりけり石蕗の花      苑を

我我は宇宙人なり茸狩          種茄子  四千り亜幹
年忘れ他人の靴を履いて出る       種茄子  千苑り亜由
ハロウィンの風に吹かるる彼女彼     種茄子
此辺りの者で候ふ秋の暮         種茄子  苑
当番に面倒見られなきうさぎ       種茄子  ぐ
暖かき冬来てだるまさんがころんだ    種茄子
すつぽんの冬眠したる池に鯉       種茄子

残菊や我儘ぶりや泣きぶりや       りえ
行く秋や他人同士の降りる駅       りえ   種ぐ亜由
彼方から円盤来たる文化の日       りえ   種四苑
露霜や此の世はよその家ばかり      りえ   種千
行く秋やトーテムポール寄り目がち    りえ   千苑亜
あたらしい団栗拾う墓地の内       りえ
密柑山一瞥連絡船帰る          りえ   亜由
住所録一行消して蔦紅葉         りえ   種千苑

蓑虫は蓑のまんなか我武者羅に      由季   亜
他校より借りきし選手黄落す       由季   種千不
誰彼となくほほゑみて菊人形       由季   千苑亜
此の地帯芒呆けてゐるばかり       由季   亜
LEDのひかりまつすぐ菊膾       由季   種り
深秋のダンスフロアー黒光り       由季   り亜

我々の選択権や神無月          亜紀
他意のなき海鼠を食んでをりにけり    亜紀   苑幹不
彼方より来たる冬蜂箱に入る       亜紀   由
此の家の先祖代々花八つ手        亜紀   苑り
ことごとくはづすPK鳥渡る        亜紀   千苑由幹不
十一月机の前に椅子があり        亜紀   種ぐり由
秋高し力士の小さき飯茶碗        亜紀
昭和通り平成通り文化の日        亜紀   り幹

干し柿の平たく言へば我慢して      藤幹子  千ぐ亜由不
萩抜けて猫は他人の眼なりけり      藤幹子  四千ぐ由
彼は白我はサフラン色の膝        藤幹子  ぐり
此の世ではつひに飛蝗を捕れずあり    藤幹子  千由
種茄子脳に二室のありにけり       藤幹子

やせ我慢して秋晴れをついに得よ     千代路
秋ふかくまじわり淡き他人丼       千代路
いつまでも月をほめてる彼の恋      千代路
此れはキーを叩く音なり稲雀       千代路  幹
母と寝る部屋いつぱいに虫の声      千代路  由

枯蓮やパジャマのやうな我の国      ゆかりり 種
立冬の他人を仰ぐ電気かな        ゆかりり り
立て看の寒暮のやうな彼の壜       ゆかりり
此の国の目方のやうな冬の皿       ゆかりり
横須賀の旋律といふ冬日向        ゆかりり 四
小春日のポルシェを影のゆるすかな    ゆかりり 千幹

小春日や我慢をすれば痩せられる     四童   ぐ幹
こひびとと他の一切の冬ざるる      四童
小春日や私の彼は左巻き         四童   り幹不
行く秋のむづかしさうな此処は何処    四童   種不
天高し表札のなき半蔵門         四童   種

以上。(集計:不孤)

なお、ゆかりりの参加にあたってはロボットの作者・三島ゆかり氏に題を仕込んでもらいました。
 引き続き、自己紹介その他ご歓談は、俳句モナカの方でぜひお願い致します。

2011年11月6日日曜日

我他彼此句会・投句一覧

 お待たせしました。

【我】
やせ我慢して秋晴れをついに得よ
我いつか梟的に膨らむや
我々の選択権や神無月
我我は宇宙人なり茸狩
我欲無くて何の人生蓮の実飛ぶ
干し柿の平たく言へば我慢して
枯蓮やパジャマのやうな我の国
残菊や我儘ぶりや泣きぶりや
秋惜しむ竹脇無我と夢の中
小春日や我慢をすれば痩せられる
蓑虫は蓑のまんなか我武者羅に
無我といふ冬野へ入りて帰らざる

