2012年10月24日水曜日

世界征服句会・作者発表

世直しのごとくに二十三夜月     朝比古  
雨降れり金木犀の界隈に       朝比古   ぐ
ゐのこづち隣町まで遠征す      朝比古   ぽ不亜四
やや寒し頓服薬に臓腑の絵      朝比古   幹四
ロボットと影重なれる夜業かな    朝比古   ぽ幹亜四

古酒酌んで世界地図めく五臓かな   ぽぽな   四
秋気澄むまでを界面活性剤      ぽぽな   不
燈火親しむ鬼を征伐するところ    ぽぽな   ぐ
服脱いでくちびる赤し菊人形     ぽぽな   幹
六三制の三のあたりの秋思かな    ぽぽな   朝ぐ亜

世話好きで少し照れ屋で茸似で    ぐみ    朝
魔界へのハロウィン列車霧の中    ぐみ  
犬征きしおほき花野のありにけり   ぐみ  
親子して迷彩服の七五三       ぐみ    朝
月光を裏庭に張る蠱惑かな      ぐみ  

世話役の引つ張つてゐる烏瓜     亜紀    ぽ幹
角界のかつてプリンス薄紅葉     亜紀  
悪党のごとく征伐藪からし      亜紀  
制服の手を伸ばしたる葡萄かな    亜紀    ぽ幹朝
断捨離と向き合うてゐる秋思かな   亜紀    ぐ
鳩笛や風にも道があるといふ     亜紀  
生地を裁つ野分の海の音を聞き    亜紀    幹朝四
遠征の帰途に着きたる金木犀     亜紀    朝

身に入むや小日向文世の穏と兇    不孤    ぐ
行秋の界隈整骨院過密        不孤    亜
がん征圧月間のうへ文化祭      不孤  
頓服の効いて割けたる通草の実    不孤  
甘栗のくろぐろ抹茶モンブラン    不孤    ぽ亜

世之介の腎水散れば鶴来る      藤幹子   不四
三界は無花果仏には嘴        藤幹子  
征伐へ始めに草の絮を吹く      藤幹子   ぽ不亜四
服用後烏瓜から光ります       藤幹子   不ぐ亜
葛嵐たちまちオズへ続く道      藤幹子  

水おほき二十世紀の果実かな     四童    幹
界隈の酒癖わろき糸瓜かな      四童  
辻征夫読んで正しき秋の風邪     四童    不
洋服を着用のこと後夜祭       四童    ぽ不ぐ
木犀の取り憑いてゐる水の音     四童    朝

以上。(集計:不孤)

0 件のコメント:

コメントを投稿