2013年3月24日日曜日

枢機卿団句会・作者発表

お待たせしました。

枢要な部分を隠すよなぐもり     直子    海
大いなる機影霾る中に消ゆ      直子    朝
黄砂降る顔真卿の碑にもふる     直子    不
団旗持ち霾る街を行進す       直子    あ亜
サッカーのゴールを決めぬ霾る中   直子  

聴覚中枢視覚中枢月朧        露結  
掃除機で吸ひたる霞捨てにけり    露結    直海あ
ウィンストン卿から貰ふ春うれひ   露結    あ亜
盗賊団焼野を走り抜けにけり     露結  
雪しろやこんなところに道祖神    露結  

中枢へいそぎんちやくの近づきぬ   朝比古   海不由亜
朧夜の精緻な機械図面かな      朝比古   海由
真夜中のふらここにゐる枢機卿    朝比古   あ由四
北窓を開き団体交渉す        朝比古   露四
蟻に蟻乗りて穴より出できたり    朝比古   海露四

一国の中枢に置けこの蝌蚪は     海太    朝
浅蜊売水掛け論の中枢に       海太  
初蝶の羽なり機知に飛んでゐる    海太    露
白梅卿紅梅夫人闇を著る       海太    不
團琢磨忌や專(もはら)は國に匿はれ 海太  
鞦韆を漕ぎをり菲才顧みず      海太  
撃たれざる雉かも声の響まざる    海太  

魚島の中枢うごめいてゐたり     あんこ   由亜
機械音混じつてゐたる蜃気楼     あんこ   朝海不露由亜四
花人の公卿の顔となりにけり     あんこ   海不亜
楽団のはみ出してくるカーニヴァル  あんこ   朝直由
クレーンの朧夜を掻くかたちかな   あんこ   直露

草餅のしかと満腹中枢へ       由季    不四
機織りの足が朧を踏んでゐる     由季    直あ不露亜四
青き踏むダービー卿のお供して    由季    亜
終点が団地のバスよかげろへる    由季    朝四
突き出しの飯蛸のほか記憶無し    由季    朝直海不露

うららかに中枢神経抹消す      不孤    あ四
霾や工作機械展示場         不孤    直由
花どきの公卿虫歯でうらなりで    不孤    直
主なき団藤邸に薔薇芽吹く      不孤  
春風に梳かれヒマラヤ山羊のひげ   不孤    直あ露由亜

我々の中枢占むる春炬燵       亜紀    朝四
機関誌の記念号なり辛夷咲く     亜紀    朝あ由
桜もち公卿の庭にもてなされ     亜紀  
楽団のとほざかりゆく鳥曇      亜紀    海あ露
思ひ出のつぎからつぎに卒業歌    亜紀    朝直

中枢オヨビ周辺ノ蒲公英ヨ      四童  
春の本並びし自動販売機       四童  
マッカートニー卿なでる春の髪    四童  
ふらここや団体も団子もきらひ    四童    不
どつと咲くありとあらゆる春の花   四童  

以上。(集計:不孤)

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