2012年4月5日木曜日

剛力彩芽句会・作者発表

お待たせしました。

剥落の金剛力士蝶の昼          朝比古 り苑ぽ恵亜ぐ空
白魚の力を合すこと知らず        朝比古 ぽ
白梅や空の水彩めきてきし        朝比古 ぐ
木の芽風ギターケースを地に開き     朝比古 四百り苑不ぽ恵亜
朧夜の震へてゐたる音叉かな       朝比古 り苑恵

朝寝して質実剛健額の文字        ぐみ  朝
力まずに紙風船の浮き具合        ぐみ  苑不亜
水彩で蝌蚪の横顔描きけり        ぐみ  り不ぽ
薔薇の芽の気負ひ真紅に染まりけり    ぐみ   
のどぼとけ隠され黒きチューリップ    ぐみ  空
桜餅葉のはがされて乳房色        ぐみ  朝不恵亜

春塵の傷つき易き金剛杵         空猫  りぽ
目力の天気予報士春コート        空猫   
彩りに駆け出してゆく入学児       空猫   
柳の芽ここにて終へる恋ありぬ      空猫  四
初恋のはじまつてゐる四月かな      空猫  四朝亜ぐ

お松明剛よく柔を制すかな        百花   
春一番つぼみ力んでをりにけり      百花  朝ぽぐ
虹彩を覗かれて入る桃源郷        百花  恵
たらの芽は良薬といふ手酌かな      百花  四
西窓の夕日が春になってをり       百花  四恵亜ぐ空

金剛石鳴って春の闇をこわす       恵   不空
若草の寄り添っている力石        恵   百りぐ
虹彩の明るき人と春の海         恵   四百ぽ
芽柳や川のむこうに住むひとと      恵   四り苑空
蛤のぱかりと開いてみれば逆さ      恵   百苑

剛腕の右翼手飛んで揚雲雀        りえ   
春雨を力まかせにひきちぎる       りえ   
ウミウシに極彩色の雨が降る       りえ  朝百不ぽ恵
スモックの若芽色した園児かな      りえ   
欲望は果てなし桃の花あかし       りえ  恵
春晝を釦すくなき服を着て        りえ  亜ぐ

ビル街にかぜ剛と吹く花の冷え      ぽぽな   
木の芽風てさげ袋に力布         ぽぽな 百り苑不恵亜空
春影や迷彩服の女の子          ぽぽな   
トイレ使うために買うガム木の芽風    ぽぽな 不
野遊びのところどころが濡れている    ぽぽな りぐ

剛腕と言はれスヰートピーが好き     苑を  朝
目力で春の奇跡を呼び寄せる       苑を  百
彩の国たんぽぽの絮飛んでゐる      苑を  り亜ぐ空
芽柳のつんつん空を和ませし       苑を  朝亜
権謀術策なつみかん落ちてくる      苑を   

剛速球掴み損ねて風光る         亜紀  朝ぽぐ
駆け引きの力加減や薔薇芽吹く      亜紀   
風光るスパンコールの彩りに       亜紀   
上空に雲一つあり木の芽風        亜紀  ぐ
山の端のうすくれなゐや鳥帰る      亜紀   
鳥の声聞こえて来たる春の雨       亜紀  苑
ハンガーのゆるき曲線鳥の恋       亜紀  四苑不ぽ空
ことごとく光をまとひ春の蝶       亜紀  朝

春や春金剛石にハートと矢        不孤  り苑
尽力の加減乗除や三月尽         不孤  四
水彩絵の具の尻から噴いて草青む     不孤  四朝百苑恵亜
増殖する肉芽だいじに春炬燵       不孤   
春荒やさてもニーチェの馬日和      不孤  四

剛体と流体のゐる春の闇         四童  百空
力さへあればいいんだ春の星       四童  朝百不恵空
光彩は十日ばかりの仔猫かな       四童   
ものの芽に狙ひを定め弓を引く      四童   
春風やグリコ一粒十一秒         四童  百不ぽ空

以上。(集計:不孤)

しばしご歓談下さい。

2 件のコメント:

  1. 四日市大学にて体育史学の立場から力石を研究する者です。拙著への「若草の寄り添っている力石(恵)」の掲載許可をいただきたいのですが、恵様から
    takashim@za.ztv.ne.jp
    に連絡をいただけないでしょうか。また
    http://www.za.ztv.ne.jp/takashim
    には力石に関する俳句など約1300作品を掲載しております。
    多くの方々から力石に関する句をお寄せいただければ幸いです。

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  2. 高島様
    メールにてご連絡いたしました通りでございます。

    力石の句や歌が1300とは圧巻です。

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