2014年1月6日月曜日

一陽来復句会・作者発表

お待たせしました。今年もよろしくです。

数へ日といふ一日の暮れにけり     朝比古   ダ露不ぽ由亜四
綿虫に陽動されてゐたりけり      朝比古   ダ海不独由
声悪しきオオハクチョウの来たりけり  朝比古   独
火の番の復路の声となりにけり     朝比古   ダ海四
もこもこのもののはみ出すブーツかな  朝比古   あ

一瞬の景色の中に湯豆腐も       露結    海由と
冬ざれやガラスケースに陽の差して   露結    独
来る人の一人は葱を脇に抱へ      露結    朝海不
新幹線の往復切符クリスマス      露結  
クリスマスケーキ匙ですくひて無学なり 露結    けと

一よりも零戦が好きクリスマス     とうふ  
階段を陽はまた昇る大晦日       とうふ   ダ朝ぽ亜
我らみな来客なりし除夜の燭      とうふ   朝海露廣ぽ由亜
復興と似て非なる我が雑煮哉      とうふ  
瓦礫には瓦礫の意地が初凪や      とうふ   け

火の番の知つたる声の一つあり     ダイスケ  朝あと四
しぐるるや陽成院に長き生       ダイスケ  
トナカイにまた来週と言はれたり    ダイスケ  と
拝復の遅れ遅れの年の暮        ダイスケ  不ぽけ
トイプードル跳ねに跳ねたるクリスマス ダイスケ  独と亜

初雪の一筆書きのやうに舞ふ      けんじ   朝廣独あ亜
陽光の消えないうちに日記買ふ     けんじ  
冬霞裂いて来客現るる         けんじ  
復活の合図忘れし冬野かな       けんじ   露独
冬帝の足音低くありにけり       けんじ   朝

雪の夜次元の一つ増えてをり      あんこ   と
短日や陽水流れる喫茶店        あんこ   海廣亜
未来より雪の循環してきたり      あんこ   由けと
ランナーの復路へ散つて冬の山     あんこ   と
恐竜の復元されし霜夜かな       あんこ   朝露独ぽ由と亜

一気一気一気一気去年今年       海太  
初夢の小島陽菜でありにけり      海太    ダ露廣四
忙しくても来てね土竜打つから     海太    ダ独四
妻子一去兮不復還而新年        海太    不
包丁始埒が明かない鍵がない      海太    け

一流の馬鹿でありたし寒桜       独楽    朝海露廣不ぽ亜
数え日や太川陽介のルイルイ♪     独楽  
未来という古き言葉や小晦日      独楽    露ぽと
冬蜂に回復の呪文をかける       独楽    廣由
煤逃げてソースの二度付けは禁止    独楽    朝廣不ぽあ亜
たった今終わりし時計夜半の冬     独楽  

煤逃げや最後の一人とならうとも    廣島屋   不由け
陽子にもこいよといひて年の暮     廣島屋   由あ四
年の市来た道がわからなくなり     廣島屋   ぽけあ
数へ日や予習復習片付かず       廣島屋   海
山茶花や野良猫の人懐こくて      廣島屋   朝

一抜けたと言へぬ未練や去年今年    不孤    廣独と
先輩に澁谷陽一ピラカンサ       不孤    露ぽと亜
来年はよろしくと鼻たたきやる     不孤    露
冬の水洩れて復興特別税        不孤    独
聖樹灯し犯罪といふ朗読劇       不孤    海け

首一度振りて投げ込む冬夕焼      亜紀  
お持たせの一六タルト花八つ手     亜紀    朝廣不
春を待つ厩舎に夕陽あふれたる     亜紀    ダ独由四
往来に人の途絶えて雪しんしん     亜紀    ダ
冬ざれてなかなか来ない在来線     亜紀    ダ廣独ぽ由け四
復誦の後の暗誦ちやんちやんこ     亜紀    ダ朝海廣不
華やぎを添ふる鳥声枯木立       亜紀    海
決断の一瞬はやし寒卵         亜紀    露

寒鴉一方的に怒りをり         由季    け
煤払ふ陽当たりのよき物件の      由季    露不ぽ亜四
来場者みな肩の雪払ひつつ       由季    ダ朝露不あ亜四
眠る山復路もケーブルカーとする    由季    けと四
湯たんぽを小動物のやうに抱く     由季    朝海露廣不ぽけあ亜四

年はゆく光を一縷にぎり締め      ぽぽな   け
枯野道ぼろぼろの陽と人のゆく     ぽぽな   けあ
すこしして柚子湯の柚子のもどり来る  ぽぽな   ダ海露廣独由あ亜四
エチュードに反復記号雪ふりつむ    ぽぽな   ダ独四
終電を逃してしまう冬銀河       ぽぽな   海あ

一月の1を数へるカレンダー      四童    あ
太陽に透かしてみたる手套かな     四童    あ
来年がこの歳時記に載つてゐない    四童  
歳晩の寄り道をする復路かな      四童    由
淑気まだ立たないやうに掃いてゐる   四童    ダ廣不ぽ由あと

以上。(集計:不孤)

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