出陣のごとき田植の日なりけり 朝比古
薄暑かな中華思想の人とゐて 朝比古 不四
理科室に少年二人さみだるる 朝比古 幹六四
恵まれぬ人とは誰ぞ夕薄暑 朝比古
寺町の坂ゆるやかや若葉雨 朝比古 空亜幹六四
田植する父は背中で応へけり 空猫 六四
写生子も青葉若葉の絵の中に 空猫 百
屁理屈の僧の集まる安居かな 空猫 ぐ百
蟇恵みの雨を得てきれい 空猫 ぐ百
朧夜にひとり花を見る月を見る 空猫
禅定の手を丹田にこどもの日 百花
中身のない俳句もよろし海水着 百花 朝空亜六四
夏の森肌理こまやかな風とゐる 百花 亜不幹四
恵贈句集毎月十冊の暑さかな 百花 ぐ
大の字に寝て夏空を飛ぶごとし 百花 幹
背の高い男と田町朴匂う 六番町 朝ぐ
蚯蚓踏み中断したる口喧嘩 六番町
理科室を出て薄暑の白衣かな 六番町 空亜
恵子という名前激減新茶汲む 六番町
階下より口笛聞こえ五月来る 六番町 空亜幹百
小満や田の神さあの厚化粧 不孤
藤は実に宙ぶらりんの中学生 不孤
リラ冷の膝に教理問答集 不孤
聖五月なぜか恵の付く女子ばかり 不孤
風五月歌つて五輪三きやうだい 不孤 百
蛇の衣半田さん助けてください 藤幹子 ぐ
鯰いま谷中にゐます黒電話 藤幹子 亜不
大括弧に挟まるる理事蕗畑 藤幹子
夏蛙知恵の輪のごと鳴きあへり 藤幹子 朝亜不百四
唾液腺きゆとほとばしる谷若葉 藤幹子 ぐ
葉桜の山につむじや羽田発 ぐみ 不幹四
社運とは等身大の水中花 ぐみ 不
蝦蟇鳴くや料理酒またも買ひ忘れ ぐみ
釣堀の在りかを問へり恵比寿駅 ぐみ 朝空亜
兄と選る紫色のカーネーション ぐみ 空
スカイツリー目指してゆける青田波 亜紀 朝
青嵐途中途中にある道標 亜紀 朝
老鶯や仕掛けられたる心理戦 亜紀 ぐ
恵比須顔くづさぬ男夕薄暑 亜紀 朝空六百
嫁といふ立ち位置にゐて額の花 亜紀 朝空不
城跡に古き井戸あり遠郭公 亜紀
丁寧に青梅のへそ取つてをり 亜紀 ぐ六四
詩碑のある浜を歩いて行く夕焼 亜紀 空百
丹田に重さを預け卯波かな 四童 幹六
中心で棒持つ生徒夏来る 四童 ぐ六百
くろぐろと梅雨闇といふ理性かな 四童
蛇ゆゑに知恵の言葉の長きかな 四童 不幹
赤チンを塗つて些か蜥蜴めく 四童 朝亜不幹六
以上。(集計:不孤)
しばしご歓談下さい。
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