たいへんお待たせしました。今回は参加者僅少のため、急遽木枯二号も出動の事態となりました。篠さんという人にも参加してほしいですね。
雪おんな篠つく雨に傘さしぬ ぐみ
冬籠り田の字のやうな窓ふさぎ ぐみ 不恵
ヒマシ油の蓖麻にも無縁ビンとボー ぐみ 四
お毛皮でお里が知れる学習院 ぐみ
ねんねこや寝ん寝が好きな子と猫と ぐみ
寒夕焼成人映画の絵看板 ぐみ り
丹波篠山綿虫になつかれて 由季 種りぽこ
冬の田のセンターに父置いてみる 由季 ぐ不
茶の花を咲かせ非番の麻薬犬 由季 種ぐ不四りぽこ
ハムスターの里親となる着ぶくれて 由季 亜
青木の実といへど紅くて子煩悩 由季 恵こ
秋惜しむ一番好きな掛け軸と 由季 ぽ
小春日の四十七士を点呼する 由季 種四り恵
篠笛の少年のいる月の夜 こゆ 四
はるか来て田毎の月にであひけり こゆ
亜麻色の髪の少女の星さがす こゆ
一里雨二里雪三里霙哉 こゆ 種四恵ぽ
霜夜かな鳴子こけしの首の鳴る こゆ ぐ
普段着でゆれていたって皇帝ダリア こゆ
茶の花や今がどんどん古くなる こゆ 亜ぽ
篠ノ井にゆっくりと風そして雪 ぽぽな 不由こ
雪催こんがり眠る秋田犬 ぽぽな 種不四由り恵
秋麗の胡麻油まわしてフライパン ぽぽな
色里に色のなき刻小鳥くる ぽぽな 不
まひるまの障子のようにセラピスト ぽぽな 恵
寒暁やRh因子まで記す ぽぽな 種四由
音かすか障子の中の核家族 ぽぽな 種亜
まだ恋をしらぬ子の頬小六月 ぽぽな
篠笛をのせる指先冬立ちぬ ぽぽな 不亜こ
篠山の寺の生まれや玉霰 種茄子 こ
田に泥鰌野に兎追ふ半世紀 種茄子
凩や麻布十番温泉に 種茄子 り
足袋穿いて南総里見八犬伝 種茄子
子のたまはく天金の書を開くたび 種茄子 四
咳を響かせてゐる女かな 種茄子
鼻水を止める薬を三度飲む 種茄子 恵
電柱を頼る電線初時雨 種茄子 ぐ亜由こ
見返れば篠井英介狐罠 不孤 り
ひつぢ田のすずめ騒がしTPP 不孤 ぐ
しぐるるや麻布十番饅頭屋 不孤 ぐ亜四ぽ
黄落やホットスポットまで半里 不孤 種亜由ぽ
小春日や孟子は鬚をくしけづり 不孤
あの娘だれこの娘はだあれ枇杷の花 不孤
ポインセチア篠突く雨を帰りけり 亜紀
大田区の蒲田大森冬に入る 亜紀 ぐ四こ
馥郁と胡麻の香りや冬ぬくし 亜紀 四
犬の子の里親募る小春かな 亜紀 恵ぽ
本名は子の付く名前雪女 亜紀 ぐ不由り恵ぽ
初冬の変らぬ車窓見てをりぬ 亜紀
冬木立華やぐ声の通り過ぎ 亜紀 こ
要所要所繕うてをり落葉雨 亜紀 不
着膨れて篠さんという人を待つ 恵 ぐ由ぽこ
冬の田の真ん中にいて気付かれず 恵 種亜由
胡麻塩が足りない握り飯小春 恵 不亜ぽ
凍星に触れ里親になる資格 恵
鍋焼を吹いて子供の顔になる 恵 ぐぽ
マフラーが鼻を隠して古本屋 恵 ぐ由りぽ
息白き篠山紀信うごめきぬ 四童
大女ばかりで歩く冬田かな 四童 種亜由り
しぐるゝや重たきものを西麻布 四童 種
夜焚火や藷より旨い十七里 四童
賛成の反対分子冬に入る 四童 り
抱き合ふ近衛のオブジェ冬ざるゝ 四童
篠笛やひとりのやうな冬の夢 ゆかりり
島国の家族の濡らす冬田かな ゆかりり ぽ
おほぞらの大麻のやうな鴨の丈 ゆかりり
島国や我慢のやうな冬の里 ゆかりり
幸福のクレッシェンドの障子かな ゆかりり 亜
おほかたの小春の影の眠りけり ゆかりり 不由恵こ
篠笛のひかりに冬を熟るるかな 木枯二号
魂の冬田のやうな闇の濤 木枯二号
晩年の麻苧の鳰と洗ひけり 木枯二号
はらわたの手毬のやうなわれの里 木枯二号
をととひの障子と翅を濡らしけり 木枯二号
水洟や蛇屋のやうな母の恋 木枯二号 恵
以上。(集計:不孤)
なお、ゆかりり、木枯二号の参加にあたってはロボットの作者・三島ゆかり氏に題を仕込んでもらいました。
引き続き、自己紹介その他ご歓談は、俳句モナカの方でぜひお願い致します。
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