お待たせしました。
築山のふもとに春のショールかな 朝比古 ぐ
かげろふのかなた川崎重工業 朝比古 苑亜り不恵
紋白蝶紋黄蝶よりやや静か 朝比古 百苑亜由
桜守いつも代弁するやうに 朝比古
草餅や母に御辞儀をしたる父 朝比古 四苑
春場所やチェコの国負ふ隆の山 ぐみ
東京の長崎に叔父鯥五郎 ぐみ 不天
図書館で花図鑑繰る一人静 ぐみ
まういいかい千代紙雛も出を待つて ぐみ
目鼻なき姉様人形さくら餅 ぐみ 四苑恵
スコップの直立不動おぼろ月 ぐみ
山削る音のありけり春間近 空猫 苑
剣崎から洲崎に春の虹 空猫
雪解に応える音の静かなり 空猫 朝百
君が代の意味も知らずに卒業す 空猫 ぐ
この人も磨けば光る春の雪 空猫 り天
寺山も太宰も春の闇にゐし 苑を 四朝百亜不恵
山崎製パン工場デカし凍返る 苑を ぽ
静しづと白梅ぱかんと紅梅 苑を
君が代は千代に八千代に種浸し 苑を 朝百亜り空由ぽ恵
ランナーがつぎつぎと来る二月尽 苑を 四亜空由
春の山なら花柄の魔法瓶 天気 四朝百空由恵
春なれや大きな声の田崎潤 天気 朝り
静かではなくなる湖畔早春賦 天気 ぐ恵
地虫出ず歌ひはじめの八代亜紀 天気 ぐ亜りぽ恵
いつ見てもほれぼれとする耕耘機 天気 四百苑亜由恵
一山をくづしてヘタレ蜜柑剥く 不孤
山﨑のおばあちやんちの春炬燵 不孤 百由
静岡の五〇六粁春の海 不孤 天
くぼ地めく世田谷代田猫の恋 不孤 天
まんさくや芸人にして拳闘手 不孤 ぐ
春炬燵山と積みたる旅ガイド 亜紀 ぐ
京急に乗つて三崎へ春めきぬ 亜紀 朝苑由
磯巾着ほどに静かにしてをりぬ 亜紀 朝百り天由ぽ恵
代役を決めかねてゐる木の芽時 亜紀 苑空
冷静になれとふらここ漕いで恋 亜紀 不
蜃気楼見知らぬ人の横に立ち 亜紀 朝百苑由ぽ恵
後ろから手渡すバトンあたたかし 亜紀 ぐ空
踏み板を踏んで跳び箱バレンタイン 亜紀 ぐ空
山頂の歯ブラシ春の水ふふむ 百花
玻璃越しに雛が海見る石廊崎 百花 り空不ぽ
たつぷりと静脈注射して花見 百花 四朝不由恵
代理母の何がなにやら春の虹 百花 り
紀元節すめらみことの御不自由 百花 ぐ
足跡も毛も落ちてゐる芽吹山 由季 百不天
川崎の地下も地上も朧なる 由季 朝
水槽に静かなものを飼ふ日永 由季 ぐ亜不ぽ恵
鶴帰る古代紫色の空 由季 ぐぽ
末黒野に超軽量の傘ひらく 由季 百苑亜り不天ぽ
包帯を巻く時痛い山笑う 恵
川崎に風の道ある日永かな 恵 亜
春昼の影を静かに切り離す 恵 四朝苑空不由ぽ
第二十五代佐保姫を襲名す 恵 四ぽ
透明な息の留まり針供養 恵
剣山を置く如月の水の中 ぽぽな 朝百亜り空不恵
島崎の本名春樹春の雨 ぽぽな ぐり天
春の灯に雨の静かなあなたかな ぽぽな 亜
猫の子を撫でたり千代紙を折ったり ぽぽな り空
山笑ふ当帰芍薬散の箱 りえ 四天
三崎行き急行に寝て猫柳 りえ 天
麦踏の静かに進む線路脇 りえ 四由
代替わりして倍ほどの野を焼けり りえ 四朝百亜不由
天然の頭の株を保全する りえ 四
動物の病院を出て春驟雨 りえ 苑天ぽ
読み仮名に眼をこらす余寒かな りえ 苑空天
佐保姫にくすぐられ山こらへをり 四童 ぐ
世の終はりのための山崎春のパンまつり 四童 不
春昼の長さよ静臥のち発芽 四童 り
紀元節生まれの紀代子百弐號 四童 天
カーテンを開ければ春の立つてをり 四童 空ぽ
以上。(集計:不孤)
ご歓談は、俳句モナカの方でぜひお願い致します。
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