2011年11月20日日曜日

篠田麻里子句会・投句一覧

お待たせしました。
選句期間は一週間だと長すぎる感じなので、水曜までとします。

【篠】
ポインセチア篠突く雨を帰りけり
見返れば篠井英介狐罠
篠ノ井にゆっくりと風そして雪
篠山の寺の生まれや玉霰
篠笛のひかりに冬を熟るるかな
篠笛の少年のいる月の夜
篠笛やひとりのやうな冬の夢
篠笛をのせる指先冬立ちぬ
雪おんな篠つく雨に傘さしぬ
息白き篠山紀信うごめきぬ
丹波篠山綿虫になつかれて
着膨れて篠さんという人を待つ

【田】
はるか来て田毎の月にであひけり
ひつぢ田のすずめ騒がしTPP
魂の冬田のやうな闇の濤
雪催こんがり眠る秋田犬
大女ばかりで歩く冬田かな
大田区の蒲田大森冬に入る
田に泥鰌野に兎追ふ半世紀
冬の田のセンターに父置いてみる
冬の田の真ん中にいて気付かれず
冬籠り田の字のやうな窓ふさぎ
島国の家族の濡らす冬田かな

【麻】
おほぞらの大麻のやうな鴨の丈
しぐるゝや重たきものを西麻布
しぐるるや麻布十番饅頭屋
ヒマシ油の蓖麻にも無縁ビンとボー
亜麻色の髪の少女の星さがす
胡麻塩が足りない握り飯小春
秋麗の胡麻油まわしてフライパン
茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
晩年の麻苧の鳰と洗ひけり
凩や麻布十番温泉に
馥郁と胡麻の香りや冬ぬくし

【里】
お毛皮でお里が知れる学習院
ハムスターの里親となる着ぶくれて
はらわたの手毬のやうなわれの里
一里雨二里雪三里霙哉
黄落やホットスポットまで半里
犬の子の里親募る小春かな
色里に色のなき刻小鳥くる
足袋穿いて南総里見八犬伝
凍星に触れ里親になる資格
島国や我慢のやうな冬の里
夜焚火や藷より旨い十七里

【子】
ねんねこや寝ん寝が好きな子と猫と
まだ恋をしらぬ子の頬小六月
まひるまの障子のようにセラピスト
をととひの障子と翅を濡らしけり
音かすか障子の中の核家族
寒暁やRh因子まで記す
幸福のクレッシェンドの障子かな
賛成の反対分子冬に入る
子のたまはく天金の書を開くたび
小春日や孟子は鬚をくしけづり
青木の実といへど紅くて子煩悩
霜夜かな鳴子こけしの首の鳴る
鍋焼を吹いて子供の顔になる
本名は子の付く名前雪女

【当季雑詠】
あの娘だれこの娘はだあれ枇杷の花
おほかたの小春の影の眠りけり
マフラーが鼻を隠して古本屋
咳を響かせてゐる女かな
寒夕焼成人映画の絵看板
秋惜しむ一番好きな掛け軸と
初冬の変らぬ車窓見てをりぬ
小春日の四十七士を点呼する
水洟や蛇屋のやうな母の恋
茶の花や今がどんどん古くなる
電柱を頼る電線初時雨
冬木立華やぐ声の通り過ぎ
鼻水を止める薬を三度飲む
普段着でゆれていたって皇帝ダリア
抱き合ふ近衛のオブジェ冬ざるゝ
要所要所繕うてをり落葉雨

(以上)

11句選(特選、逆選なし)
選句締切:11月23日(水)24時(JST)
投稿先:恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/
題に関わらず全体から11句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前/URLというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。URLは入れなくてよいです。
 なお、右側の「最近のコメント」という欄は反映するのに時間がかかるようです。

 ではよろしくお願い致します。

10 件のコメント:

  1. ◎丹波篠山綿虫になつかれて
     丹波篠山、よい地名です。「篠」の字で考えたのは篠笛、篠竹、丹波篠山、篠ノ井と人名でした。綿虫が懐かしさ満載です。 

     ◎雪催こんがり眠る秋田犬
     「こんがり」だと焼けるがすぐに出て来るけど、「こんがり」は秋田犬ともあっています。秋田犬の眠っている姿をじつは見た事がありませんが、こんがりだと思いました。

     ◎大女ばかりで歩く冬田かな
     大男だとつまらないし、ただの女だと読み過ごしそう。「大女」でかなりひっかかりました。バレーボールの女子選手が田舎道を歩いているのかも、勝ち試合の感じです。

     ◎冬の田の真ん中にいて気付かれず
     本当は気づきそうなものだけど、あまりにも冬田と一体になっていて気づかれない。気づかれないのを残念がっています。

     ◎しぐるゝや重たきものを西麻布
     重たきものは何で、何をしているのだろうか。心かもしれません。

     ◎茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
     今も茶の花を見て来たところ、なかなか良い花です。非番の麻薬犬はひたすら眠っているような。

     ◎一里雨二里雪三里霙哉
     どこか北国の里謡のような感じが好きです。

     ◎黄落やホットスポットまで半里
     半里は近いですね。ひょっとしたら黄落のあたりもホットスポットかもしれません。

     ◎音かすか障子の中の核家族
     子共はもう大きくなっている核家族のような感じです。障子が核家族に意外です。

     ◎寒暁やRh因子まで記す
     Rh因子は寒曉にことさら気になるようなものではないと思いますが、問診票にRh因子の記入欄があったのでしょう。

     ◎小春日の四十七士を点呼する
     討ち入りの日の昼間は小春日和だった。当日、点呼のようなことはしたのでしょうが、点呼が可笑しいです。

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  2. ●着膨れて篠さんという人を待つ
     篠さんって美人っぽい。いや、イケメンかも。

    ●ひつぢ田のすずめ騒がしTPP
     時事俳句が気になるたちで。

    ●大田区の蒲田大森冬に入る
     地名を取り上げるのは、目新しくないが、季語が生きて。

    ●冬の田のセンターに父置いてみる
     帰農を決心した息子、あらためて父に敬意を。

    ●しぐるるや麻布十番饅頭屋
     大使館内で夫人がたに喜ばれるかも。これも季語がいい。

    ●茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
     いつもはその茶色の鼻を利かせるのだが休日は風流に。

    ●霜夜かな鳴子こけしの首の鳴る
     日本を感じる。

    ●鍋焼を吹いて子供の顔になる
     まっとうな句もいいのでは?。

    ●本名は子の付く名前雪女
     最近では子のつく名前は希少価値。

    ●マフラーが鼻を隠して古本屋
     独特な匂いがする古書店。きらいではないけど、寒くて。

    ●電柱を頼る電線初時雨
     戦災での焦土で電柱は燃え上がり、僅かに残ったてっぺんの部分が地面にころがり、つながったままの伝線は離れられずにのたうっていたのを、今でもおぼえています。
    半世紀以上たち、冷たい雨は静かに・・・

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  3. ○篠ノ井にゆっくりと風そして雪
    「ゆっくりと」にちょっとひっかかりましたが、「ゆっくりと風そして雪」のリズムが好きです。

    ○篠笛をのせる指先冬立ちぬ
    白く細い指先が…。

    ○雪催こんがり眠る秋田犬
    雪中に横転した車中の老幼に寄り添って助けたラプラドルレトリバーのニュースがありましたが、秋田犬も体温高そうです。「こんがり眠る」がよいですね。

    ○冬の田のセンターに父置いてみる
    在りし日の姿を思い描いているのでしょう。

    ○冬籠り田の字のやうな窓ふさぎ
    サッシではない昔の硝子窓。

    ○胡麻塩が足りない握り飯小春
    いいなあ、この句調。「小春」は動かない。

    ○茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
    よくぞ見つけたり、とう感じ。茶の花の雰囲気もよいです。

