冬じたく模様の家電量販店 朝比古 天
黄のカンナコンガを叩くダン池田 朝比古 四不亜
売店の巣箱のごとき秋の暮 朝比古 ぐ不亜
ジャイアント馬場の赤あり葉鶏頭 朝比古
暗幕にこもりし熱や休暇明け 朝比古 由天
電線は電気漏らさず秋の暮 天気 ぐ
池袋五叉路のまうへ眉の月 天気 ぐ不
桃売や元横綱にそつくりの 天気
秋の夜のポッキー齧りつつ場末 天気 朝
われわれはひよつこりへうたん島世代 天気
襟足に夜露終電見送りて ぐみ
最初はグー池田澄子の灯る秋 ぐみ
本売つて本買ひにけり秋夕焼 ぐみ 朝由天
新蕎麦のややみどり帯び砂場かな ぐみ
白孔雀秋の扇を閉ぢにけり ぐみ
リモコンの電池入れ替ふ夜の寒し 亜紀
乗換の溜池山王駅九月 亜紀 朝
秋めきて焼売を売る赤き服 亜紀 四天
入り口は資材置き場といふ花野 亜紀 朝四苑不由
穴惑はじめからなき境界線 亜紀 苑
林檎剥くペティナイフに星集め 亜紀 ぐ
人間は電気を通す秋の暮 由季 朝四亜天
池ぽちやの後うすうすと鰯雲 由季 ぐ亜
売り物をいつとき借りて秋扇 由季 不
場所前は新松子めく心持ち 由季
球場の端のめくれて草雲雀 由季 朝四苑亜天
天高しウルトラマンの背に電池 不孤 苑
秋夕焼池上線の九十年 不孤 苑
吾亦紅売約済の漆盆 不孤
場違ひな哄笑ひびく秋出水 不孤
傘寿古稀白寿の母校秋高し 不孤 四苑由亜
電脳のもの言ひたげな夜長かな 苑を 四
池上線各駅紅葉かつ散りぬ 苑を 不
ランジェリー売場の床の秋湿り 苑を 天
秋灯の波うち大井競馬場 苑を
引退の空いつぱいの鰯雲 苑を 朝四不由
色鳥や美味しく炊ける電気釜 四童 朝苑不由亜
放生の鰐ひそみをる池しづか 四童 ぐ
風呂敷のごと商売を畳み秋 四童 苑由亜
場慣れした男あらはれ鰯雲 四童 ぐ
颱風の睫の先の速さかな 四童 ぐ由天
以上。(集計:不孤)
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