遅くなりましてすみません。年をまたいでの選句締切となりますが、
よろしくお願いします。本年はありがとうございました。
【一】
お持たせの一六タルト花八つ手
一よりも零戦が好きクリスマス
一気一気一気一気去年今年
一月の１を数へるカレンダー
一瞬の景色の中に湯豆腐も
一抜けたと言へぬ未練や去年今年
一流の馬鹿でありたし寒桜
火の番の知つたる声の一つあり
寒鴉一方的に怒りをり
決断の一瞬はやし寒卵
首一度振りて投げ込む冬夕焼
初雪の一筆書きのやうに舞ふ
数へ日といふ一日の暮れにけり
雪の夜次元の一つ増えてをり
年はゆく光を一縷にぎり締め
煤逃げや最後の一人とならうとも
【陽】
しぐるるや陽成院に長き生
階段を陽はまた昇る大晦日
枯野道ぼろぼろの陽と人のゆく
春を待つ厩舎に夕陽あふれたる
初夢の小島陽菜でありにけり
数え日や太川陽介のルイルイ♪
先輩に澁谷陽一ピラカンサ
太陽に透かしてみたる手套かな
短日や陽水流れる喫茶店
冬ざれやガラスケースに陽の差して
煤払ふ陽当たりのよき物件の
綿虫に陽動されてゐたりけり
陽光の消えないうちに日記買ふ
陽子にもこいよといひて年の暮
【来】
すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
トナカイにまた来週と言はれたり
往来に人の途絶えて雪しんしん
我らみな来客なりし除夜の燭
声悪しきオオハクチョウの来たりけり
冬ざれてなかなか来ない在来線
冬霞裂いて来客現るる
年の市来た道がわからなくなり
忙しくても来てね土竜打つから
未来という古き言葉や小晦日
未来より雪の循環してきたり
来る人の一人は葱を脇に抱へ
来場者みな肩の雪払ひつつ
来年がこの歳時記に載つてゐない
来年はよろしくと鼻たたきやる
【復】
エチュードに反復記号雪ふりつむ
ランナーの復路へ散つて冬の山
火の番の復路の声となりにけり
妻子一去兮不復還而新年
歳晩の寄り道をする復路かな
新幹線の往復切符クリスマス
数へ日や予習復習片付かず
冬の水洩れて復興特別税
冬蜂に回復の呪文をかける
拝復の遅れ遅れの年の暮
復活の合図忘れし冬野かな
復興と似て非なる我が雑煮哉
復誦の後の暗誦ちやんちやんこ
眠る山復路もケーブルカーとする
【当季雑詠】
クリスマスケーキ匙ですくひて無学なり
たった今終わりし時計夜半の冬
トイプードル跳ねに跳ねたるクリスマス
もこもこのもののはみ出すブーツかな
華やぎを添ふる鳥声枯木立
瓦礫には瓦礫の意地が初凪や
恐竜の復元されし霜夜かな
山茶花や野良猫の人懐こくて
終電を逃してしまう冬銀河
淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
聖樹灯し犯罪といふ朗読劇
冬帝の足音低くありにけり
湯たんぽを小動物のやうに抱く
煤逃げてソースの二度付けは禁止
包丁始埒が明かない鍵がない
（以上）
14句選（特選、逆選なし）
選句締切：1月5日（日）20時（ＪＳＴ）…日曜にしました。
投稿先：恒信風句会
http://koshinfu.blogspot.com/
題に関わらず全体から14句選にてお願い致します。
整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。
投句一覧へのコメントとして、投稿して下さい。その際、名前／ＵＲＬというのを選択して、俳号もしくはご本名を入力して下さい。ＵＲＬは入れなくてよいです。
ではよろしくお願い致します。
○数へ日といふ一日の暮れにけり
返信削除残り少ないが故の一日という時間の実感の重さ。
○階段を陽はまた昇る大晦日
大晦日だからこそそう思った気がする。
○春を待つ厩舎に夕陽あふれたる
寝藁と馬の毛色が赤く染まってまぶしい。
○初夢の小島陽菜でありにけり
人名でこれを思いつけたことがすばらしいです。
○綿虫に陽動されてゐたりけり
大げさな陰謀論っぽい。
○すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