    ○色里に色のなき刻小鳥くる
    昼間の景は地味なのです。

    ○本名は子の付く名前雪女
    大正昭和の雪女。そういえばAKB48でぱぱっと名前が出てくるのは前田敦子とか大島優子とか「子」がつきますね。全体としては「香」「佳」「美」「菜」が多いけど。

    ○おほかたの小春の影の眠りけり
    昼間の電車でしょうか。

    ○要所要所繕うてをり落葉雨
    そうそう、要所要所をどうにか繕えばなんとか生きて行けるものです。

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  4. 亜紀選

    ○篠笛をのせる指先冬立ちぬ
    細くてたおやかな指先が、

    ○大女ばかりで歩く冬田かな
    男性とは違う迫力。

    ○冬の田の真ん中にいて気付かれず
    なんとも地味、いや滋味です。

    ○しぐるるや麻布十番饅頭屋
    ほかほかの湯気が見えるよう。

    ○胡麻塩が足りない握り飯小春
    外で食べるおにぎりは格別、ほのぼの。

    ○ハムスターの里親となる着ぶくれて
    着ぶくれて、がいいですね、うん。

    ○黄落やホットスポットまで半里
    切実な問題です。

    ○音かすか障子の中の核家族
    核家族が効いています。

    ○幸福のクレッシェンドの障子かな
    だんだん大きく、しあわせってそうですね。

    ○茶の花や今がどんどん古くなる
    時の経つ早さに驚きます。

    ○電柱を頼る電線初時雨
    頼る、がいい得て妙。

    以上、いただきました。

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  5. ○篠笛の少年のいる月の夜
     月下篠笛を吹いているとは書いてなく、「いる」だけであるところが妙味でしょう。篠笛吹きと知られわたった少年は月夜に一体何をしているのか。想像がふくらみます。

    ○雪催こんがり眠る秋田犬
     こんがり焼けたおせんべいのような色の秋田犬なのでしょう。雪催の中でそこだけ天国のように暖かい感じが伝わってきます。

    ○大田区の蒲田大森冬に入る
     大田区という名称は大森区と蒲田区の統合時に人工的に作られたので、「大田区の蒲田大森」というのは実に正しいのですが、住宅地としての区全体のその後の発展を見ると、今や蒲田も大森も場末のような雰囲気があるのかも知れません。そんなことを感じさせる季語の斡旋です。

    ○しぐるるや麻布十番饅頭屋
     言われてみれば麻布十番の商店街の入口あたりに饅頭屋があって湯気が立っていたような気がします。「しぐるるや」にサウダージ感があります。

    ○ヒマシ油の蓖麻にも無縁ビンとボー
     無論「貧乏暇なし」をもじっているわけですが、人名なのか瓶と棒なのか特定することさえ放棄して読者にゆだねた語呂合わせの過剰が心地よいです。

    ○茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
     「麻」の題から麻薬犬を持ってきただけでもすごいのに「非番の麻薬犬」ってひねりかたが半端じゃありません。また「咲かせ」という使役動詞の使い方がなんとも不可思議で、人智を越えた能力を感じます。

    ○馥郁と胡麻の香りや冬ぬくし
     これ、声に出して読んでみると、「ふくいくと」「ふゆぬくし」のリズムに曰く言い難い幸福感を覚えることと思います。

    ○一里雨二里雪三里霙哉
     ホップステップジャンプと飛んでいってしまうのではなく、いったん雪に行ったのに霙に戻ってしまうところが俳味というものでしょう。

    ○寒暁やRh因子まで記す
     締切が来ないとなにもやらないたちの人が当日の朝あわてて問診票を記入しているような味わいがあります。

    ○子のたまはく天金の書を開くたび
     「天金の書を開くたび」といえば「かもめ来よ」であるべきところに論語をしかも戦前の読みで持ってきたあたり、微妙なおかしさがあります。