【他】
こひびとと他の一切の冬ざるる
わが魂に及ぶ他国の秋出水
行く秋や他人同士の降りる駅
秋ふかくまじわり淡き他人丼
焼芋屋他人の空似だとしても
他意のなき海鼠を食んでをりにけり
他校より借りきし選手黄落す
冬近し高い他界の人は風
年忘れ他人の靴を履いて出る
萩抜けて猫は他人の眼なりけり
立冬の他人を仰ぐ電気かな
兔ゐてその他と共に抱上げる

【彼】
いつまでも月をほめてる彼の恋
ハロウィンの風に吹かるる彼女彼
もう炬燵出して誰彼なく噂
小春日や私の彼は左巻き
誰彼となくほほゑみて菊人形
冬ぬくし彼のコッペパン黄金して
冬隣彼のヨンさまの産湯売る
彼は白我はサフラン色の膝
彼氏てふイントネーション枯芒
彼方から円盤来たる文化の日
彼方より来たる冬蜂箱に入る
立て看の寒暮のやうな彼の壜

【此】
行く秋のむづかしさうな此処は何処
此の家の先祖代々花八つ手
此の句集背表紙がない秋のてふてふ
此の国の目方のやうな冬の皿
此の世ではつひに飛蝗を捕れずあり
此の地帯芒呆けてゐるばかり
此れはキーを叩く音なり稲雀
此処からは入るべからず花八手
此辺りの者で候ふ秋の暮
二千年狐火ねむる此岸とか
肌恋し冬の近づくそこ此所に
露霜や此の世はよその家ばかり

【当季雑詠】
LEDのひかりまつすぐ菊膾
あたらしい団栗拾う墓地の内
ガタがきてビシッとせぬ首破れ蓮
ことごとくはづすPK鳥渡る
すつぽんの冬眠したる池に鯉
横須賀の旋律といふ冬日向
月の海大波小波縄跳びす
行く秋やトーテムポール寄り目がち
子規庵は淋しかりけり石蕗の花
種茄子脳に二室のありにけり
秋高し力士の小さき飯茶碗
住所録一行消して蔦紅葉
十一月机の前に椅子があり
小春日のポルシェを影のゆるすかな
昭和通り平成通り文化の日
深秋のダンスフロアー黒光り
暖かき冬来てだるまさんがころんだ
天高し表札のなき半蔵門
冬服のお江戸の顔に困りけり
当番に面倒見られなきうさぎ
飛行船やがて手が生え月に触れ
母と寝る部屋いつぱいに虫の声
密柑山一瞥連絡船帰る

(以上)
12句選(特選、逆選なし)
選句締切:11月12日(土)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/
題に関わらず全体から12句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。
URLは入れなくてよいです。
なお、右側の「最近のコメント」という欄は反映するのに時間がかかるようです。
ではよろしくお願い致します。

2011年11月1日火曜日

我他彼此句会・出題

おはようございます。再開第2回目の出題です。

【我】
【他】
【彼】
【此】
【当季雑詠】(何句でも。無季可。他季不可)

投句締切:11月5日(土)24:00(JST)
投句宛先:下記恒信風句会投句専用アドレス宛メールにて
    koshinfu9thアットマークgmail.com 

★整理の都合上、俳句の行には俳句以外の題とか記号とか俳号とか本名とかを書かないで下さい。
(俳号の人は俳句とは別の行に書き添えて下さい。)
 また、空白行を置かず出題順に左詰で列挙願います。

最下位島須句会・作者発表

再開&再会、とてもうれしいです。またよろしくお願いします。
選句まだの方もいらっしゃいますが、締切から2日過ぎましたので発表させていただきます。
選者名は俳号または名の最初の一字とします。なお、藤幹子さんは「幹」、藤実さんは「実」とさせていただきます。あしからずご了承下さい。

最澄の年譜に蟋蟀ひからびて     ぐみ       油
全室に下貼りのありトキワ荘     ぐみ       量幹
スワヒリ語新体位論文化の日     ぐみ       露
月に脱ぐ大島つむぎに染めの帯    ぐみ
欠け急須干し柿に似た顔添へて    ぐみ       油直
ひだ追ひて鶏頭少し淫らなり     ぐみ       量千美