湯船が大きそう。
○往来に人の途絶えて雪しんしん
一面白くなりゆく風景。
○冬ざれてなかなか来ない在来線
とても寒そう。
○忙しくても来てね土竜打つから
もぐらたたきゲームで遊ぶかのような口調に見えたが、たぶん真剣。
○来場者みな肩の雪払ひつつ
目に入ってくる人みんながあの動作をしていると、各々個性があっておもしろい。
○エチュードに反復記号雪ふりつむ
１ページの短い曲か。反復記号は模様としても冬に似合う気がしてくる。
○火の番の復路の声となりにけり
よく聞いている。
○復誦の後の暗誦ちやんちやんこ
ていねいな学習。声を出して体を暖めたい感じもある。
○淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
強く静かな祈りのような掃除。年を惜しむ気持ちに溢れている。
★ お持たせの一六タルト花八つ手
返信削除一六タルト、しっかり甘いところが好きな菓子。花八つ手、正月帰省からご帰還の風情。
★一流の馬鹿でありたし寒桜
役者馬鹿とか俳句馬鹿とか。これ、馬鹿役者、馬鹿俳句にひっくり返すと意味合いが急に貶められてしまう不思議。
★火の番の知つたる声の一つあり
お、あれは玄さんの声だね。
★初雪の一筆書きのやうに舞ふ
よくある比喩だけれど、初雪のやわらかさには相応しい。
★階段を陽はまた昇る大晦日
中七の前向きさがイイ。来る年にむかって頑張ろう。
★我らみな来客なりし除夜の燭
自らのことを来客と詠う妙な慇懃さ。
★来る人の一人は葱を脇に抱へ
あ、今日は拙宅で闇鍋の会なんです。
★来場者みな肩の雪払ひつつ
外でお待ちになっているのも大変でしょう、ちょっと早めに開場します。
★復誦の後の暗誦ちやんちやんこ
そして試験終へたら全部忘れるのです。
★恐竜の復元されし霜夜かな
手間隙掛けて。
★山茶花や野良猫の人懐こくて
山茶花が絶妙。こういう野良いるな。
★冬帝の足音低くありにけり
近づいてくるとわっと襲い掛かってくる。
★湯たんぽを小動物のやうに抱く
愛しく。
★煤逃げてソースの二度付けは禁止
煤逃げのときじゃなくても禁止だけどね。
みなさま良いお年を。
◯一瞬の景色の中に湯豆腐も
返信削除飢。
◯一流の馬鹿でありたし寒桜
望。
◯短日や陽水流れる喫茶店
癒。
◯綿虫に陽動されてゐたりけり
幻。
◯すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
萎。
◯我らみな来客なりし除夜の燭
賑。
◯来る人の一人は葱を脇に抱へ
鍋。
◯火の番の復路の声となりにけり
飽。
◯数へ日や予習復習片付かず
焦。
◯復誦の後の暗誦ちやんちやんこ
念。
◯華やぎを添ふる鳥声枯木立
比。
◯終電を逃してしまう冬銀河
諦。
◯聖樹灯し犯罪といふ朗読劇
死。
◯湯たんぽを小動物のやうに抱く
爺。
〇一流の馬鹿でありたし寒桜
返信削除はい。私もそうありたいです。
〇決断の一瞬はやし寒卵
はやまってはいけない。
〇数へ日といふ一日の暮れにけり
残りあとわずか。
〇初夢の小島陽菜でありにけり
私もファンです。
〇先輩に澁谷陽一ピラカンサ
ピラカンサが妙にいい味。
〇煤払ふ陽当たりのよき物件の
どんな人が入居するのかしら。
〇すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
じっと待たねばならぬのです。
〇我らみな来客なりし除夜の燭
ま、そうですね。
〇未来という古き言葉や小晦日
未来はいつも新しいのに。
〇来場者みな肩の雪払ひつつ
ほんかくてきよ。
〇来年はよろしくと鼻たたきやる
恋人同士？ＢＬ俳句かも。
〇復活の合図忘れし冬野かな
もう復活できない。
〇恐竜の復元されし霜夜かな
動き出しそう。
〇湯たんぽを小動物のやうに抱く
猫かな。兎かな。
○お持たせの一六タルト花八つ手
返信削除ぜひお土産にワタクシも欲しいです。
○一抜けたと言へぬ未練や去年今年
抜けるのは勇気がいりますからね。
○一流の馬鹿でありたし寒桜
何事も一流というのは難しいのでしょう。