    ○小春日の四十七士を点呼する
     この可笑しさはなんなのでしょう。四十七士を点呼するだけでも可笑しいのですが、篠田麻里子が残りのメンバーを点呼しているようでもあります。

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  6. ○篠ノ井にゆっくりと風そして雪
    信州っぽくていいです。

    ○着膨れて篠さんという人を待つ
    着膨れているので色っぽい用事ではないと思うのですが
    篠さんが女性とも男性ともとれて雰囲気あります。

    ○雪催こんがり眠る秋田犬
    日本犬の魅力がとてもでていると思います。

    ○大女ばかりで歩く冬田かな
    大女ばかり、面白いですね。

    ○冬の田の真ん中にいて気付かれず
    何も視界を遮るものがないのに死角なんでしょうか。

    ○黄落やホットスポットまで半里
    危機感があるのだかないのだか半里という微妙な距離。

    ○寒暁やRh因子まで記す
    たまに書く欄がありますね。
    なぜ寒暁かわかりませんが、緊張感ありました。

    ○本名は子の付く名前雪女
    子のつく名前が平凡に思える世代なのでしょうか。
    雪女の本名ってなんだか可笑しいです。

    ○おほかたの小春の影の眠りけり
    具体的に何影だか言っていないところが好きでした。

    ○マフラーが鼻を隠して古本屋
    店頭で立ち読みをしているのですね。

    ○電柱を頼る電線初時雨
    頼るという表現はなかなかできないと思います。

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  7. ○見返れば篠井英介狐罠
     篠井英介に狐罠はつきすぎか、とも瞬時思いましたがやはりよいように思えました。
    ○丹波篠山綿虫になつかれて
     なつかれてうれしい虫ではないかもしれませんが(そもそもなつかれてうれしい虫っているのか)。丹波篠山の綿虫かと思うとなにかの生まれ変わりだったりして、とか余計なことを思います。
    ○雪催こんがり眠る秋田犬
     日だまりでぬくぬく寝ている犬はまさにこんがりしているようです。秋田県はいい焼き色してますね。
    ○大女ばかりで歩く冬田かな
     田んぼの中の無人駅を目指し、あるいは出発し、畦をずんずん歩く一行の絵がうかびます。雪が積もってたりするとまた、目立つ。
    ○茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
     「非番の麻薬犬」の午后がいかなるものか、思いを誘う句でした。
    ○凩や麻布十番温泉に
     なんと2008年に廃業されていたのですね麻布十番温泉。嗚呼。凩のよく似合うお湯でした。
    ○賛成の反対分子冬に入る
     バカボンのパパかと思いはぐらかされ。昨今の反原発運動などと軽く結びつけそうになってしまいましたがそうでなくてよいのだと思い直しました。
    ○本名は子の付く名前雪女
     そうであってほしい、という願望にも、そうだという決めつけ(?)にも見えます。雪女はきっと昭和の女でしょう。
    ○マフラーが鼻を隠して古本屋
     コンビニにはフルフェイスヘルメットご遠慮ください、の表示がありますが古本屋でのマフラーは今のところ禁止されていないはず。にったり笑いもこれで安心。
    ○寒夕焼成人映画の絵看板
     絵看板も少なくなりました。あんまり似てない看板にかえって想像力をかきたてられたりして。
    ○小春日の四十七士を点呼する
     誰が呼ぶのか、しかしその声がなんだか透きとおって聴こえてくるようです。

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  8. ○雪催こんがり眠る秋田犬
    こんがりがいい。犬は寒くても平気。

