集計を早まって独楽さんの選を落してしまいました。大変失礼いたしました。ごめんなさい。
草矢飛べ吾が少年の日々にまで 直子 ぽ
くちなはの口開けてゐる午後三時 直子 四
まひまひを神父指さす真昼かな 直子 四
三里ほど遠回りする帰省かな 直子 海独
サルトルが覗く厠の蟻地獄 直子 露
虎が雨矢面に立つさびしさよ 露結 直独
口髭や喋らぬままにソーダ水 露結 直
らつきよ漬真価のごとく輝けり 露結 幹朝亜
巴里祭やバスは小雨をわけてゆき 露結 あ不直亜
気の重き薔薇の束ねてありにけり 露結 海幹あ朝ぽ亜
弦は矢を離したがらず籐寝椅子 海太 亜
減らず口はつきり解る木下闇 海太 幹
大阪や八百九橋目の真夏 海太
駅が消え蛍が消えて里残る 海太 幹あ亜
箱庭は褒めよドロップ舐めとほせ 海太 不
矢印を辿りてゆけば草いきれ 朝比古 海幹あ四独
夕焼の蛇口に唇の近づきぬ 朝比古 露幹あ亜
真つ青なひとところあり熱帯魚 朝比古 不直四独
故里の土に汚れし水鉄砲 朝比古 海ぽ
麦秋のノギスの小さき目盛かな 朝比古
催促は矢より速けれ雲の峰 藤幹子
花紫蘇や青きトタンの勝手口 藤幹子 海露あ不直独
心太鑑真像の襞めぐり 藤幹子 露
ふる里のパノラマ模型夏の月 藤幹子 直朝ぽ
焼き肉といふ儀式あり青簾 藤幹子 あ朝四亜独
矢のごとく降り始めをり未草 あんこ
香水の重く残りし非常口 あんこ 海露幹不ぽ四亜
ソーダ水からだの真中抜けてゆく あんこ 直朝四亜
滴りや落人の里近づきぬ あんこ 直
夕焼を傾けヴァイオリン弾けり あんこ 幹朝ぽ四亜
三ツ矢サイダー飲み干してまた遊ぶ 独楽 不朝
短夜の口内炎がまだ痛い 独楽
真相を隠しバナナの叩き売り 独楽 海露朝
里心なんて知らない浮いてこい 独楽 海幹
無精ひげ剃り緑陰に涙せり 独楽
矢面に立ちてひらくよアマリリス 亜紀 不
糸口は緑雨のなかのロダン像 亜紀 海露独
魔術師の真顔に吸はれゆく夕焼 亜紀 露幹あ不
理科室の椅子の重たし七変化 亜紀 朝ぽ四
蛍火の闇青ざめて来たりけり 亜紀 ぽ
麦秋やアナログ写真持ち古りて 亜紀 直独
青葉して外野席より人埋まる 亜紀 露あ朝ぽ四独
朝の体操矢庭に蜥蜴死んでゐる 不孤
学校の蛇口盗難走り梅雨 不孤 露
あれよあれよと真菌の育ちゆく 不孤
ふる里を語らぬ父や麦の秋 不孤 海ぽ独
弓道はあれど矢の道なき蕃茄 四童
口紅のほくろに迫り夏料理 四童 あ直
菱形が真偽を迫り明易し 四童
横書きのとてもおほきな魚里のぼり 四童 不
キャタピラも四点支持の杖も夏 四童 不
以上。(集計:不孤)
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