さくさくと発表です。
掘り当ててみれば秋思のごときもの 露結 廣ダ海朝由亜け
秋灯の立喰蕎麦をめざしけり 露結 苑朝
秋風や小便小僧小便す 露結 ダ四
うどん屋のその後は知らずいわし雲 露結 廣海朝あ亜
暗がりに新酒を嗅いでをりにけり 露結 廣朝あ不由亜け
掘られたるさつまいもまだ土に濡れ ダイスケ 露由亜
立直せむと点棒触るる夜寒かな ダイスケ
供へたる色とりどりの小菊かな ダイスケ 苑あ
屋上に月見団子や数百個 ダイスケ 苑
あさがほや神社は匂ひまで神社 ダイスケ 朝四あ由
敬老の日に落とし穴掘り終へて 廣島屋 海苑露不由
蔦紅葉三点倒立稽古中 廣島屋
小商ひばかりしながら鳳仙花 廣島屋 あ
屋根裏に手記の置かるる良夜かな 廣島屋 海由亜
古書店をまるごと買ひし残暑かな 廣島屋 海露四由け
あかあかと巨大掘削機へ秋日 苑を
黄葉ひとひら国立駅のロータリー 苑を ダ朝あ
秋深む小人とありて遊園地 苑を 朝
しもた屋の短き庇実南天 苑を ダ
おろおろと生きて愛してゑのこ草 苑を
掘削の傷の癒えたる秋桜 海太
立話から寝技まで案山子翁 海太 廣ダ露四不
墓地転じて小学校 転じて花野 海太 あけ
屋根裏の裏雨月かも。郷田 海太
蓮の実の飛んで姉妹の和解せる 海太 廣露
更生の半ばの藷を掘つてをり 朝比古 四け
秋の蝶立体交差くぐりゆく 朝比古 ダ露あ不亜
小上りに運ばれてゆく秋の鯖 朝比古 廣海苑四不け
屋上の祠に小鳥来てゐたり 朝比古 由
ことごとく水を弾きて黒葡萄 朝比古 廣ダ海苑
掘り浅く刻まれていく居待月 けんじ
白桃の産毛のすべて立つてゐる けんじ 廣
大小を取り混ぜておく鰯雲 けんじ 四由亜
屋根裏に窓はなくとも良夜かな けんじ 廣ダ
白猫を連れし死神来る九月 けんじ
掘るやうに深呼吸する秋の空 あんこ 四不亜
青天に立たされてゐる曼珠沙華 あんこ 海由亜
小悪魔のまなこに野分ありにけり あんこ 露四
きりぎりす湯屋への道の色づきぬ あんこ ダ
秋灯タロットカード並べをり あんこ 苑朝
いつしんに穴掘り起す今日の月 亜紀 露け
立ち直る速さ競ふて秋桜 亜紀 廣
バスタブに泡を満たせば小鳥来る 亜紀 廣朝露
大部屋のがらんどうなる九月かな 亜紀 苑四
面立ちの馬に似てゐる案山子かな 亜紀 由
白線の前に棒立ち秋の暮 亜紀
コスモスの丘に鐘鳴る大志かな 亜紀 ダ
掘際の難所を抜けて秋祭 由季
鶏頭の赤を視界に倒立す 由季 朝四あ
ハムスターの小さき寝息二日月 由季 ダ苑露四あ不亜
鶏小屋に葛の重みのかかりをり 由季 ダ海苑あ不亜
無花果の怒りは空にぶつけたり 由季 け
掘り下げることなくたひら秋の暮 不孤
立膝のをんなの煙草白桔梗 不孤 海朝け
秋空の小市民的会話かな 不孤 苑
秋の蚊を連れて酒屋の御用聞き 不孤 廣朝あ由亜け
擂粉木で煮干をつぶす敬老日 不孤 海
掘削の鉛直にして秋澄めり 四童 不
立待のめいめいの手に氷菓かな 四童 不
小さい秋とはどういう状態か述べよ 四童 海苑露不け
屋根裏に白蛇とゐる野分かな 四童 け
視野せまき台風の目と見つめ合ふ 四童 露不
以上。(集計:不孤)
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