颱風裡佐々木と代々木見間違ふ 朝比古 苑不天由ぐ
青蜜柑提げて川崎球場へ 朝比古 不
天高しびゆわんびゆわんと超特急 朝比古 ぐ
旅にゐて釣瓶落しに便乗す 朝比古 ぐ
雨音を吸ひ込んでゆく鶏頭花 朝比古 不四天亜
佐山哲郎句集のところどころ雲 天気
香川県うどん以外もがんばれよ 天気
蟋蟀のひたひが急にねむくなる 天気 苑朝不四由
白鳥の来たり便座のあたたかし 天気 苑四亜
朝刊に落ちて転がる巨峰かな 天気 苑朝不ぽ四
そぞろ寒死して中佐に昇級す ぽぽな ぐ
臨月がはじまる昼の天の川 ぽぽな
急用の人が過ぎゆく秋の蝿 ぽぽな
満月の帰りの便の予約をす ぽぽな 朝不亜
夜なべして隣の曲調が変わる ぽぽな 四
猿飛佐助像秋の雲に乗り 由季
前奏はピアノでありし秋の川 由季
阪急も阪神もなく秋黴雨 由季 四
月の夜は帽子目深に郵便夫 由季 苑
鰯雲犬が開けたる自動ドア 由季 苑朝ぽ四天亜ぐ
蟷螂の斧佐幕派の裔として 不孤
赤とんぼ川の向うは川崎市 不孤 苑天
野分中急な用事と言はれても 不孤 ぐ
ある朝の便座のぬくみ神無月 不孤 苑天由
腹見せて喉元見せて秋のライオン 不孤 ぽ天亜由ぐ
秋の灯にゆれて伊勢佐木あたりかな ぐみ 朝不ぽ四亜
汝の指の我がおとがひに天の川 ぐみ ぽ
一本の月の光の急階段 ぐみ ぽ天亜
文字化けの電脳便や虫の夜 ぐみ
缶詰の白桃の身に大き穴 ぐみ
土佐産の柚子の実ばかり運ばるる 亜紀 朝不ぽ由
月の夜の蛇行してゆく川面かな 亜紀 朝
秋の夜の救急箱の匂ひかな 亜紀 ぽ天由ぐ
妖精と便乗したる霧の夜 亜紀 ぽ
近づいて空気ひんやり曼珠沙華 亜紀 朝
行く先はナルニア国や草のわた 亜紀 苑由
伊賀上野「佐助」の暖簾野分立つ 苑を
枕から川の音する萩の宿 苑を 四天亜
秋雨止まずやゝ急いてゐるピアノ 苑を 不亜由
ちちろ鳴く郵便局に灯のともる 苑を 朝
秋風やジャズの流れる運河の面 苑を
百体の龍馬を並べ土佐の秋 四童
翠川敬基飛び交ふ夜半の秋 四童
急行に抜かされてゐる竈馬かな 四童 由
赤文字の便から済ます鰯雲 四童
途中から秋の黴雨となりにけり 四童 ぐ
以上。(集計:不孤)
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