2012年5月5日土曜日

修造思考!句会・作者発表

たいへんお待たせしました。

初夏や修道院の白き壁          朝比古 亜空四百
それとなく御新造さんの木の芽和     朝比古   
思春期の汗光らせてゐたりけり      朝比古 亜四
考ふる形に仕舞ふ扇風機         朝比古 亜空り
感嘆符しづかに置いて花は葉に      朝比古 亜空四由
花曇り泣かずに立つてゐる迷子      朝比古 不由ぐり

明け暮れて忍者修行や子供の日      空猫  り
うららかや造花にシャネルかけてみる   空猫  不
夕ざくら留守と思へば灯つき       空猫  不四由ぐ百
葉桜や考え深き修行僧          空猫   
目借時我に重たき瞼あり         空猫  苑ぐ

行く春に面の重き阿修羅像        ぐみ  り
陳さんの造花に春の蠅とまる       ぐみ  亜
霾ぐもり成吉思汗鍋磨き上げ       ぐみ   
春尽きぬ楢山節考借りしまゝ       ぐみ   
蝌蚪エイッ! と感嘆符まね逆立ちす   ぐみ   
スキップの子供とおとな四月尽      ぐみ   
五月来るワンワもにゃーにゃもラッタッタ ぐみ   

鳥交る司法修習所の庭に         りえ  朝不苑
造船所跡地と知らず蜜蜂が        りえ   
思ふさまもつれてゐたる雲雀かな     りえ   
行春の思考のやうな雲流る        りえ  朝亜
「!」の字満つペンギン村に日は暮れて  りえ   
蝶に手を伸ばしてしまふ女の子      りえ  亜

桜蘂降る修善寺へ二人旅         百花  亜由
入学すこの地価高の造園科        百花   
地虫あなを出でて思はぬ日の光      百花   
夕方は春日も長考するならむ       百花  ぐ
むむ?ときては!と応へたる海雲の酢   百花   
セロを抱く息ふかぶかと夜の辛夷     百花   

あちこちへ金雀枝は伸び修辞学      苑を  亜空不由り百
軽トラで造園業者青走らせ        苑を   
蔦若葉思索は壁を這ひ上る        苑を   
まだ考へてゐる人のゐて暮春       苑を  四由百
や!と手を上げて夏来る南口       苑を  ぐり
Tシャツの背中の並ぶ菖蒲池       苑を  百

かげろへる研修中の名札かな       由季  朝
花筏造幣局の方へ寄る          由季  四ぐ
噴水へ思念送つてみたりもす       由季  空不四百
考へてゐるやうな猫藤の下        由季   
いつせいに子燕「!」といふ顔す     由季  亜不四
夏めけるスポーツジムの機械たち     由季  朝苑り

老鶯や修験の山の日暮まで        不孤   
男もすなる醸造といふ蝶の夢       不孤   
思惑の渦巻に釣る初鰹          不孤  ぐ
逃水や考へるほど浅くなり        不孤   
楽天に躍る!!!!竹の秋        不孤  苑
セミナーめく修造思考!亀鳴けり     不孤   

ゆく春の修正液に消ゆる文字       亜紀  朝空不
御不浄の手水に造花昭和の日       亜紀  朝苑り百
春の雨思考回路にある凹み        亜紀  空四苑ぐ百
考察を重ねてゆけば蟇          亜紀  朝空不
!亀の子のやんややんやと逆しまに    亜紀   
紙袋歩き出したる立夏かな        亜紀  空四由苑り百
桜蘂降る一斉に一生に          亜紀   
漕いで漕いでふらここやがて舟になる   亜紀  ぐ

制服の白き修学旅行かな         四童  朝苑り
お造りの波打つてゐる朧かな       四童  朝由
音楽の果ての朧と思ふべし        四童  朝由苑
灌漑の考へてある立夏かな        四童   
つばくらや詩には斜めの感嘆符      四童  空不由
進駐の兵くつろげる花水木        四童   

以上。(集計:不孤)

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