お待たせしました。
門を出て紙の軽さの秋の蝶 露結 海あ亜ダ廣四
外厠にほふ葡萄の熟れつくし 露結 け
墓が見え不眠の蚯蚓鳴きにけり 露結 ダ
まつすぐに沖へ出る船彼岸花 露結 海あ朝四
ほとばしる秋の花火や川の上 露結 ダ
炎昼や門に巡査が二人立ち 朝比古 露苑四
外国の人が喇叭を吹いて夏 朝比古 あ四
昔みな不良てんたうむしだまし 朝比古 露け廣四
ティッシュやや箱より出でて夜の秋 朝比古 苑あ亜ダ四
向かひ合ふグランドピアノ秋灯下 朝比古 露苑ダけ廣四
裏門の閂かけたまま花火 廣島屋 露海あけ
林火忌の慮外者らが集ひけり 廣島屋
不入斗から来たといふ生身魂 廣島屋 苑あ亜け
秋出水玄孫の生まれ来た朝の 廣島屋
ほとぼりもスープも冷めて初嵐 廣島屋 け
秋高しランナー多き桜田門 ダイスケ 朝
秋暑しゆつくり喋る外国語 ダイスケ 露苑海亜け四
灯火親し不意に買ひたる本ばかり ダイスケ 海
出囃子に合はせて叩く秋扇 ダイスケ 苑朝け廣
名馬に肥ゆることゆるされし余生あり ダイスケ 露
九竅の一門だいじ秋団扇 海太
さはやかに治外法権鬼ごつこ 海太
八月や日米不戦俳句会 海太
出来秋や蒔絵のやうな出席簿 海太 ダ四
男色の間のうすあかり帰雁忌よ 海太 露あ
黄落の門前町の路地に入る 苑を 朝廣
外反母趾の骨ずきずきと黄のカンナ 苑を 亜
不発弾沈ませてゐる秋の潮 苑を 露ダ朝
美術展出口から秋蝶二頭 苑を 海ダ
立秋の駅前でティッシュを配る 苑を
門番のやうに立ちたるいぼむしり けんじ 海朝廣
外回り影の消えたる秋の蝉 けんじ
不可侵を決めこんでゐる秋の蚊帳 けんじ
蟻地獄出でて上から倍返し けんじ
楽隠居ひまはりばかり見てゐたり けんじ 廣
むらさきの色の空なる門火かな あんこ 亜ダ
外国の匂ひの石鹸休暇明 あんこ 露海亜ダ
不老不死のうぜんかづら跋扈する あんこ 苑
月の出へ素振り繰り返してゐたり あんこ 苑亜朝
蝉の声沈殿したる小学校 あんこ 海亜朝
門口に夕刊の音さるすべり 亜紀 あけ
秋暑し調子外れのトランペット 亜紀 四
夕かなかな年齢いまだ不詳なる 亜紀 露あ
上出来のレース展開秋の空 亜紀 苑朝け
橋渡る人のまばらや涼新た 亜紀
外野手の桁外れなる爽気かな 亜紀 廣
ビル風の片蔭を行く新都心 亜紀
門からの生態系や秋澄めり 四童
秋蝉の外国人にびつしりと 四童 朝廣
Fのかたち覚えて不良秋に入る 四童 廣
出汁をとるためだけの笊虫の夜 四童
自転車で突つ込む凌霄かづらかな 四童 苑海あ亜
以上。(集計:不孤)
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