当人の知らぬ噂や新豆腐 空猫 不亜由
秋高し季語と季題に境なく 空猫
名月を転がしゆけば雑木山 空猫 朝亜ぐ
西国の詠み人知らず天の川 空猫
雨やんで風残りたる秋ざくら 空猫
待宵や当り障りの無き話 朝比古
季節から季節へ鳥の渡りけり 朝比古
雑巾のからからにあり休暇明け 朝比古 四由
詠嘆の声の混じりて虫の夜 朝比古 由
ゆるやかに人集まれり秋の雲 朝比古 四亜由空
天高し当てがひ棒の透明に ぐみ 不亜空
青きバスつらね林檎の季節なり ぐみ 四
雑草に力残りて秋の雲 ぐみ
花野果て詠草風に吹かれけり ぐみ 不由
赤き灯の夜間飛行や虫の秋 ぐみ 空
ししたうの当りやすくて好かれをり 不孤 四空
君からの季のない返句秋の風 不孤 由ぐ
雑居ビルの破れ窓より秋の蠅 不孤
大瀧詠一うたふは秋の腹三分 不孤 四亜
象を呑みしうはばみの山星月夜 不孤
かなかなの鳴く樹見当つけてある 由季 朝亜
季節のサラダ季節のスープさはやかに 由季 四亜
長き夜の雑な目鼻のぬひぐるみ 由季 四ぐ
混みあへる雑詠欄へ小鳥来る 由季 不ぐ空
学校と家との間蕎麦の花 由季
当分の間眠れぬちちろかな 亜紀 ぐ
秋簾心当たりのなき季寄せ 亜紀 朝空
雑貨屋に突き当たりたる秋の暮 亜紀 不ぐ
詠み人を言ひ当ててゐる星月夜 亜紀 空
当たり前すぎて気づかぬ赤のまま 亜紀
貝釦付け替へてゐる良夜かな 亜紀 朝不
新蕎麦や靴をそろへて小上がりに 亜紀 朝
当然の報ひとしての石榴かな 四童 ぐ
天高し困つたときの岡田由季 四童 朝不由
雑に積む放置自転車鰯雲 四童 朝
詠免は祈りのことば水澄めり 四童
太陽系水金地火木彼岸花 四童
以上。(集計:不孤)
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