お待たせしました。
雪だるま東に向けて据ゑにけり 朝比古 四苑独
京野菜鎌倉野菜日脚伸ぶ 朝比古 亜
人日の卓に家庭の医学かな 朝比古 四ら苑亜
夜の雪暴走族の音遠く 朝比古 亜独
混沌のラガーひとひらづつ剥がす 朝比古 ら苑亜た
懐手ほどいて東の暗刻切り らくだ 四独緋
駅弁に河豚よ京王百貨店 らくだ
悴みて鳴家も鳴りを潜めたる らくだ
水族館では輪をくぐる冬の季語 らくだ ぐ
息白く墨染の列過ぎゆきぬ らくだ 緋
ティッシュ配る東洋人の悴むる 独楽 ぐ
霜踏んで北京ダックの薄き皮 独楽 朝
吉野家の無言なりけり寒夜明く 独楽 亜たぐ緋
冬の灯に華族のドレス紅き襞 独楽 朝
冬ざるる音漏れ来れば浜崎あゆみ 独楽
初電話よせくる波の東向く たろう
こっぽりの京の路地裏冬りんご たろう 緋
家政婦の壁に耳あり寒の雨 たろう ぐ
日脚伸ぶかしまし族のパンタロン たろう 亜緋
陽だまりの小さなあした冬すみれ たろう 苑亜
北関東に雪のちらつく初神楽 苑を 朝
仰山に京菜漬けはる冬日向 苑を 四らた
喪の家の賑やかになり花八手 苑を 朝
姻族に囲まれてゐるお正月 苑を
蒲団並べてたいおんの淋しかり 苑を 四ら
東からヒタリと迫る逢魔時 緋茶
あの人の10キロ隣りの京都観光 緋茶
目覚ましや平日朝6時の家出 緋茶 ぐ
家族へと宛てられた手紙黒い雲 緋茶
三ッ星を結び直して五七五 緋茶
極東の日当たるところ冬たんぽぽ 亜紀
上京の浅草に買ふ切山椒 亜紀 朝苑独
家並の途切れてしまふ冬夕焼 亜紀 四苑独緋
一族の中に白犬初写真 亜紀 四苑独
冬の海見つめる画家のベレー帽 亜紀 朝
日本橋過ぎて丸善はや七日 亜紀 た独
よく目立つところに吾と雪だるま 亜紀 朝緋
六弦で東京音頭ひき初めす ぐみ
新年を占ふことも京の菓子 ぐみ ら
家ぐるみ初うぐひすに息止めて ぐみ 四た
一族に福耳兎に長き耳 ぐみ ら苑た緋
若水に巳年の蛇口きらきらと ぐみ 四朝独
初鳩にいま何時かと聞いてみる ぐみ 朝
縄跳びの東直子の光りをり 四童 ぐ
着膨れの京浜東北線並ぶ 四童 ら苑亜独
専門家としては潤目鰯かな 四童 らぐ
よい族もよくない族も春を待つ 四童 らたぐ
地軸いまおほいに傾ぎ日脚伸ぶ 四童 亜たぐ緋
以上。(集計:四童)
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