お待たせしました。
雑司が谷界隈雪解水すこし 朝比古 天
雪もよひ魚から魚の出てきたる 朝比古 ぐ亜恵由天四ぽ
白魚のいま愁嘆場かと思ふ 朝比古 天
十字架を止り木にして寒鴉 朝比古 空
待春や地図に五色の道伸びて 朝比古 恵由空
鉄橋に数多の隙間ぼたん雪 朝比古 ぐ亜百恵不由
階段に跳ね返りたる年の豆 朝比古 ぐ百
黒々と雑木を染めて冬夕焼 ぐみ
凍星の視線の先に人魚像 ぐみ
場違ひの牧師姿や福は内 ぐみ
吐く息をあつめて架かる冬の虹 ぐみ 百恵不
看板の明りのはしやぐ雪の道 ぐみ
あやとりの橋にも飽きし炬燵かな ぐみ 亜
一月の往ぬる速さのいぶかしく ぐみ
ストックの雪まで降らしてしまひけり ぐみ
雑音めく無名芸人春浅し 空猫 ぐ不
荒川の魚きらりと春近く 空猫
雪女郎その場限りの恋をして 空猫
冬了る架空名義の領収書 空猫 ぽ
雪解野や人行くあとに道できる 空猫
凍橋の鬼来ぬうちに通りやんせ 空猫
雑巾の針目正しく冬日の母 百花
魚の目に丸ひとつ貼り鬼は外 百花 不四
梟の両眼磁場の閉曲線 百花 不空
架屋より洩れ来る声や光堂 百花
林道の始めひろびろ鷹の天 百花 恵空
待ち人や橋のたもとの雪だるま 百花 亜
ラガー等へ声の限りをマネージャー 百花 朝亜
冬の人とふ言ひ方はかなり雑 天気
翻車魚がゆつくりよぎる冬の恋 天気 由四
とりどりの毛皮なみうつ場末かな 天気 朝百恵不
いづくへか毛布を運びゆく担架 天気 亜百恵不由
立春のこんにやくえんままでの道 天気 ぽ
風花の橋をくぐりて水に落つ 天気
人形に空気ふきこむ春隣 天気 朝恵
雑念のかたまりとなる蒲団かな 不孤 朝百恵由ぽ
水温む魚類図鑑は初版のまま 不孤
寒鴉ここは場末の四流校 不孤
冬の晴少したるませつつ架線 不孤 由
道なりにと顎で答へぬ冬帽子 不孤 ぐ
冴返る浅川マキの赤い橋 不孤
複雑なことをやさしく梅の花 亜紀 ぐ百不ぽ
公魚のからりからりとみな揚がる 亜紀
お台場に雪降る朝や女神像 亜紀
覚へなき架空請求冴返る 亜紀
歩道橋の下に道あり春立ちぬ 亜紀 ぐ
橋脚に水ひたひたと風光る 亜紀
蜃気楼欠伸ひとつをかみ殺し 亜紀 朝不
地下通路長々歩く春の昼 亜紀
淡雪や駅頭に買ふミントガム 亜紀 ぽ
雑念やさらに黄蝶もあらはれて 由季 朝天四空
向き変へる大きな魚群春の星 由季 朝百四ぽ
球場の音を集めて浅き春 由季
画架のある部屋に眠れる四温かな 由季 朝亜百空
風邪心地道路工事の穴深し 由季 ぐ
きさらぎの橋の途中で雨が降り 由季 天
蓋をして消ゆる炎や寒椿 由季 朝亜百天ぽ空
春浅し名前呼ばれるまで雑誌 ぽぽな 天
霜の夜汝のくちびるが少し雑 ぽぽな
年の豆池の魚を起こすかも ぽぽな
如月の水斎場に運ばるる ぽぽな 不四
浅春の倉庫にホース担架ほか ぽぽな ぐ由天四
歩道から春愁の影はみだして ぽぽな 空
あやとりの橋を伝って春の星 ぽぽな 恵空
立春の九割方を雑念で 恵 ぐ由四空
春寒の簡単に描くさかなかな 恵 朝天四ぽ
道場に神棚ひとつ冴返る 恵 朝百四ぽ
かまくらを塞ぎ架空の姉妹 恵 四
道野辺の根雪は泥にまみれ蹴る 恵
雪解けの橋を潜ってこそばゆい 恵
余寒なお血圧計が嘘をつく 恵 ぐ亜由空
雑巾で行こう隅々まで如月 四童 由天ぽ
のたうつてをり寒鰤亜紀の化石 四童 天
ホームランも馬券も場外の早蕨 四童
火花散る架線めぐらせ鳥曇 四童
稠密な公道写真日脚伸ぶ 四童 亜
橋の下に春の水なる流れ者 四童 亜不
春が来て変なところに夜を入れる 四童 恵
以上。(集計:不孤)
ご歓談は、俳句モナカの方でぜひお願い致します。
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