2012年6月13日水曜日

大島優子骨盤矯正句会・作者発表

パンクテュアルって気持良いですね。満票も出ました。おめでとうございます。

大瀑布空に割目のありにけり       朝比古 四
百合の花島でいちばん高き場所      朝比古 美
優勝旗厚ぼつたくて梅雨に入る      朝比古 ぐ四
薫風や赤子へ赤子近寄れる        朝比古 ぐ四
骨ばつて水面に立ちしあめんぼう     朝比古 由
野球盤置いてざわめく夏座敷       朝比古 恵
蛇衣を脱ぎて背骨を矯正す        朝比古 ぐ由四
ひとつづつ正しく袋掛けてをり      朝比古 由四
やはらかき布をまとへる裸かな      朝比古 四

廃線路かがやかせたり大夕焼       ぐみ  美
いくつかの島買ふ話夕端居        ぐみ  恵朝美由四
虹のショウ優待券あり二人分       ぐみ   
親子ほど年の差あれど釣忍        ぐみ   
頬骨の高き男に海月寄る         ぐみ  恵四
水盤のかもめに噴水身を反らし      ぐみ   
走馬灯矯めつすがめつ印度人       ぐみ  由
正の字に夜店配置しコルビュジェ風    ぐみ   
しばらくは夏座布団のよそよそし     ぐみ  恵朝美由
骨太の手をくすぐりてさくらんぼ     ぐみ  朝
露台にて縦書のふみ黄ばみゆく      ぐみ   

泉飲む少し大きく口あけて        美美   
驟雨のちランゲルハンス島の夕日かな   美美  恵
草むしり優雲華の花まじるらむ      美美   
もうここでお別れしましょう母子草    美美   
青梅のひとつぶ通る背骨上        美美  ぐ
吸盤のような接吻梅雨曇り        美美  恵
矯正の歯に真っ青な岡鹿尾菜(おかひじき)美美   
正しいが間違っている梅雨晴間      美美   
梅雨冷や間違っている弓の張り      美美   
純愛の弓矢届かず梅雨に入る       美美   
本妻に怒鳴り込まれし五月尽       美美   
何本も弓を放ちて梅入かな        美美   
辿りつく夏野で叫ぶバカヤロー      美美   
泣きながら走り走りて夕立前       美美   

大きいと思えばそうでもない金魚     恵   朝美ぐ
竹落葉島にひとりのお坊様        恵   
緑夜の優駿つややかに駈ける       恵   朝
半袖の腕に黒子のちらちらす       恵   由四
リズム良く摘まんで抜いて鯖の骨     恵   
蚊が耳を掠めて星座早見盤        恵   ぐ由
朝焼の猫背矯正ストレッチ        恵   
正座しなおして水羊羹を食う       恵   美由
水を打つ途切れ途切れにハーモニカ    恵   朝ぐ

夏燕大阪城を光らせる          由季   
体内に島のいくつか凉しかり       由季  朝美
声優のマイクに並ぶ五月闇        由季   
紫陽花や子のつく名前持ち寄れる     由季   
青鷺が骨うごかして頭上過ぐ       由季  美ぐ四
六月のレコード盤といふ渚        由季  朝美
青胡桃矯正中の歯の見えて        由季   
青蛙どこでも正座してゐたる       由季  朝ぐ
大阪の水に近づき糸蜻蛉         由季   

大声のくぐもつてゐる梅雨の闇      四童   
句碑おほき仁右衛門島の卯波かな     四童   
まくなぎをなして優性遺伝かな      四童  恵
梅雨に入る順に連れ子のおとなしき    四童  恵
骨法をわきまへてゐる水母かな      四童  朝
算盤を打楽器として夏木立        四童  恵美ぐ
矯正の少女紫陽花まみれかな       四童  恵由
正田邸ありし辺りの走り梅雨       四童   
尻子玉抜かれてジョアン・ジルベルト   四童   

以上。(集計:不孤)

 しばしご歓談下さい。





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