2012年7月25日水曜日

天地明察句会・作者発表

お待たせしました。

とうりやんせ天神さまへ青大将      ぐみ      朝亜由
地に満つる蟻の歌声話し声        ぐみ      亜空
登山小屋明日の晴待つ無精ひげ      ぐみ    
王様の裸決死の視察団          ぐみ    
出水あり地球儀浮いたり沈んだり     ぐみ      空
大揚羽いそぎ国際空港へ         ぐみ      空

涼しさや聖書の上の天眼鏡        空猫      朝不ぐ幹亜四由
地上絵の真偽は知らず朱夏の風      空猫    
明易し「毒」を撒き散らすのは誰     空猫      ぐ
察すれば誰か来ていたメロンかな     空猫      不ぐ亜
家蜘蛛や箪笥の裏の大秘境        空猫  

天井の上に星ありバンガロー       朝比古     ぐ亜由
覚えある地べた明るき帰省かな      朝比古     不ぐ四由
かき氷卓の明るくなりにけり       朝比古     不亜空
警察署税務署西日消防署         朝比古     空由
あぢさゐの路地を歩くにすこし邪魔    朝比古     不幹亜四

肩に来て天使と思ふてんと虫       亜紀      不空由
地下街に迷ふてゐたる夏帽子       亜紀      四由
平明な言葉唱へて蓮の花         亜紀      ぐ
黄昏の診察室の裸かな          亜紀      朝幹
函館の海岸線や大夕焼          亜紀    
時折は海を見やりてレース編む      亜紀      朝不幹由
南風呼ぶ雲のありけりスクワット     亜紀    
苦瓜のいぼんぼんぼと青きかな      亜紀      朝不幹

ゆらめいて天児牛大蓮青葉        不孤    
地続きの明治平成すべりひゆ       不孤    
シャンデリアの明るさに酔ひ崩れけり   不孤    
警察犬育成の家立葵           不孤      幹亜由
経験のない夏あめつちのご明察      不孤    

天蓋のベッドのことに明け易し      由季      ぐ幹四
地階から屋上階へ夏痩せて        由季      朝不亜空
白玉の明るさに匙ためらひぬ       由季      不幹空四
たくましきユッカを咲かせ警察署     由季    
睡蓮にラテン語の見え隠れせる      由季      空四
日直のふたりぼうふら捨てにゆく     由季      朝幹空四

壷中天引きづり出しつレース編み     藤幹子     ぐ四
地は口をひらきてオナン待つ西日     藤幹子     ぐ
明るさや夏座布団を尻の下        藤幹子     朝亜
察するに豆飯を炊く光かな        藤幹子     朝由
父の箍はずして甚平着せかけり      藤幹子     ぐ四

天秤のやうな笛吹く祭かな        四童      朝幹
地下鉄の間違つて出る夜涼かな      四童    
老酒や明の字のある安き店        四童    
お察しをですか風鈴ここで鳴り      四童    
追ひ打ちの夏料理来てまはる卓      四童    

以上。(集計:不孤)

 なんだかやんなっちゃうな。しばしご歓談下さい。

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