再開&再会、とてもうれしいです。またよろしくお願いします。
選句まだの方もいらっしゃいますが、締切から2日過ぎましたので発表させていただきます。
選者名は俳号または名の最初の一字とします。なお、藤幹子さんは「幹」、藤実さんは「実」とさせていただきます。あしからずご了承下さい。
最澄の年譜に蟋蟀ひからびて ぐみ 油
全室に下貼りのありトキワ荘 ぐみ 量幹
スワヒリ語新体位論文化の日 ぐみ 露
月に脱ぐ大島つむぎに染めの帯 ぐみ
欠け急須干し柿に似た顔添へて ぐみ 油直
ひだ追ひて鶏頭少し淫らなり ぐみ 量千美
最敬礼手首直角夜学校 油饅頭 美
冷ややかな外野フライの落下点 油饅頭 実由直
判定で二位になるなり法師蝉 油饅頭 り種直
島民は十六夜なれば消ゑにける 油饅頭 由
病垂必須の美術展覧会 油饅頭 美
ホステスと麺啜りおり気持ちよか 油饅頭
わたくしの今シーズンの蔦は伸ぶ 油饅頭 り由
王室の林檎をもいだのはあの子 油饅頭 不
秋茄子を蔕から燃やす未亡人 油饅頭 四り美幹
渡り廊下の朝顔だけの相関図 油饅頭
夜の雨の最晩年のあかるさに 山田露結
詳細は下記のとおりに蚯蚓鳴く 山田露結 千
スケッチの林檎の位置の定まりぬ 山田露結 四信亜由油
島までは歩いてゆける秋の虹 山田露結 ぐ種振幹不亜由油直
須く投げ入れらるるべき菊よ 山田露結 りぐ
二階より低きあたりが蜻蛉の空 山田露結 四信振実不亜由
ゐのこづち最後尾よりこゑのきて 佐藤文香 四信露種亜
下り梁白きくちびるむきながら 佐藤文香 直
祭日や余命位の籾俵 佐藤文香 四
大倭豊秋津島すさまじく 佐藤文香
股座を金風ぬけてゆく須磨か 佐藤文香 り信振幹不
残菊の根に揉錐の置かれあり 佐藤文香
竹の春最終弁論は以上 藤幹子 不
からすうりより下船せし薬指 藤幹子
箸割りて大芋虫を仰臥位に 藤幹子 四り量ぐ振
エロマンガ島と帰燕に伝へけり 藤幹子 種実由
呉須青絵夜を待ちたる花野かな 藤幹子
トランプのごと鳩降れり秋の苑 藤幹子 四千信振実不亜由
花すすき最もひかり吹いて海 藤実 四量千信種振亜
床下に小鳥あつまる箱の家 藤実 四種幹
大花野気位高き靴が降る 藤実 直
豊年や鬼ヶ島らし島に丸 藤実 種
須く案山子に眉毛描くべし 藤実 千ぐ
秋の雨やさしき馬を遠ざける 藤実 千振
給水塔最下部にドア流れ星 上田信治 四り露種不
月の雲エスカレーター下に着く 上田信治 油
寄鍋の菜つぱの位置は決めておけ 上田信治 千美露実亜油
片目だけコスモスの咲く島にゐる 上田信治 千実油
紅葉山急須の蓋の裏ぬれて 上田信治 り露幹実不亜由
そのトタン屋根に秋日の差してゐる 上田信治 千
雨続く人の匂ひの零余子飯 上田信治 量直
赤とんぼ最初から嘘かもしれぬ 千代路 量露振不油直
林檎ぬくもりてあなた下世話ですね 千代路 不
位置について檸檬は爆弾(ボム)になるところ 千代路 量幹
しじまてふ島えてしがな星月夜 千代路
急須ぽぽと笑ひ合つて夜長かな 千代路 量実不油
秋雨聴くトーフ売りのかほでうたふ 千代路
ダイエット最早続かず秋刀魚焼く 直子
バス下りて釣瓶落しの造成地 直子 り信露油
位勲には縁なく古希や荻の風 直子 ぐ
島の児のゴールは独り運動会 直子 美露振
須磨寺に鬼哭のごとく荻の声 直子
知らぬ児の手を振ってゐる草の市 直子
最高に折れ曲がりたるやれはちす 種茄子 り美幹由
蜻蛉飛ぶ下校の曲は新世界 種茄子 り量ぐ直
位取り間違へてをりきりぎりす 種茄子 直
湖に人の棲む島秋茜 種茄子 り美ぐ信振亜
高坏の須恵器に至る秋の虹 種茄子 量不