最敬礼手首直角夜学校        油饅頭      美
冷ややかな外野フライの落下点    油饅頭      実由直
判定で二位になるなり法師蝉     油饅頭      り種直
島民は十六夜なれば消ゑにける    油饅頭      由
病垂必須の美術展覧会        油饅頭      美
ホステスと麺啜りおり気持ちよか   油饅頭
わたくしの今シーズンの蔦は伸ぶ   油饅頭      り由
王室の林檎をもいだのはあの子    油饅頭      不
秋茄子を蔕から燃やす未亡人     油饅頭      四り美幹
渡り廊下の朝顔だけの相関図     油饅頭

夜の雨の最晩年のあかるさに     山田露結
詳細は下記のとおりに蚯蚓鳴く    山田露結     千
スケッチの林檎の位置の定まりぬ   山田露結     四信亜由油
島までは歩いてゆける秋の虹     山田露結     ぐ種振幹不亜由油直
須く投げ入れらるるべき菊よ     山田露結     りぐ
二階より低きあたりが蜻蛉の空    山田露結     四信振実不亜由

ゐのこづち最後尾よりこゑのきて   佐藤文香     四信露種亜
下り梁白きくちびるむきながら    佐藤文香     直
祭日や余命位の籾俵         佐藤文香     四
大倭豊秋津島すさまじく       佐藤文香
股座を金風ぬけてゆく須磨か     佐藤文香     り信振幹不
残菊の根に揉錐の置かれあり     佐藤文香

竹の春最終弁論は以上        藤幹子      不
からすうりより下船せし薬指     藤幹子
箸割りて大芋虫を仰臥位に      藤幹子      四り量ぐ振
エロマンガ島と帰燕に伝へけり    藤幹子      種実由
呉須青絵夜を待ちたる花野かな    藤幹子
トランプのごと鳩降れり秋の苑    藤幹子      四千信振実不亜由

花すすき最もひかり吹いて海     藤実       四量千信種振亜
床下に小鳥あつまる箱の家      藤実       四種幹
大花野気位高き靴が降る       藤実       直
豊年や鬼ヶ島らし島に丸       藤実       種
須く案山子に眉毛描くべし      藤実       千ぐ
秋の雨やさしき馬を遠ざける     藤実       千振

給水塔最下部にドア流れ星      上田信治     四り露種不
月の雲エスカレーター下に着く    上田信治     油
寄鍋の菜つぱの位置は決めておけ   上田信治     千美露実亜油
片目だけコスモスの咲く島にゐる   上田信治     千実油
紅葉山急須の蓋の裏ぬれて      上田信治     り露幹実不亜由
そのトタン屋根に秋日の差してゐる  上田信治     千
雨続く人の匂ひの零余子飯      上田信治     量直

赤とんぼ最初から嘘かもしれぬ    千代路      量露振不油直
林檎ぬくもりてあなた下世話ですね  千代路      不
位置について檸檬は爆弾(ボム)になるところ 千代路  量幹
しじまてふ島えてしがな星月夜    千代路
急須ぽぽと笑ひ合つて夜長かな    千代路      量実不油
秋雨聴くトーフ売りのかほでうたふ  千代路

ダイエット最早続かず秋刀魚焼く   直子
バス下りて釣瓶落しの造成地     直子       り信露油
位勲には縁なく古希や荻の風     直子       ぐ
島の児のゴールは独り運動会     直子       美露振
須磨寺に鬼哭のごとく荻の声     直子   
知らぬ児の手を振ってゐる草の市   直子

最高に折れ曲がりたるやれはちす   種茄子      り美幹由
蜻蛉飛ぶ下校の曲は新世界      種茄子      り量ぐ直
位取り間違へてをりきりぎりす    種茄子      直
湖に人の棲む島秋茜         種茄子      り美ぐ信振亜
高坏の須恵器に至る秋の虹      種茄子      量不
雀蛤になる東中野の次中野      種茄子      露
みみず鳴く望遠鏡に土星入れ     種茄子      四量千ぐ信露振実由直
錦秋や赤きレーダー回転す      種茄子

