発表です。
開きある六法全書明易し 朝比古 幹空
ががんぼに号令かけてしまひけり 朝比古 不亜恵空
足の指照らす線香花火かな 朝比古 ぐ苑亜恵
踏切の鳴りて薄暑の始まれり 朝比古 不亜恵
魔法瓶と白靴片方砂浜に ぐみ
令夫人お姿消ゆる木下闇 ぐみ 朝
夏空に運命線描く鴎かな ぐみ
極く細の明宏もいてパリー祭 ぐみ 苑幹
巴里祭初めて履きしハイヒール ぐみ 朝苑
論法の三段目より蟾の顔 藤幹子 四ぐ
気をやれば琉金を吐くご令嬢 藤幹子 四不
線画から虹を起こしてゐるふたり 藤幹子 四亜空
立葵哨戒兵がそこらぢゆう 藤幹子 不空
綿虫やアマゾンで買ふ法然伝 苑を
ほうこれが捜査令状蒸暑し 苑を 四ぐ不亜恵幹空
廃線の錆に蟻這ふ油照り 苑を
たらちねのははやはらかし薔薇絡む 苑を 幹
魔法瓶の氷からんと星涼し 亜紀 朝四不恵幹空
妄想の薔薇の館や令夫人 亜紀 空
どこまでも罫線のなき夏野かな 亜紀 四不苑空
くちなしの花の淋しむ夜の雨 亜紀 朝
約束の断りきれぬ熟トマト 亜紀 不
棒切れを拾ひつつ行く海南風 亜紀 朝苑恵幹
説法の僧の片手に蝿叩き 空猫 朝ぐ恵
令嬢に招かれてゐる夏館 空猫 朝苑亜
乙女てふ一線越える毛虫かな 空猫 朝四ぐ亜幹
人肉を欲する甲冑いなひかり 空猫 四不苑恵
羽抜鶏法に護られ弾かれて 不孤
令嬢の皓歯は見せず扇子の香 不孤 四幹
迅雷や有刺鉄線より視線 不孤 ぐ苑
法令線わらつてもすぐ梅雨顔に 不孤 ぐ
海の家開き法被にたたみ皺 恵 ぐ
令嬢の手つき線香花火もつ 恵 苑
送電線越え夕立がやって来る 恵 朝ぐ
梅雨の蝶傘を開くに要る両手 恵 四亜幹
紫陽花のあまねく蒲池法子かな 四童 朝苑亜
令状に赤青黄ある西日かな 四童
曲線は先生が引く梅雨晴間 四童 ぐ不亜恵幹空
角ひとつ曲がり七夕のある街 四童 恵空
以上。(集計:不孤)
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