2013年10月5日土曜日

石油資源句会・作者発表

発表です。

水切りの石選びをる九月尽      廣島屋  
ひまし油の匂ひただよふ村芝居    廣島屋   朝海不あ
秋水に五島高資のやうな顔      廣島屋   露四
野分跡には源さんが来るといふ    廣島屋   朝海露不け亜
秋の空スーパーカブがあればよし   廣島屋   朝け

西瓜食ぶ碁石のやうに種並べ     海太    ダあ由
油断して草の穂絮に捲かれたる    海太    け
秋高し競馬資金は紙屑に       海太    け
OLが隣に源氏鶏太の忌       海太    廣あ亜
灯火親し紙本貸本昔本        海太    廣四

墓石に触れて秋風にも触れる     露結    朝海廣不四
秋の蛇重油流れてゐたりけり     露結    不
色変へぬ松や民俗資料館       露結    朝ダ亜由
ハヤシライスの語源は知らず秋風裡  露結  
醤油皿に醤油まあるく鰯雲      露結    廣不あ亜

石綿を詰めて秋夜のぬひぐるみ    けんじ  
ししとうの油を切りし良夜かな    けんじ   露由
蚯蚓鳴く資料の数多放置され     けんじ   朝廣不
源氏名で呼ばれてゐたる秋の蝶    けんじ   海廣由
名月や傍観者達の街となり      けんじ   ダ亜

石釜の奥あかあかと長き夜      あんこ  
鳥渡る油の泡の金色に        あんこ   ダ
受話器より融資の話稲の花      あんこ   海不亜由
虫の声光源の絞られてゆく      あんこ   朝ダ
大花野プロトタイプの壱号機     あんこ   ダ廣四

石鹸は手に沿ふかたちつづれさせ   朝比古   ダ海露廣不亜四
秋の夜の油へ注ぐ油かな       朝比古   露
秋晴れの資料の厚き会議かな     朝比古   け
源泉へ向かふなかばの薄かな     朝比古  
高きより台風の眼を見てゐたり    朝比古   露あ四

石段の彩度増しゆく夜寒かな     ダイスケ  露
胡麻油の中で泳ぎぬ秋の夢      ダイスケ  露由
資盛の末期の文や鳥渡る       ダイスケ  海不
水源の村しづかなり稲の花      ダイスケ  朝廣亜
氷屋の軒先ひそと曼珠沙華      ダイスケ  露四

石仏に頭突きしてゐる鬼やんま    不孤    ダけ
月白の油滴天目茶碗かな       不孤    由
資料集のフォントまちまちちちろの夜 不孤    ダ廣あ亜
源氏名のやうな俳号濃龍胆      不孤    朝海由
秋高し磴につまづく向う脛      不孤    け

虫時雨宝石箱が閉まらない      由季    ダ海露不あけ亜
秋すさぶ油淋鶏がひと皿目      由季    亜四
邯鄲の数学的な資質かな       由季    朝ダ海
音源は夫の部屋なり十三夜      由季    四
連絡の手段は芋茎のみとなり     由季    不け四

石室の湿りてゐたる後の月      亜紀    海あ四
胡麻油香り秋めく三丁目       亜紀  
資産家の多き界隈虫の闇       亜紀    あけ由
海外用電源プラグ抜き良夜      亜紀    露あ
油断してしまひしことも月今宵    亜紀  
飛蝗飛ぶオセロの白が黒になり    亜紀    朝あ

根絶やしの石を並べて秋澄めり    四童    廣由
焼き払ふ油脂の容器や鰯雲      四童  
食欲の秋なり資本投下せむ      四童    け
源内の発明したる自動鰡       四童    由
木犀も今年は遅き誕生日       四童  

以上。(集計:不孤)

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