牛蛙胃カメラ触れる最深部      量子       幹由
空に散る核種を下水の蟇は知る(福島原発災害) 量子
鳴く鯨三位一体説く神父       量子       幹
島宇宙より着いたばかりのニュートリノ 量子      千種
サルノコシカケ急須で煎じ月見かな  量子       美種
アレルギー見え隠れする青蜥蜴    量子

最終回までにけりつく秋の空     亜紀
下書きの線残りけり野分あと     亜紀       り幹直
定位置に戻らぬおもちや夜長し    亜紀       油
島影の島てんてんと十三夜      亜紀
秋うらら須藤さんへの招待状     亜紀       種実
鼻つ柱ばかに強くて蓼の花      亜紀       直
雲ひとつ分けてそろりと後の月    亜紀       ぐ
確固たる覚悟などなし鶏頭花     亜紀       種油

鼠来て最寄の鍋の在處        美美
秋天の最も高き處かな        美美       種
階下から母叫びくる暮の秋      美美       四り信露振幹油
下野(しもつけ)と上野(かみつけ)のさかい野分立つ 美美
筋肉を上上下下伸ばす秋       美美       ぐ
下世話にも作法のありて菊膾     美美       信露不
菊の日や位牌持つ人喪主であり    美美
秋風に世界の島崎といふ男      美美       りぐ
急須より名残の滴や初時雨      美美
ぷらちなの舌に踊れる豹紋蝶     美美
淋しいや黄金の月のひやひやす    美美       実亜
鶏頭花奇妙な人を見送りぬ      美美       千
花魁が抱いて放さぬ菊枕       美美       不油
天高し大佐隠れる排水溝       美美       ぐ種幹
ランボーの全集買ふて冬眠す     美美
椋鳥の一群二群とありにけり     美美       ぐ由
裸婦写真いまだ検閲神の留守     美美       種

最高値更新さるる夜長かな      四童       美ぐ由
のばしたる鼻の下から末枯るる    四童       美ぐ亜
全地球測位システム秋深む      四童       信実直
島忠で買ふべし秋蒔きの種は     四童       美振不
横須賀の急な坂道冬近し       四童       信振亜
ワシコフがつぶやいてゐる秋深き   四童       量美露

長き夜の電波を帰る最上川      ゆかりり     千
はじまりの下腹部といふ秋の午後   ゆかりり     四幹不亜
伝線の位置の野分のありにけり    ゆかりり
島国や銀河を並ぶ雲の愛       ゆかりり     量
須田町の遺伝子となる野分かな    ゆかりり     四量
千代田区のおほぞらといふ菊日和   ゆかりり     露亜

蚯蚓鳴くビルの最終退出者      岡田由季     四千美ぐ露直
下山してしまえばただの茸山     岡田由季     量千ぐ種振実
銀漢の見える位置まで移動する    岡田由季     ぐ露種
島の秋土曜日ごとに雨が降り     岡田由季     信振実
冬近し須磨の関守よく眠る      岡田由季     幹
照柿のラジオ体操常連組       岡田由季     千亜

ポケットの最中狼藉文化の日     不孤       四振実亜由直
しら露の下へも置かぬ泪かな     不孤
一位の実の種は食べてはいけません  不孤       美信
鰯雲とりつく島はありますか     不孤       量千美信露幹由油直
須く疑ふべけんや茸山        不孤
再開は無いと思つた穴惑       不孤       四り量振由

薔薇の実やこの駅はわが最寄駅    振り子      り
ぎんなんぎんなん足の大きな下校の子 振り子      量千露幹実不亜油
秋刀魚焼く半島位淋しくて      振り子      美実不由
壱岐対馬秋の喇叭が鳴りひびく    振り子      信実
秋の日終るただただ急須傾けて    振り子      美油
マネキンの胴の輪切りや小鳥来る   振り子      四り信種幹亜油直


以上。(集計:不孤)

なお、ゆかりりの参加にあたってはロボットの作者・三島ゆかり氏に題を仕込んでもらいました。
 さて、久しぶりの方も初参加の方もいらっしゃいますので、皆さんそれぞれ自己紹介というのはいかがでしょう。ここのコメント欄だとちょっとやりにくいので、俳句モナカの方でぜひお願い致します。