2013年3月15日金曜日

制度疲労句会・作者発表

発表です。

制服の胸の高さよ桜散る       露結    直あぽ亜
抱きしめる度に芽吹いてゆく身体   露結    ぽ亜独四
朧夜の乳房疲れてゐたりけり     露結  
たんぽぽや苦労を顔に出さぬ人    露結    朝あぽ亜独
かき混ぜてみたき目鼻やよなぐもり  露結    直朝あ独

亀戸の制御不能の浮かれ猫      直子    亜独四
論文は猫の契りの度量衡       直子  
この頃は疲弊のそぶり猫の夫     直子  
労咳の床より見ゆる猫の恋      直子    不独
恋猫やスカイツリーのやや揺らぎ   直子  

制服の人も混じりて潮干狩      朝比古   露直四
月おぼろ度数の高き酒酌みて     朝比古   不ぽ亜
卒業のどつと疲れてしまひけり    朝比古   露直
労働を終へて青きを踏みにける    朝比古   ぽ亜
春の雲流れて私小説めきぬ      朝比古   直

恋猫の恋を強制終了す        あんこ   露不朝亜
なのはなの揺れる度海広がりぬ    あんこ   直朝ぽ
美容師の指に疲れや春灯       あんこ   不亜
春星の増えてゆきたる慰労会     あんこ  
春の宵僧侶のやうなベーシスト    あんこ   露不朝亜独四

制服で選ぶ学校朝雲雀        ぽぽな  
しやぼん玉吹いてもう何度目の恋   ぽぽな   独
春昼の動物園の疲れかな       ぽぽな   朝あ四
建築の労働見えている日永      ぽぽな   あ四
クリックとかダブルクリック目借時  ぽぽな   直

春疾風互ひ違ひに規制線       不孤    あ
はじめから度外視されてゐる田螺   不孤    朝独
気疲れの耳にひねもす鳥の恋     不孤    ぽ
けつたいな慰労珠gとしやぼん玉   不孤  
高速路黄砂みるみる濃き中へ     不孤    あ

うちらみな強制的にヒヤシンス    亜紀    露四
牽制の球の行方や山笑ふ       亜紀    ぽ
二度三度後ろ見やりて桜時      亜紀    直あ
湯疲れの髪のほつるる春の月     亜紀    ぽ独
労りの言の葉彼岸桜かな       亜紀  
春愁ひ金属疲労とも違ふ       亜紀    露
花疲れ捺してかするる三文半     亜紀  

春光やブラック企業の年俸制     独楽  
節度ある姿勢で蝶の生まれけり    独楽    露不あ四
野遊びに疲れし父の寝息かな     独楽    直朝
労ひの言葉春の闇の深さ       独楽  
うららかや歩きタバコを蹴つ飛ばす  独楽  
竹とんぼ飛ばそ春の脱毛し放題    独楽    露不

爛々と制服てかり鳥曇        四童    朝
タイガージェット印度メタシン百千鳥 四童    露
蒲公英になるまで疲れ草臥れる    四童    不
値切つたり労はれたり菠薐草     四童    不
五次元に春の来てゐる御茶ノ水    四童  

以上。(集計:不孤)

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