    ○冬籠り田の字のやうな窓ふさぎ
    子供の頃家の絵を書くと、窓は必ず田の字だったことを思い出しました。

    ○一里雨二里雪三里霙哉
    どんどん天気が悪くなるにも関わらず、こう書かれるとおかしい。

    ○犬の子の里親募る小春かな
    ほのぼの。いい人にもらわれそうな気がする。

    ○まひるまの障子のようにセラピスト
    いったいどんなセラピストなのかと。

    ○青木の実といへど紅くて子煩悩
    子煩悩へおとしたところが予想外。

    ○本名は子の付く名前雪女
    雪女にも本名があったとは。盲点でした。

    ○おほかたの小春の影の眠りけり
    小春日とはまさにそんな日。

    ○小春日の四十七士を点呼する
    小春日ならでは。ついひとつひとつ墓の名を口にしてしまうのでしょう。

    ○水洟や蛇屋のやうな母の恋
    いったいこの母の恋とはいかようなものなのか。水洟をすすりつつそれを思うというのがなんともいえない。

    ○鼻水を止める薬を三度飲む
    このどうでもいいような当たり前のようなことを言われると逆におかしい。鼻水が止まりますようにと祈りたくなる。

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  9. 恒信風再開、嬉しいです!どうぞよろしくお願いします。

    ○丹波篠山綿虫になつかれて
    いつまでも着いて来たのでしょうか。「なつかれて」が面白かったです。

    ○着膨れて篠さんという人を待つ
    篠さん、お会いしたいです。

    ○島国の家族の濡らす冬田かな
    島国日本。大きな景として頂きました。

    ○しぐるるや麻布十番饅頭屋
    ううん、行ってみたい食べてみたい。

    ○胡麻塩が足りない握り飯小春
    「もうちょっと欲しいよね〜」などと和やかに。よい感じです。

    ○茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
    「非番の麻薬犬」の発想に一票。

    ○一里雨二里雪三里霙哉
    よくぞここまで畳み掛けました。冬の旅路が見えてきます。

    ○黄落やホットスポットまで半里
    「今」を淡々と切り取っています。

    ○犬の子の里親募る小春かな
    段ボールの中にいるのかな。

    ○鍋焼を吹いて子供の顔になる
    無心に無邪気に吹く様子を「子供の顔」と言ったのがいいですね。

    ○本名は子の付く名前雪女
    昭和生まれですな。

    ○マフラーが鼻を隠して古本屋
    目に浮かびます。

    ○秋惜しむ一番好きな掛け軸と
    この自分空間いいですね。

    ○茶の花や今がどんどん古くなる
    時の流れを翻訳。「茶の花」が効いて軽みの仕上がり。

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  10. コメント遅くなりまして申し訳ありません。
    再開とても嬉しいです。

    ☆篠ノ井にゆっくりと風そして雪
     雪国にいよいよ雪の季節が・・・風が知らせる。

    ☆篠山の寺の生まれや玉霰
     なんだか水上勉を連想しました。暗い情念の世界。

    ☆篠笛をのせる指先冬立ちぬ
     篠笛というは素敵な言葉。美しい響き。細い指でしょう。

    ☆丹波篠山綿虫になつかれて
     こういう処に時々は行きたい。なつかれては良いですね。

    ☆着膨れて篠さんという人を待つ
     篠さんはすらりとした美人みたい。それに比べて着膨れたこの身は?う~ん厳しい。

    ☆大田区の蒲田大森冬に入る
     地名に迫力があって力強い。

    ☆茶の花を咲かせ非番の麻薬犬
     大切な任務を遂行している犬も今日はのんびり寝そべって。側には小さく可愛く白い茶の花。

    ☆青木の実といへど紅くて子煩悩
     つやつやの綺麗な赤い実。そうなんだ子煩悩なのね。

    ☆おほかたの小春の影の眠りけり
     夕方になり消えていく影、小春という季節が冬に、眠りけりとはそのような時間の推移、眠るのは何という安らかさ。

    ☆電柱を頼る電線初時雨
     よくぞ頼るという表現を見いだしました。その通りです。

    ☆冬木立華やぐ声の通りけり
     裸木の道はさえぎるものなく声も笑い声もよく通ります。

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