○初雪の一筆書きのやうに舞ふ
雪の降り方にこういう比喩を使うとは。
○初夢の小島陽菜でありにけり
ずっと「ひな」と読むのだと思っていました。
○短日や陽水流れる喫茶店
昭和（照和）の喫茶店なのですね。
○すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
からだの芯まであったまるためには、こうして湯舟の中で遊んだりします。
○我らみな来客なりし除夜の燭
我ら、という言葉をかなり広くとってみました。気宇壮大。
○冬ざれてなかなか来ない在来線
並行して走る新幹線は何本も見送りました。
○冬蜂に回復の呪文をかける
ゲームには詳しくないのですが、ホイミとかベホイミとかでしょうか。
○復誦の後の暗誦ちやんちやんこ
本当は必要ないんです。でも心配そうに見ているので。
○淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
具体的に絵が浮かばないけれど、面白いです。
○湯たんぽを小動物のやうに抱く
足元を温めるだけではないのです。
○煤逃げてソースの二度付けは禁止
しゃばしゃばのソースがちょっと苦手です。
○お持たせの一六タルト花八つ手
返信削除なつかしや。柚子入りの餡が美味しいです。
○一流の馬鹿でありたし寒桜
一流はなべて馬鹿かも。季語はもう少し派手な方がいいような。
○数へ日といふ一日の暮れにけり
俳句ですなあ。
○煤逃げや最後の一人とならうとも
図書館とか美術館とかでぎりぎりまで粘っている。
○煤払ふ陽当たりのよき物件の
優良物件なのに売れないのは何故。
○綿虫に陽動されてゐたりけり
なるほど。
○来る人の一人は葱を脇に抱へ
それぞれに違うものを持ち寄って鍋パーティー。
○来場者みな肩の雪払ひつつ
芝居かコンサートか。情景が見えます。
○妻子一去兮不復還而新年
正しくは読めませんが、妻子家去りまた還らざり年新た、ですか。ご愁傷さま。
○拝復の遅れ遅れの年の暮
ああ、まったくです。
○復誦の後の暗誦ちやんちやんこ
大事ですね。
○淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
俳句のツボをおさえてます。
○湯たんぽを小動物のやうに抱く
湯たんぽ代りに猫を抱くというのはよく聞きますが、湯たんぽ抱いたら熱すぎませんか？
○煤逃げてソースの二度付けは禁止
煤逃げて串カツ屋とはゼイタクな。
○一抜けたと言へぬ未練や去年今年
返信削除すっきりと年を越せないもどかしさ。良い新年でありますように。
○初雪の一筆書きのやうに舞ふ
比喩が分かり易すぎる向きもありますが、素直な描写だと思います。
○春を待つ厩舎に夕陽あふれたる
ちょっとベタかなとも思いますが、きれいな情景で頂きました。
○冬ざれやガラスケースに陽の差して
冬ざれ＝ガラスケースという構図はややありがち？
○綿虫に陽動されてゐたりけり
実にささやかな陽動。でもあえて乗ってみたい気もします。
○すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
些細なことですが、そこに着目して詠みきったところがよいです。
○声悪しきオオハクチョウの来たりけり
見た目の割に、あんまり良い声では鳴かないのです。
○冬ざれてなかなか来ない在来線
人気のないホームで待たさせれている感が寒々しいです。
○忙しくても来てね土竜打つから
田舎の親しい友人からのお誘い、と読みました。
○エチュードに反復記号雪ふりつむ
楽曲の繰り返し部分が、降り続く雪とうまく呼応しています。
○冬の水洩れて復興特別税
洩れているのは汚染水でしょうか。特別税ははたしてどこに行ったのやら。
○復活の合図忘れし冬野かな
大事な合図、忘れないようにしましょう。
○トイプードル跳ねに跳ねたるクリスマス
プードルが跳ねるのはよく見る景ですけど、あれは喜んでいるのでしょうか。
○恐竜の復元されし霜夜かな
復元された恐竜の冷やかな感じと霜夜がよく合っています。
