お待たせしました。今年もよろしくです。
数へ日といふ一日の暮れにけり 朝比古 ダ露不ぽ由亜四
綿虫に陽動されてゐたりけり 朝比古 ダ海不独由
声悪しきオオハクチョウの来たりけり 朝比古 独
火の番の復路の声となりにけり 朝比古 ダ海四
もこもこのもののはみ出すブーツかな 朝比古 あ
一瞬の景色の中に湯豆腐も 露結 海由と
冬ざれやガラスケースに陽の差して 露結 独
来る人の一人は葱を脇に抱へ 露結 朝海不
新幹線の往復切符クリスマス 露結
クリスマスケーキ匙ですくひて無学なり 露結 けと
一よりも零戦が好きクリスマス とうふ
階段を陽はまた昇る大晦日 とうふ ダ朝ぽ亜
我らみな来客なりし除夜の燭 とうふ 朝海露廣ぽ由亜
復興と似て非なる我が雑煮哉 とうふ
瓦礫には瓦礫の意地が初凪や とうふ け
火の番の知つたる声の一つあり ダイスケ 朝あと四
しぐるるや陽成院に長き生 ダイスケ
トナカイにまた来週と言はれたり ダイスケ と
拝復の遅れ遅れの年の暮 ダイスケ 不ぽけ
トイプードル跳ねに跳ねたるクリスマス ダイスケ 独と亜
初雪の一筆書きのやうに舞ふ けんじ 朝廣独あ亜
陽光の消えないうちに日記買ふ けんじ
冬霞裂いて来客現るる けんじ
復活の合図忘れし冬野かな けんじ 露独
冬帝の足音低くありにけり けんじ 朝
雪の夜次元の一つ増えてをり あんこ と
短日や陽水流れる喫茶店 あんこ 海廣亜
未来より雪の循環してきたり あんこ 由けと
ランナーの復路へ散つて冬の山 あんこ と
恐竜の復元されし霜夜かな あんこ 朝露独ぽ由と亜
一気一気一気一気去年今年 海太
初夢の小島陽菜でありにけり 海太 ダ露廣四
忙しくても来てね土竜打つから 海太 ダ独四
妻子一去兮不復還而新年 海太 不
包丁始埒が明かない鍵がない 海太 け
一流の馬鹿でありたし寒桜 独楽 朝海露廣不ぽ亜
数え日や太川陽介のルイルイ♪ 独楽
未来という古き言葉や小晦日 独楽 露ぽと
冬蜂に回復の呪文をかける 独楽 廣由
煤逃げてソースの二度付けは禁止 独楽 朝廣不ぽあ亜
たった今終わりし時計夜半の冬 独楽
煤逃げや最後の一人とならうとも 廣島屋 不由け
陽子にもこいよといひて年の暮 廣島屋 由あ四
年の市来た道がわからなくなり 廣島屋 ぽけあ
数へ日や予習復習片付かず 廣島屋 海
山茶花や野良猫の人懐こくて 廣島屋 朝
一抜けたと言へぬ未練や去年今年 不孤 廣独と
先輩に澁谷陽一ピラカンサ 不孤 露ぽと亜
来年はよろしくと鼻たたきやる 不孤 露
冬の水洩れて復興特別税 不孤 独
聖樹灯し犯罪といふ朗読劇 不孤 海け
首一度振りて投げ込む冬夕焼 亜紀
お持たせの一六タルト花八つ手 亜紀 朝廣不
春を待つ厩舎に夕陽あふれたる 亜紀 ダ独由四
往来に人の途絶えて雪しんしん 亜紀 ダ
冬ざれてなかなか来ない在来線 亜紀 ダ廣独ぽ由け四
復誦の後の暗誦ちやんちやんこ 亜紀 ダ朝海廣不
華やぎを添ふる鳥声枯木立 亜紀 海
決断の一瞬はやし寒卵 亜紀 露
寒鴉一方的に怒りをり 由季 け
煤払ふ陽当たりのよき物件の 由季 露不ぽ亜四
来場者みな肩の雪払ひつつ 由季 ダ朝露不あ亜四
眠る山復路もケーブルカーとする 由季 けと四
湯たんぽを小動物のやうに抱く 由季 朝海露廣不ぽけあ亜四
年はゆく光を一縷にぎり締め ぽぽな け
枯野道ぼろぼろの陽と人のゆく ぽぽな けあ
すこしして柚子湯の柚子のもどり来る ぽぽな ダ海露廣独由あ亜四
エチュードに反復記号雪ふりつむ ぽぽな ダ独四
終電を逃してしまう冬銀河 ぽぽな 海あ
一月の1を数へるカレンダー 四童 あ
太陽に透かしてみたる手套かな 四童 あ
来年がこの歳時記に載つてゐない 四童
歳晩の寄り道をする復路かな 四童 由
淑気まだ立たないやうに掃いてゐる 四童 ダ廣不ぽ由あと
以上。(集計:不孤)
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