2013年7月20日土曜日

赤方偏移句会・作者発表

お待たせしました。
廣島屋さん、いらっしゃいませ。よろしければ初参加のご感想を。

清流に馴染める赤の水着かな    海太   四露亜ダ由
方言の少年H龍之介忌       海太  
ページ進む偏に夏の風邪の所為   海太  
夏大根女満別より移動中      海太   露独
天地を異にしてシャワーヘッドかな 海太   ダあ

赤チンの乾きし光夾竹桃      朝比古  露亜あ
野方から沼袋まで夕立かな     朝比古  四露亜あ由廣
偏食のまま果てにけり兜虫     朝比古  露亜け
移り気な飛び方見せて瑠璃揚羽   朝比古  あ
凸凹に揮毫されたる団扇かな    朝比古  四亜由

昭和とふ言葉美し赤楝蛇      露結  
風鈴を吊るに吉方あるらしき    露結   朝独
峰雲や峰の偏るひとところ     露結   朝ダ
妻の手に移す蛍火妻を離れ     露結   ダ
自転車に乗れぬ母あり吊忍     露結   朝海あ独由

赤ゑいに乗りたる心地して溽暑   廣島屋  海
炎昼や方違へして逢ひにゆく    廣島屋  海独
端居して金偏の文字書きたがり   廣島屋  独
移植ごてゆつくり洗ふ夏の果    廣島屋  由
蛇衣を脱ぎ終へてから晩御飯    廣島屋  四海

夕焼にテールランプの赤溢る    ダイスケ 朝海亜け
はだけ方様々ありて熱帯夜     ダイスケ 四朝露海亜け独
偏食の祖母やバナナを愛したる   ダイスケ 由
夜釣人移動せぬまま夜は明けぬ   ダイスケ け
標識の地の青に触る炎暑かな    ダイスケ  

コインロッカー赤く点れる夜の涼し 亜紀  
言ひ分は双方向に浮いて来い    亜紀   海あ廣
うたた寝の右に偏るアロハシャツ  亜紀   四朝露あ由
一斉に移動してゐるかたつむり   亜紀   四ダけ由
青蔦の伸びて途方もなき館     亜紀   四朝ダけ独由廣
ちらし寿司真白き皿の数幾つ    亜紀   ダ
泉湧く翼あるものやすらへば    亜紀  

赤外線避けて飛びたり夏の蝶    けんじ  四由廣
方眼紙緩み青田となりにけり    けんじ  
大花火弾け生まるる偏頭痛     けんじ  
夏の雨嗅覚移植されてゐる     けんじ  廣
環七の砕けち散りたる西瓜かな   けんじ  廣

赤き夏南部英語の低き声      あんこ  廣
方舟のひとりとなりぬ夕焼空    あんこ  ダ独
ひまはりの偏屈なかほしてゐたり  あんこ  ダ独
サーカスの移動してゐる夏の月   あんこ  朝亜独廣
夏夕ブルーノートの紛れをり    あんこ  

アスファルト灼け赤坂のチンドン屋 独楽  
方法は幾多もあれど薔薇の花    独楽   四あけ
偏屈と言はれやうとも水を打つ   独楽   四あけ由
移植ごて洗ふ今夜も熱帯夜     独楽  
礼服の灼かれて野外結婚式     独楽   朝露海亜け廣

赤門の灼けてくぐるをためらへり  由季   独
方舟をやりすごしたる優曇華よ   由季   あ
夏の雲斯くも偏るアンケート    由季   海亜け
白南風が連れ来し移動動物園    由季   露け
落し文旅の多難の始まりは     由季   朝露海

赤ちやうちん赤色エレジー金魚玉  四童   露
片方を流してしまふ雲の峰     四童  
偏頭痛ゆつくり回る走馬燈     四童   露ダ廣
風鈴がたくさん移動販売車     四童   朝亜ダ
金魚屋の水の如くに太りけり    四童   海あ廣

(以上)

集計:四童

1 件のコメント:

  1. 四童さま、連衆のみなさま、はじめまして、廣島屋と申します。以前から参加したいと思っておりましたが、気がつくと投句期限が過ぎていたりして、何とか今回「赤方偏移」句会にすべりこむことができました。また、選句が遅くなってすみません。これからも、できる限り参加していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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