みなさま明けましておめでとうございます。
返信削除今年もよろしくお願いいたします。
◯一流の馬鹿でありたし寒桜
何事も一流への道は緩くありません。寒桜ですね。
◯数へ日といふ一日の暮れにけり
そして一日減りました。
◯階段を陽はまた昇る大晦日
階段を、が面白いです。
◯先輩に澁谷陽一ピラカンサ
澁谷陽一がよかったです。
◯煤払ふ陽当たりのよき物件の
モデルハウス、商売道具の大掃除ですか。目の付け所が俳。
◯我らみな来客なりし除夜の燭
この世という名の庵。
◯冬ざれてなかなか来ない在来線
ほんとに来ないんです。
◯年の市来た道がわからなくなり
ああ、懐かしい。
◯未来という古き言葉や小晦日
未来の捉え方に捻りあり。
◯拝復の遅れ遅れの年の暮
ありがちです。
◯恐竜の復元されし霜夜かな
NY自然史博物館みたい。しずけさがいいですね。
◯淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
まだ年末だからねって。可笑しい。
◯湯たんぽを小動物のやうに抱く
昨今見直されている湯たんぽ。愛おしいですよね。冷え性には特に。
◯煤逃げてソースの二度付けは禁止
串カツ屋にしけこみましたね。ああ、食べたい。
○一瞬の景色の中に湯豆腐も
返信削除湯豆腐の看板等かもしれません。
目に飛び込んでくる感じがいいですね。
○数へ日といふ一日の暮れにけり
この時期の一日は加速して過ぎるようです。
○煤逃げや最後の一人とならうとも
そんなに逃げなくても、とつっこみたくなります。
○春を待つ厩舎に夕陽あふれたる
厩舎が映像的にぴったりですね。
○綿虫に陽動されてゐたりけり
されそう。
○陽子にもこいよといひて年の暮
来るといいですね。
○すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
なるほど。上手いです。
○我らみな来客なりし除夜の燭
いろいろな意味にとれそう。
○冬ざれてなかなか来ない在来線
寒そうです。在来線と言ったところが○。
○未来より雪の循環してきたり
このイメージは魅力的です。
○歳晩の寄り道をする復路かな
いつもは真面目で寄り道もしないのです。
○冬蜂に回復の呪文をかける
効くといいですね。
○恐竜の復元されし霜夜かな
本当はもっと暖いところで復元されたかった。
○淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
そーっと掃いているんですね。
○寒鴉一方的に怒りをり
返信削除ヒステリック、またはヒッチコック。
○年はゆく光を一縷にぎり締め
残された微かな希望。
○煤逃げや最後の一人とならうとも
きれい好きなんです。
○枯野道ぼろぼろの陽と人のゆく
陽もくすんでいます。
○冬ざれてなかなか来ない在来線
でも特急には乗りません。
○年の市来た道がわからなくなり
遭難しないように。
○未来より雪の循環してきたり
雪の普遍性。
○拝復の遅れ遅れの年の暮
つい先延ばしにしているうちに。
○眠る山復路もケーブルカーとする
もうなんか疲れまして。
○クリスマスケーキ匙ですくひて無学なり
え、だめなんですか？
○瓦礫には瓦礫の意地が初凪や
忘れてはいけない現状。
○聖樹灯し犯罪といふ朗読劇
不思議なアンバランス。
○湯たんぽを小動物のやうに抱く
寒い。でもぎゅっと持つと熱い。
○包丁始埒が明かない鍵がない
もう新年からだめだめです。
今年もよろしくお願いします。
返信削除○一月の１を数へるカレンダー
新しいはじまりの時間に誓うような雰囲気を感じました。
○火の番の知つたる声の一つあり
火の熱さも親しいもののように感じられます。
○初雪の一筆書きのやうに舞ふ
雪への感動。
○枯野道ぼろぼろの陽と人のゆく
ぼろぼろの陽がいい。ひとひとの繰り返しも面白い。
○太陽に透かしてみたる手套かな
光を弾いて、寒さも際立ちそう。
○陽子にもこいよといひて年の暮
切ない風景。
○すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
ほんと、そうですね。
○年の市来た道がわからなくなり
賑わいの切れ目のなさ。
○来場者みな肩の雪払ひつつ
風景がよく見えてきます。
○もこもこのもののはみ出すブーツかな
確かに、はみでますよね。
○終電を逃してしまう冬銀河
怖いくらい、心細くなるくらいの、大きさと美しさ。
○淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
こういう淑気の捉え方は新鮮でした。
○湯たんぽを小動物のやうに抱く
この眠りは気持よさそう。
○煤逃げてソースの二度付けは禁止
ゆっくりと暮れていく時間が見えるようです。
■一瞬の景色の中に湯豆腐も
返信削除逆に、一瞬がほっこりあたたまってゆく
■一抜けたと言へぬ未練や去年今年
名句、一抜けたと言えてたら俳人にはなっていない
■火の番の知つたる声の一つあり
幽玄
■雪の夜次元の一つ増えてをり
その次元のなかに皆いる
■先輩に澁谷陽一ピラカンサ
ピラカンサがとりわけ光っている
■トナカイにまた来週と言はれたり
この、また来週が、我らの希望である現実
■未来という古き言葉や小晦日
未来という言葉もやっと落ち着きました、いい時代です
■未来より雪の循環してきたり
いままで体験したことのない時空です
■ランナーの復路へ散つて冬の山
散つて、は妙な感じがして、魅力的
■眠る山復路もケーブルカーとする
いい句です、ケーブルカーの仕事ぶりも
■クリスマスケーキ匙ですくひて無学なり
無学になる夜です、聖夜は
■トイプードル跳ねに跳ねたるクリスマス
好きです、この句
■恐竜の復元されし霜夜かな
いい感覚です
■淑気まだ立たないやうに掃いてゐる
「俳」の達人ですね
○一流の馬鹿でありたし寒桜
返信削除寒が効いています。
○初雪の一筆書きのやうに舞ふ
やはらかく詩的に。
○数へ日といふ一日の暮れにけり
一日一日がいとおしく。
○階段を陽はまた昇る大晦日
階段が上手い。
○先輩に澁谷陽一ピラカンサ
ピラカンサ、いいですね。
○短日や陽水流れる喫茶店
私もお邪魔したい。ｗ
○煤払ふ陽当たりのよき物件の
次の借り手もすぐ見つかりそうですね。
○すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
リラックスしている様子。
○我らみな来客なりし除夜の燭
暮れゆく年を共に。
○来場者みな肩の雪払ひつつ
雪を払う仕草、今、立ち上がる映像。
○トイプードル跳ねに跳ねたるクリスマス
可愛い～。
○恐竜の復元されし霜夜かな
時空を遡る静かな夜。
○湯たんぽを小動物のやうに抱く
小動物、なるほどそんな感じ。
○煤逃げてソースの二度付けは禁止
一度は食べてみたいなぁ。
※今年もどうぞよろしくお願いいたします。
遅くなりすみません。
返信削除○火の番の知つたる声の一つあり
すごい識別能力。恋人の声なのか。
○数へ日といふ一日の暮れにけり
「数へ日」、いい言葉です。
○春を待つ厩舎に夕陽あふれたる
ちょっと季節を先取りしていますが、厩舎的幸せが感じられます。
○初夢の小島陽菜でありにけり
若者想望俳句なのか。
○煤払ふ陽当たりのよき物件の
不動産関係におつとめなのでしょうか。
○陽子にもこいよといひて年の暮
ぞんざいな感じがいいですね。
○すこしして柚子湯の柚子のもどり来る
「すこしして」が絶妙に可笑しいですね。
○冬ざれてなかなか来ない在来線
「冬ざれや」とかにしないカジュアルな感じがいいですね。
○忙しくても来てね土竜打つから
なにか別の土竜打のような気がします。くくくくくく。
○来場者みな肩の雪払ひつつ
何が始まるのだろう。
○エチュードに反復記号雪ふりつむ
だんだん進めなくなるような気がします。
○火の番の復路の声となりにけり
具体的にどういう声だとなにも説明していない「復路の声」がいいですね。
○眠る山復路もケーブルカーとする
ああ、なんだかとても高尾山的。
○湯たんぽを小動物のやうに抱く
いいですね。