たいへんお待たせしました。
初夏や修道院の白き壁 朝比古 亜空四百
それとなく御新造さんの木の芽和 朝比古
思春期の汗光らせてゐたりけり 朝比古 亜四
考ふる形に仕舞ふ扇風機 朝比古 亜空り
感嘆符しづかに置いて花は葉に 朝比古 亜空四由
花曇り泣かずに立つてゐる迷子 朝比古 不由ぐり
明け暮れて忍者修行や子供の日 空猫 り
うららかや造花にシャネルかけてみる 空猫 不
夕ざくら留守と思へば灯つき 空猫 不四由ぐ百
葉桜や考え深き修行僧 空猫
目借時我に重たき瞼あり 空猫 苑ぐ
行く春に面の重き阿修羅像 ぐみ り
陳さんの造花に春の蠅とまる ぐみ 亜
霾ぐもり成吉思汗鍋磨き上げ ぐみ
春尽きぬ楢山節考借りしまゝ ぐみ
蝌蚪エイッ! と感嘆符まね逆立ちす ぐみ
スキップの子供とおとな四月尽 ぐみ
五月来るワンワもにゃーにゃもラッタッタ ぐみ
鳥交る司法修習所の庭に りえ 朝不苑
造船所跡地と知らず蜜蜂が りえ
思ふさまもつれてゐたる雲雀かな りえ
行春の思考のやうな雲流る りえ 朝亜
「!」の字満つペンギン村に日は暮れて りえ
蝶に手を伸ばしてしまふ女の子 りえ 亜
桜蘂降る修善寺へ二人旅 百花 亜由
入学すこの地価高の造園科 百花
地虫あなを出でて思はぬ日の光 百花
夕方は春日も長考するならむ 百花 ぐ
むむ?ときては!と応へたる海雲の酢 百花
セロを抱く息ふかぶかと夜の辛夷 百花
あちこちへ金雀枝は伸び修辞学 苑を 亜空不由り百
軽トラで造園業者青走らせ 苑を
蔦若葉思索は壁を這ひ上る 苑を
まだ考へてゐる人のゐて暮春 苑を 四由百
や!と手を上げて夏来る南口 苑を ぐり
Tシャツの背中の並ぶ菖蒲池 苑を 百
かげろへる研修中の名札かな 由季 朝
花筏造幣局の方へ寄る 由季 四ぐ
噴水へ思念送つてみたりもす 由季 空不四百
考へてゐるやうな猫藤の下 由季
いつせいに子燕「!」といふ顔す 由季 亜不四
夏めけるスポーツジムの機械たち 由季 朝苑り
老鶯や修験の山の日暮まで 不孤
男もすなる醸造といふ蝶の夢 不孤
思惑の渦巻に釣る初鰹 不孤 ぐ
逃水や考へるほど浅くなり 不孤
楽天に躍る!!!!竹の秋 不孤 苑
セミナーめく修造思考!亀鳴けり 不孤
ゆく春の修正液に消ゆる文字 亜紀 朝空不
御不浄の手水に造花昭和の日 亜紀 朝苑り百
春の雨思考回路にある凹み 亜紀 空四苑ぐ百
考察を重ねてゆけば蟇 亜紀 朝空不
!亀の子のやんややんやと逆しまに 亜紀
紙袋歩き出したる立夏かな 亜紀 空四由苑り百
桜蘂降る一斉に一生に 亜紀
漕いで漕いでふらここやがて舟になる 亜紀 ぐ
制服の白き修学旅行かな 四童 朝苑り
お造りの波打つてゐる朧かな 四童 朝由
音楽の果ての朧と思ふべし 四童 朝由苑
灌漑の考へてある立夏かな 四童
つばくらや詩には斜めの感嘆符 四童 空不由
進駐の兵くつろげる花水木 四童
以上。(集計:不孤)
0 件のコメント:
コメントを投稿