2013年1月31日木曜日

運動不足句会・作者発表

お待たせしました。

目貼して運動場を狭くせり        露結      ら
積まれたる蜜柑に動く気配あり      露結      ら亜
冬ざるるものに不二家のマスコット    露結      独
寒晴の足場外してをりにけり       露結      苑不亜四
純真無垢冬蟷螂よおまへもか       露結    

初詣百万人に運ばるる          朝比古     独四
寒鯉の動かしてゐるひとところ      朝比古     露苑不
ビタミンの不足してゐる冬の雲      朝比古     ら亜由独
革靴の臭ひの足や春隣          朝比古    
二つ折りして待春のブーツかな      朝比古     露苑由独

日脚伸ぶ亀のマークの運送屋       らくだ     不亜独
手動とは知らずに待つや白い息      らくだ     露亜独
不可視とも可視ともあなた雪女      らくだ    
蹴り出した行火を足でかき入れる     らくだ     朝不
キャタピラに蹂躙される冬の河      らくだ    

寒明けの加速してゆく運転手       亜紀      四
真後ろに首の動いて冬牡丹        亜紀      露朝苑
独白の動かぬ動機冴返る         亜紀      四
不安げな顔のヒロイン下萌ゆる      亜紀    
足繁く通ふ古書店春の月         亜紀      苑
一羽づつ山河に置いてゆく白鳥      亜紀      ら
ポケットの左右に分かつ革手套      亜紀      ら由四

春節の運び屋の荷は粉ミルク       不孤      亜四
寒月光動くものみな標的に        不孤      苑
不随意な笑ひ洩れ来る冬の廊       不孤    
足指の遊び飽き飽き春炬燵        不孤    
もち肌を赤くすたすた坊主かな      不孤    

河豚の顔してタクシーの運転手      独楽    
闇汁の箸にぬるりと動くもの       独楽      朝亜
不動産屋の営業トーク日脚伸ぶ      独楽      亜
足立区の礼儀正しき雪女郎        独楽      露朝由
お蒲団さんお蒲団さんとしがみつく    独楽      ら不四
笑ひ屋の笑ひ声する枯野かな       独楽      朝苑亜由
雪しまき車窓に映る嘘の顔        独楽      ら

ババ抜きに運を使ひて四温かな      由季      不
住職の動線の上梅早し          由季      朝不四
紙飛行機いつも不時着冬草に       由季      露ら
ご近所の方と足湯にゐるおぼろ      由季      朝苑独四
制服のまま立ち寄れるどんど焼き     由季    

運命線に雪の結晶ひとつあり       苑を      露独
きさらぎの動物園で生まれたの      苑を      露
駅前の不二屋を通り星冴ゆる       苑を      朝由
日脚伸ぶ足袋のコハゼを掛けるたび    苑を      亜
天国へ行つたり来たり日向ぼこ      苑を      朝由独

繁縷もプロペラも運べないのか      四童      ら不由
日当たりの悪き動線冬木の芽       四童    
不倫にも不眠にも春不遠         四童      露由
足はやきものはさておき日脚伸ぶ     四童    
足裏にも口唇感覚雪降れり        四童      不

以上。(集計:不孤)

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