2013年4月20日土曜日

頓証菩提句会・作者発表

すみません、ネットワークの調子が悪くてうまくアップできませんでした。

お待たせしました。八志さん、ようこそ。これからもお楽しみください。

頓死せる首領様ゐる彼岸かな       直子  
免許証更新に行く彼岸前         直子    朝
菩提寺も父の生家も彼岸かな       直子  
夕映えの堤に遊ぶ彼岸過         直子    亜
菓子折りをふくさに包み彼岸かな     直子  

桜散るここも風速市長頓死        露結  
飛花落花黒いスーツと証明書       露結  
花見客途絶え菩薩の頭かな        露結    八
提よりがらんがらんと春の月       露結    朝苑直独八
ファラリスの雄牛の中の花盛り      露結    直八

頓首再拝さくらしべふる、とルビ     海太    不
田楽の焦げ証紙とも割印とも       海太    独
恋猫の夜叉の声から菩薩の貌       海太  
土筆野を両手に提げて戻りけり      海太    苑あ亜
熊穴を出づれば香車(やり)に追はれたる 海太  

頓服をくだして海女の咽冷ゆ       八志    直不
証人は不在でせうか春の闇        八志  
春雨や菩薩の胎に書簡あり        八志    不
提督の鼻ひらきたる磯開         八志    露直不
ろけっとの煤煙混じる穀雨かな      八志  

頓知話しろつめくさに寝転がり      あんこ   露海直独八
黒板の証明こぼれ菜種梅雨        あんこ   直
春深し弥勒菩薩の水の笑み        あんこ   海亜四
提灯の春夕焼にひろがりぬ        あんこ  
水揚げの鋏を入るる受難節        あんこ   独八四

入学のひとり素つ頓狂な顔        朝比古   独
仕舞はれて卒業証書まつ暗に       朝比古   不あ亜
菩提寺を持たぬ暮しや鳥雲に       朝比古   海苑不
ぽたぽたと浅蜊を提げて行きにけり    朝比古   苑直独八あ
腕長くながく使ひて潮干狩        朝比古   露直独不亜四

葉桜や工程表は頓挫して         不孤    朝亜四
心ある証人前へヒヤシンス        不孤    海苑あ
花盛りの恒信風に蓮菩ありき       不孤    四
花はをんなをとこは蝶と云ふ提喩     不孤  
漢方効きぬ夜蛙に目を借られ       不孤  

麗かや整理整頓できぬ一家        独楽    四
学生証の顔が怖くて半仙戯        独楽    露海苑
しやぼん玉見送る観世音菩薩       独楽    朝海苑あ亜四
提供はブラック企業鳥雲に        独楽    直不
春雷に慄いてゐるムックかな       独楽  
花散る雨残業代が出ない会社       独楽    露

頓狂な春蝉鳴いて落ちにけり       苑を  
かいやぐら身分証明証がない       苑を    海
菩提樹の下に新入生集ふ         苑を    朝あ亜
春昼や課長風呂敷包み提げ        苑を    露朝八亜
いそぎんちやくゆらゆら淡き日を啜る   苑を    朝直独八不あ亜四

頓服の袋残りぬ春炬燵          亜紀    露苑八四
チューリップ素頓狂な声を出す      亜紀    露海苑あ
風船の確証持てぬ硬さかな        亜紀    朝海あ
斑鳩の里の菩薩や暮かぬる        亜紀    独
草もちを引つ提げてゆく帝釈天      亜紀    四
たんぽぽの絮吹くことを全員で      亜紀    露朝直
ももいろのクレヨンで描く仏生会     亜紀    露朝海苑独八あ四

天皇の役は喜頓百千鳥          四童    不
花は葉に改札を打つ社員証        四童    露独不あ
行く春の菩薩の像の苔むして       四童  
夏近し蕎麦切るやうに防潮堤       四童    海八
晩節やゆふべの酔ひの八重桜       四童    朝苑亜

以上。(集計:不孤)

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