2013年1月9日水曜日

松井秀喜句会・作者発表

大きかり金融街の門松は      朝比古    
井戸の水こきこき汲みて二日かな  朝比古   四
秀の字の大きく蜜柑届きけり    朝比古   藤亜た
雪丸げ雪喜ばすごときかな     朝比古   藤ぐら亜
厨から問はれし雑煮餅の数     朝比古   ぐら亜緋

松明をかかげ女神の凍りけり    ぐみ    藤ら亜た
冬蝶のやうに井桁の家紋かな    ぐみ    ら
秀才でなくてもなれる年男     ぐみ    朝
押し合へる喜びあまた福袋     ぐみ    亜緋
海底の陸につながる四方拝     ぐみ    

鍋洗ふ音の広がりて松の内     藤幹子   た
わが布団永久に不滅よ青天井    藤幹子   
海峡を越えて秀逸なる嚏      藤幹子   朝ぐた四
海鼠より海鼠を出だし喜びぬ    藤幹子   四
元旦の二段ベッドへ朗らかに    藤幹子   

門松や日の丸見るも久しぶり    らくだ   朝藤
四日はや井戸端会議開かるる    らくだ   朝藤四
優秀の上に最あり寝正月      らくだ   ぐ亜緋
新婚の喜色満面年賀客       らくだ   
お年玉いただくまでの正座かな   らくだ   朝亜

松の内あくび殺して活字体     たろう   緋
陽だまりの庭の古井戸冬すみれ   たろう    
欠伸する奴は秀才こたつ猫     たろう   緋
ちょび髭の喜色ぎらぎらえべっさん たろう    
里山のひかりやわらか寒卵     たろう   朝藤ら緋

冬ざれや松の木はただ何年も    緋茶    
空のない街に覚ゆる井戸の底    緋茶    らた四
少しだけ秀でた雲の落とす陰    緋茶    ぐ
点袋華やかにして喜寿の冬     緋茶    
太陽の下で読書なんて嘘      緋茶    

松過ぎの映画館なりポップコーン  亜紀    
着膨れて井戸端会議めく路上    亜紀    四緋
先生に似せて秀逸懐手       亜紀    藤
喜びの中心にある冬帽子      亜紀    朝た四緋
常備薬買ひに行きたる雪だるま   亜紀    
外套の今日は明るき色を選る    亜紀    朝藤らた四

門松のオルガン東雲へ天へ     四童    
井戸に棲み初御空かも知れぬ空   四童    ぐた
優秀な人材にして飾海老      四童    ぐら亜
喜望峰万景峰号初茜        四童    
極寒を仮の淑気と致すかな     四童    ぐ

以上。(集計:四童)

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