雀蛤になる東中野の次中野 種茄子 露
みみず鳴く望遠鏡に土星入れ 種茄子 四量千ぐ信露振実由直
錦秋や赤きレーダー回転す 種茄子
牛蛙胃カメラ触れる最深部 量子 幹由
空に散る核種を下水の蟇は知る(福島原発災害) 量子
鳴く鯨三位一体説く神父 量子 幹
島宇宙より着いたばかりのニュートリノ 量子 千種
サルノコシカケ急須で煎じ月見かな 量子 美種
アレルギー見え隠れする青蜥蜴 量子
最終回までにけりつく秋の空 亜紀
下書きの線残りけり野分あと 亜紀 り幹直
定位置に戻らぬおもちや夜長し 亜紀 油
島影の島てんてんと十三夜 亜紀
秋うらら須藤さんへの招待状 亜紀 種実
鼻つ柱ばかに強くて蓼の花 亜紀 直
雲ひとつ分けてそろりと後の月 亜紀 ぐ
確固たる覚悟などなし鶏頭花 亜紀 種油
鼠来て最寄の鍋の在處 美美
秋天の最も高き處かな 美美 種
階下から母叫びくる暮の秋 美美 四り信露振幹油
下野(しもつけ)と上野(かみつけ)のさかい野分立つ 美美
筋肉を上上下下伸ばす秋 美美 ぐ
下世話にも作法のありて菊膾 美美 信露不
菊の日や位牌持つ人喪主であり 美美
秋風に世界の島崎といふ男 美美 りぐ
急須より名残の滴や初時雨 美美
ぷらちなの舌に踊れる豹紋蝶 美美
淋しいや黄金の月のひやひやす 美美 実亜
鶏頭花奇妙な人を見送りぬ 美美 千
花魁が抱いて放さぬ菊枕 美美 不油
天高し大佐隠れる排水溝 美美 ぐ種幹
ランボーの全集買ふて冬眠す 美美
椋鳥の一群二群とありにけり 美美 ぐ由
裸婦写真いまだ検閲神の留守 美美 種
最高値更新さるる夜長かな 四童 美ぐ由
のばしたる鼻の下から末枯るる 四童 美ぐ亜
全地球測位システム秋深む 四童 信実直
島忠で買ふべし秋蒔きの種は 四童 美振不
横須賀の急な坂道冬近し 四童 信振亜
ワシコフがつぶやいてゐる秋深き 四童 量美露
長き夜の電波を帰る最上川 ゆかりり 千
はじまりの下腹部といふ秋の午後 ゆかりり 四幹不亜
伝線の位置の野分のありにけり ゆかりり
島国や銀河を並ぶ雲の愛 ゆかりり 量
須田町の遺伝子となる野分かな ゆかりり 四量
千代田区のおほぞらといふ菊日和 ゆかりり 露亜
蚯蚓鳴くビルの最終退出者 岡田由季 四千美ぐ露直
下山してしまえばただの茸山 岡田由季 量千ぐ種振実
銀漢の見える位置まで移動する 岡田由季 ぐ露種
島の秋土曜日ごとに雨が降り 岡田由季 信振実
冬近し須磨の関守よく眠る 岡田由季 幹
照柿のラジオ体操常連組 岡田由季 千亜
ポケットの最中狼藉文化の日 不孤 四振実亜由直
しら露の下へも置かぬ泪かな 不孤
一位の実の種は食べてはいけません 不孤 美信
鰯雲とりつく島はありますか 不孤 量千美信露幹由油直
須く疑ふべけんや茸山 不孤
再開は無いと思つた穴惑 不孤 四り量振由
薔薇の実やこの駅はわが最寄駅 振り子 り
ぎんなんぎんなん足の大きな下校の子 振り子 量千露幹実不亜油
秋刀魚焼く半島位淋しくて 振り子 美実不由
壱岐対馬秋の喇叭が鳴りひびく 振り子 信実
秋の日終るただただ急須傾けて 振り子 美油
マネキンの胴の輪切りや小鳥来る 振り子 四り信種幹亜油直
以上。(集計:不孤)
なお、ゆかりりの参加にあたってはロボットの作者・三島ゆかり氏に題を仕込んでもらいました。
さて、久しぶりの方も初参加の方もいらっしゃいますので、皆さんそれぞれ自己紹介というのはいかがでしょう。ここのコメント欄だとちょっとやりにくいので、俳句モナカの方でぜひお願い致します。
0 件のコメント:
コメントを投稿